敷地内にどのような生きものが生育し、周辺環境とどうつながっているのかを把握したいと思い、調査を実施しました。調査前は「管理している植物以外で見つかるのは、雑草と昆虫が数種類だろう」と想像していましたが、実際には多くの植物が存在し、それらが昆虫や鳥と共生していることが分かりました。また、四季を通じて調査したことで、鳥類の緑地利用の変化も知ることができました。
調査で確認できた種は全部で300種以上にもなり、市街地に近い工場にも多種多様な生きものがいることを知る貴重な機会となりました。すべての調査が終わった後には、環境実務推進者20人を集めて報告会を開催したほか、構内緑地を見て回りました。
京都製作所はJR長岡京駅の北東に位置し、事業所の周辺は市街化されているものの、北側には耕作地も残されています。また、西側には「西山」と呼ばれる山があり、東側には「桂川」が流れています。こうした周辺環境とのつながりを知り、生きものの生息・生育場所という観点から見た「緑地の質の向上」と、今後の「生物多様性保全活動の方向性」を検討するため、調査を実施しました。
一見すると建物ばかりに見える構内においても、様々な生きものが生息・生育し、利用していることが分かったことで、生きものが利用しやすく、多くの種を見ることができる緑地に改善していくための活動を始めています。