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#013

データセンター

画像 データセンター
これは、
MIND(マインド)社のデータセンターじゃ。先進の設備と情報通信技術で多くのお客様の業務を支えておるぞ。
ここが便利!
24時間365日、万全の体制で運用しておる。サーバ管理やネットワークの豊富なサービスも利用できるぞ。
ここがスゴい!
建物に免震構造や自家発電設備を備えており、不測の事態での対応もバッチリじゃ。
研究生 エコちゃん

MIND社。。。私、Webサイト関係の業務でMIND社の方々にお世話になったりしていますが、MIND社がデータセンターの運営もしていることは知りませんでした。

博士

MIND社は正式には「三菱電機インフォメーションネットワーク(株)」といってな、三菱電機のみならず、たくさんの三菱電機グループの様々な業務に関係するシステムの開発や運用、保守もしており、三菱電機にとっては、とても頼れるパートナーじゃ。

研究生 エコちゃん

そうだったんですね。データセンターって、お客様のサーバを預かってくれたりして、お客様が自分の会社内にサーバを置いて運用しなくてもいいようなサービスを提供してくれるんですよね。

博士

そうじゃ。サーバを自分の会社内で運用するためには、サーバを置くスペースや空調設備の準備をはじめ、夜間や休日に何かトラブルが起きたときの対応をどうするかも考えておかねばならない。データセンターを使えば、そのような手間や心配は一切不要じゃ。

研究生 エコちゃん

データセンターは、サーバを置いて、運用してくれる専用の設備ですからね。さらに、たくさんの利用者が個別に自分の会社で空調設備を準備してサーバを運用するより、データセンターでまとめて運用するほうがエコですよね。

博士

まさにその通り。サーバは一般的に24時間365日、動きっぱなしで、温度が上がって停止でもしたら大変なことになるので、サーバを置く環境に空調設備(冷房)は必須アイテムじゃ。

研究生 エコちゃん

でも。。。ということは、たくさんのサーバを運用するデータセンターの空調設備って、相当たくさんの電気を使うんでしょうね。

博士

そうじゃ。データセンターは、サーバそのものの高性能化に伴い消費電力が増えてきているのに加え、それを冷やす空調設備の負荷も大きくなっており、省エネは大きな課題となっているんじゃ。世界全体の年間消費エネルギーの2%が世の中のデータセンターで消費されているとも言われているんじゃよ。

研究生 エコちゃん

それは大変。MIND社のデータセンターは何か手を打たないの?

博士

もちろん、常に省エネの課題に向き合っておるぞ!建物内の天井の構造を工夫したり、電気回りは効率の高い機器を導入したり、照明を極力消灯することも徹底しているんじゃ。そして最新の取組では、AI(人工知能)も活用しておるぞ。

研究生 エコちゃん

AIで省エネ? どういうことかしら。。。?

博士

サーバを置いている室内の温度をAIで予測するんじゃ。これまではデータセンターのスタッフの経験をもとに空調を制御しており、どうしても冷え過ぎ、つまりムダが生じることがあったんじゃが、AIを活用することで、ムダのない空調の制御が可能になるんじゃ。

研究生 エコちゃん

すご~い!この”環境ですよ。”でAIが省エネの切り札となるのは3回目ですね。
1回目:#001 三菱ルームエアコン「霧ヶ峰FZ・Zシリーズ」
2回目:#006 省エネ分析・診断アプリ“EcoAdviser”
AIを使用することで、どのくらいの省エネになるんですか。

博士

そうじゃな。このAIでの空調制御の取組は、現在、実運用に向けて開発を進めているんじゃが、32%もの省エネ効果が実証実験で確認されておる。設備機器に依存しないこともあり、広く世の中のデータセンターで実現できるようになれば、すごいことじゃ。AIによる空調でデータセンター事業はますますクウチョウ(好調)じゃ。

研究生 エコちゃん

博士、、、寒い!? 。

MINDデータセンターのカーボンニュートラルへの挑戦

政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しています。地球温暖化対策は全世界的な課題であり、研究開発や規制改革など、その対応が広く求められています。三菱電機インフォメーションネットワーク㈱(MIND)では、一般的に電力消費が大きいと言われるデータセンターを東京に3か所、名古屋、大阪に各1か所の計5か所で運営しており、日々の運用で省エネルギーを推進しています。省エネルギーの中心になるのはサーバ室の空調温度最適化です。サーバ機器は24時間365日稼働が前提となりますが、温度異常はサーバ停止に直結するため、サーバ室の温度管理はオペレータの経験や技術に頼らざるを得ませんでした。
そこで、MINDが保有・運用するデータセンターの空調制御に関するノウハウに、三菱電機のAI技術を活用した空調制御実証を東京第2データセンターで行いました。実証実験では、各空調機の設定温度を変更した際の将来(1時間後)の室温が管理上限に近づく設定温度を予測することで、管理上限を長時間超えない範囲で空調機の設定温度を上げることが可能になり、省エネルギーに結び付けることができました。
この実証結果を基に、実稼働に向けての開発を推進するとともに他のデータセンターへの適用を行い、更なる省エネルギーを進めてまいります。

MINDデータセンターでのAI活用による空調機消費電力削減の取組

三菱電機のAI技術”Maisart”を適用し、MINDデータセンターの空調の省エネルギー制御に取り組む。AIによる室温予測モデルを作り、その予測を基に空調機を制御する実証実験を実施。

取材協力
写真 長谷川 治

三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社
データセンターサービス部 施設課
長谷川 治

研究生 エコちゃん

長谷川さん、MINDデータセンターの開発に携わって印象に残ったことを一言お願いします。

写真 長谷川 治

スマホのアプリやWEBサイトでアクセスする向こう側にはデータセンターがあります。普段何気なく使用しているアプリやファイルが、ここから提供されていることを知った時は、驚きを隠せませんでした。
そんなデータセンターは、大量の電力を消費する施設です。
言い方を変えると、ほんの小さな工夫による改善でも、一般家庭の何百世帯分にも相当する省エネ効果を期待できます。

少しでも環境に貢献できるよう、継続して改善活動に取り組んでいきます。