Open Technology Bank
(オープンテクノロジーバンク)
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あの~、いきなりなんですが、「技術資産をライセンス提供する」って、どういうことでしょうか。
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「技術資産」というのは、特許やものづくりのノウハウなど、三菱電機が発明して、使うことができる権利を持っている技術のことじゃ。「ライセンスで提供する」とは、それらの技術を三菱電機が独占するのではなく、使用することを望んでおる他社に、両者で合意した一定条件のもと使ってもらうということじゃ。
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すご~い! なんだかスケールの大きそうな取組ですね。特許やノウハウって、相当な量になりますよね。だって、三菱電機って、特許の量は国内トップクラスですよね。
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そうじゃ。2021年実績でいえば、企業別の国内特許登録件数の3,494件は第1位で、最近5年間では、1位が3回、2位が2回というところじゃ。それだけじゃないぞ。外国で行使できる国際特許の出願件数では、世界で第5位、国内企業ではもちろん第1位じゃ。
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え~っ、国内だけでなく、世界的にもトップレベルなんですね。でも、そもそも、特許って、その技術を独占して、他社が真似しないようにしたり、もし真似されたときは、お金を請求したりするためのものですよね。それを”どうぞ使ってください”というのは、ずいぶん太っ腹ですね。
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いや、そもそも、特許制度というものは、発明者には一定期間、一定の条件のもとに特許権という独占的な権利を与える一方、その発明を公開して新しい技術を人類共通の財産としていくことで、技術の進歩や産業の発達に寄与しようというものなんじゃよ。
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そういうことだったんですね。でも他社がどのような特許を持っているかなんて、どうやったらわかるのかしら。
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調べようとすれば、できないこともないが、なにかと大変じゃ。特許を読み解くのにも高い専門性が必要じゃ。そこで、三菱電機は他社に使ってもらえそうな技術をわかりやすくWebサイトで公開したんじゃ。「Open Technology Bank」サイトじゃ。ジャジャーン!
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これは、すご~い! たくさんの技術について、概要や図でわかりやすく紹介されていますね。技術に関連するキーワードで検索できるところも便利そうです。
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家電から宇宙まで、幅広い分野で豊富な技術資産を保有している当社グループならではの取組じゃ。脱炭素社会の実現や自然災害への備えといった社会課題の解決に貢献する技術の適用シーンを拡げるべく、さまざまな業種・領域にライセンス提供していくんじゃ。
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今後、世の中のいろいろな製品・サービスに三菱電機の技術が活用されるといいですね。サステナブルな未来の実現を目指すこれからの時代は、 他社との「競争」ではなく、「共創」ですね。
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まさに、そのとおりじゃ。私も当社がライセンス提供できる技術にどのようなものがあるかを勉強して、だれかに紹介できるくらい、センスを磨いておくかな。。。
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博士、、、寒い!? 。
「Open Technology Bank」活動の概要
1. 技術資産のライセンス提供を通じて、新たな価値とビジネスを創出
当社は家電から宇宙まで幅広い分野にわたり豊富に技術資産(特許、ノウハウ等)を保有しています。「Open Technology Bank」では、技術ライセンスの提供を通じて、パートナー企業の新製品・新サービスの開発を支援し、三菱電機とパートナー企業との技術やアイデアの「掛け算」による新たな価値とビジネスの創出を目指します。
ライセンス提供が可能な技術はウェブサイトに掲載し、技術概要や活用イメージを解説しています。各技術には対応する課題・テーマの検索タグを付しており、パートナー企業のニーズに合った技術を簡単に検索できます。また、お問い合わせフォームからライセンス契約のご相談をいただけます。
2. 知的財産を起点に「共創」を推進し、多様化する社会課題の解決に貢献
社会課題が多様化する中、脱炭素社会の実現、自然災害への備えといった各種課題の解決に貢献する技術を「Open Technology Bank」を通じて、さまざまな業種・領域にライセンス提供することで、当社は知的財産を起点に社外との「共創」を積極的に推進します。
「Open Technology Bank」活動の背景・ねらい
積極的な知的財産活動の展開により、当社の特許保有件数・出願件数は国内外で高い水準※1を維持しています。従前は企業間の「競争」(独占実施、模倣防止、他社への権利行使等)のために知的財産を活用することが主でしたが、今後は社外との「共創」を推進するツールとしても知的財産を積極的に活用します。社会課題の解決に貢献する技術は当社で独占するのではなく、より多くの業種・領域で活用いただくことで、サステナブルな未来の実現を目指します。
※1特許庁発表の特許登録件数(2021年)で国内第1位に、世界知的所有権機関(WIPO)発表の国際特許出願件数(2021年)で世界第5位(日本企業で第1位)にランキング