課題人手不足|社会インフラ保全
テーマ非破壊検査
熟練作業者でなくても、金属表面を撮影するだけで
非破壊検査を可能とする技術です。
技術概要
金属表面の画像を撮影するだけで、超音波探傷検査と同等の10%以内の誤差※で推定
- 従来、圧力容器の保守点検作業は、グリース(液状潤滑油)を金属表面に塗布し、幅約1cmで超音波探傷器を走査させて得た計測データを基に、熟練作業者が内部の亀裂の位置と大きさを推定していました。しかし、近年では、少子高齢化による労働力人口の減少で熟練作業者の不足が深刻化し、検査技術の汎用化が求められています。
- かかる中、本技術では、金属表面を撮影した画像から、超音波探傷検査などの非破壊検査と同等の精度で内部の亀裂の位置と大きさを推定します。これにより、熟練作業者でなくても非破壊検査が可能となり、検査時間の短縮も実現します。
※画素数5Mピクセルのカメラで撮影。金属の平板(幅50mm×厚み24mm)に幅24mm×深さ10mmの亀裂を入れた際の実験結果。
本技術の概要
※Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略。全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド。本技術はMaisart®のひとつと位置付けています。
熟練作業者でなくても金属表面を撮影するだけで非破壊技術を可能に
金属表面の微小変形から、内部の亀裂の位置と大きさを推定
- 本技術では、撮影した表面画像から内部の亀裂の位置と大きさを以下のように推定します。
- ①内部の亀裂とそこに加わる力に応じて金属表面がどのように変形するかの関係を示す学習データを作成
- ②使用開始前に、金属表面に塗料で模様を作製し、撮影
- ③点検時に、金属表面の模様を撮影し、撮影した模様の変化から変形分布を計測
- ④計測された変形分布を本技術で分析することにより、内部の亀裂の位置と大きさを推定
表面画像から内部の亀裂を推定する流れ
活用イメージ
- 社会インフラ(建築、道路、橋梁、水道等)の保守関連企業などで広く活用いただけます。
提供ライセンス
ライセンス 方式 |
関連特許・ノウハウ※・技術図書のライセンス(非独占的通常実施権) ※検査する対象構造、損傷の形状によってアルゴリズムに入力する物理モデルを変更する必要があります。 |
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関連特許 | 特許第6789452号、国際公開番号WO2021/152811ほか |
技術指導 | 条件次第で技術指導も相談可 |
※本ページの記載は2022年3月時点の情報に基づくものであり、特許の権利状況等は最新状況と異なる場合があります。