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CLUB DIATONE

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DIATONE®車載用スピーカー
DIATONE Car speakers

車載用DIATONEスピーカー
DS-SA1000

音楽を楽しむスピーカー顔と
スタジオモニターの顔を
合わせ持っている

音楽プロデューサー
岩田由記夫氏

すべてのスピーカーと呼ばれるオーディオ・グッズに要求されるのは、スタジオで演奏者が鳴らしただろうと思われる音楽をいかに忠実に再現してくれるかということだろう。車載用スピーカーであるダイヤトーンの新製品DS-SA1000をエンクロージャーに収め、ホームオーディオのように試聴室で聴いた。

DIATONEの設計思想に究極的に近付いた

驚かされたのは、その忠実な再生音だ。ダイアナ・クラールがスタジオで演奏し、歌っている、イメージ通りの音が聴こえて来た。多くのホームオーディオのスピーカーには、ユニット、エンクロージャーにメーカー独自の味付けがされている。実際にスタジオで鳴っている音と異なるかも知れないが、その味付けを好んで使っている方もいる。DS-SA1000には、リスニング時の耳をくもらせる味付けがほとんど無い。そうすると無味乾燥な音色と思われてしまいそうだが、そうではない。忠実さがこのスピーカーの命であり、利点なのだ。設計思想としてダイヤトーン・スピーカーに貫かれて来た“原音楽再生”に現在の時点で究極的に近付いたのがDS-SA1000なのだと思う。

クルマに装着したDS-SA1000を聴いていると、ごく当たり前の表現だが、ドライバーズ・シートが、リスニングルームのもっとも良い席に感じられる。イーグルスのライヴ・アルバム『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』の中の「ホテル・カリフォルニア」。自分がライヴ・ホールのいちばん良い席にいるか、そのライヴを収めたマスターテープをミックスダウンしたものをモニター再生しているプロデューサーの席で聴いている気がしてくる。艶かしいギターのイントロ、ホールに響くパーカッション、感情を抑えた歌いだし、やがて熱の入るドン・ヘンリーのヴォーカル。それらのリアルさをここまで表現できるカーオーディオ・スピーカーに出逢ったのは初めてかも知れない。クルマの中で使うのだからというエクスキューズが一切、排されているのがDS-SA1000だ。

現代のスピーカーに必須の「スピード感」がある

DS-SA1000には、ダイヤトーンのあらゆる最新技術が細部まで込められている。しかし、どんな技術を込めようと再生される音が良くなければならない。ナノ・レベルともいうべきダイヤトーン開発陣の尽力は、すべて再生音の良化につながっているのが素晴らしい。特に現代のスピーカーに必須のスピード感がある。DTMやEDMの音楽を再生する時、スピード感が求められる。そのスピード感の適確さは、DS-SA1000の大きな武器であり魅力のひとつとなっている。このスピード感、一度、セッティングしたら、スピーカー位置を変えづらい車載スピーカーには、とても重要なものだ。DS-SA1000のスピード感は、現時点の車載スピーカーでは、No.1クラスだろう。

一般的にロック/ポップス/クラシックと大別されるジャンル、加えてジャズ、ワールド・ミュージック、そして若い世代に人気のあるデジタル・サウンドであるEDMなど、すべてのジャンルを公平に鳴らしてくれるのがDS-SA1000だ。逆に録音が悪い音源を鳴らしてしまうと、その欠点も正確に浮かび上がらせてしまう。スタジオのモニタースピーカーに求められるのは、感情の無い、あるいは抑えた音質だが、DS-SA1000には豊かな音楽を楽しむスピーカーとしての顔とスタジオ・モニターの顔を合わせ持っている点がある。良い音をよりしっかりと聴かせてくれるスピーカーは、多いようで少ない。車載というある意味、ホームより難しい環境の中でホームオーディオに近い、あるいはそれ以上の音を聴かせてくれる、現在の車載用スピーカーNo.1、それがDS-SA1000だろう。

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