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#032

GHG排出量データ一元管理ソリューション (cocono)

画像 GHG排出量データ一元管理ソリューション (cocono)
こちらは、
企業のGHG(温室効果ガス)の排出量を管理してくれるソリューションじゃ。
ここが便利!
生産設備や空調、照明での電気の使用量など様々なデータをネットワークで収集してくれるのじゃ。
ここがスゴい!
製品の設計段階で、その部品の情報を連携させて、GHG低減を検討できるようにするなど、多様なITシステムと柔軟に連携して、カーボンニュートラル実現に貢献するぞ。
研究生 エコちゃん

近未来感あふれる洗練されたデザインのロゴマークですね。製品写真ではないということは、今回は何かのソリューションですか。

博士

「cocono」は「ココノ」と読むんじゃが、これは企業のGHG※1(=温室効果ガス)の排出量を高い精度と鮮度で管理することにより、GHGの削減につながる“気づき”を与えてくれる、今の時代ならではの待望のソリューションじゃ。

※1 GHG : Greenhouse Gas。二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスのこと。

研究生 エコちゃん

最近は企業にもGHGの管理と削減が求められていることは何となく知っているのですが、そもそも、企業が排出するGHGって、どのような範囲のものなんですか?

博士

企業がGHGの排出量を算出・報告する際は、「GHGプロトコル」という国際的な基準に従うことが推奨されており、GHGの排出のされ方や、排出した人などによって細かく分類されておるぞ。こんな感じじゃ。

GHGプロトコルについての詳細

<注> スコープ3は図で示した5つのカテゴリーを含め全部で15カテゴリーあります。

研究生 エコちゃん

もしかして、この図にある全てのGHGを算出して、報告しなくてはいけないんですか。「自社での排出」だけではダメなんですか?

博士

そうじゃ。「スコープ3」といって、自社での排出以外での排出、つまり製品を製造する前に他の事業者によって発生するGHGや、製品を製造した後にその製品を使用すること等により発生するGHGも企業は管理しなければならないんじゃ。

研究生 エコちゃん

製品材料を用意する際に発生するGHG、私たち従業員の通勤や出張により発生するGHG、材料や完成品の輸送で発生するGHGなども含まれるんですね。 

博士

つまり、原材料から製品を製造して、製品が使用されて、最後に廃棄されるまでの全ての過程で発生するGHGを管理する必要があるということじゃ。

研究生 エコちゃん

何だか大変そう。。😨。それにGHGを管理する前に、そもそもGHGがいつ、どこで、どのくらい排出されているか、どのように把握しているのかしら。

博士

そこで、「cocono」の出番じゃ。図の「自社での排出(スコープ1、2)」じゃが、各拠点では、生産ラインの稼働実績や電力、空調照明等のエネルギー消費量を管理しておるじゃろう?coconoは、これらを管理しているサーバーからデータを収集し、GHG排出量に換算するんじゃ。

研究生 エコちゃん

すご~い😲! 人手を介さずに自動でGHGの排出量を収集できるのね。

博士

「cocono」の強みは調達、販売、製造、電力、設計といった製造業務で発生するデータと柔軟に連携して、GHG排出の現状を把握できることじゃ。製品開発時に部品の情報と連携させて設計段階からGHGの削減を検討することもできるぞ。

研究生 エコちゃん

自社で排出されるGHG(スコープ1、2)をcoconoで管理できることはわかりましたが、「スコープ3」は?

博士

「スコープ3」についても、購買データや、社員の出張実績データなどを収集することで把握、管理することができるぞ。さらに、パートナー企業※2のサービスを連携させることで、グラフ等のわかりやすい表示での可視化も可能じゃ。

※2 株式会社ゼロボード

研究生 エコちゃん

頼もし~い😊! 今後「cocono」の利用が広がって、世の中の企業のGHG削減の動きがもっともっと加速するといいですね。

博士

脱炭素を目指す世界的潮流の中、2020年10月に日本政府は「2050年までにカーボンニュートラルを目指す」と宣言しとるんじゃ。GHGの削減への対策、元気よく!😊。

研究生 エコちゃん

博士、、、寒い!?。😊

GHG排出量データ一元管理ソリューション (cocono)

脱炭素社会を目指す世界的潮流の中、日本政府は 2020 年 10 月に 2050 年カーボンニュートラルを目指すと宣言し、国内企業においても GHG 排出削減の動きが加速しています。取り組みの前提となる排出量算定・報告の手法としては、製品を原材料から製造・使用に至るサプライチェーン全体で捉えた国際的基準「GHG プロトコル」が主流となっており、基準に対応できる仕組みの構築が課題となっています。
この要求に応えるため三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)は、企業が各拠点や各製品の GHG 排出量を効率的に収集・管理するための基盤として cocono を開発いたしました。MDIS は、製造業向けシステム導入の経験を活かすとともに、生産現場の機器・ソリューションや、ZEB(エネルギー収支をゼロ以下に抑える建築物)の分野で豊富な実績をもつ三菱電機や三菱電機グループ各社とも連携し、カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

ユーザーメリット

1.GHG プロトコル対応データを、人手を介さず収集し製品別カーボンフットプリント※1を算出

  • 各拠点の管理サーバー等を通じ収集した、生産ラインの稼働実績や電力、空調、照明などエネルギー消費実績をネットワーク経由で収集し、製品別カーボンフットプリントを算出。

    ※1 カーボンフットプリント(CFP): 二酸化炭素換算で集計した GHG 排出量

2.視覚的に理解し易い専用ダッシュボードで、迅速かつ多角的な分析を支援※2

  • 対象別の数値や変動などを、グラフなどで視覚的に分かり易く見せるダッシュボード表示。

    ※2 操作性のよい専用ダッシュボードや報告機能を特長とする株式会社ゼロボードのサービスと連携。

3.設計情報との連携により、製品開発の上流工程から環境負荷低減策の検討が可能に(特許出願中)

  • 製品設計時の部品情報(E-BOM※3)との連携により、設計時点から GHG 排出量削減を考慮した検討を支援。

    ※3 E-BOM(Engineering-Bill Of Materials):設計部品表

将来構想

MDISは今後も、より高いデータ精度の確保や、作業負担の軽減を目指し、様々なシステムとのデータ連携機能を追加していきます。

cocono について

MDIS が得意とする各システムからデータ収集するソリューションであることをイメージし、GHG に関する幾重にも「九重(ここのえ)」に広がるデータを集めるという意味と、「CO2にNo」というメッセージ性を合わせもつネーミングです。

画像 GHG排出量データ一元管理ソリューション (cocono)
取材協力
写真

三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
産業第一事業部 製造システム第二部 製造DX推進課
仁平 百合菜

研究生 エコちゃん

「仁平さん、GHG排出量データ一元管理ソリューション (cocono) の事業に携わって印象に残ったことを一言お願いします。」

写真

coconoの開発、お客様へのご紹介を担当しております。カーボンニュートラルに向けた動きが急激に加速し、経営施策としてGHG排出量の管理・削減を進める企業が増えています。こうした企業を、ITによって支援しようと開発したのが「cocono」です。お客様へのご紹介も活発に行っており、様々な立場・役割の方と意見交換を行っています。そこで見えてくるのは、現時点の取り組み状況や、今後のロードマップ、抱える課題が実に様々であること。多様なニーズに応えるべく、今後も継続的なcoconoの機能強化を行い、データ収集の負担の削減や、経営層・現場層で利活用できるデータ提供によって、お客様のカーボンニュートラル実現に貢献していきたいと考えています。