セミコンダクター・デバイス
半導体の「進化」と「革新」で、社会の変化を先導する
半導体・デバイス事業は、パワーデバイス事業と高周波・光デバイス事業で構成されています。
お客様の機器の低消費電力化を実現するSiC/Siパワー半導体デバイス
ルームエアコンなどの家庭用電化製品(以下、家電)向けパワー半導体モジュールフルSiC SLIMDIP、ハイブリッドSiC SLIMDIP
パワーデバイス事業では、効率的な電力制御・モータ制御のための技術の進化を追求し、性能・品質の更なる向上を図ることでパワーエレクトロニクス機器の省エネルギー化を実現し、脱炭素社会の実現に貢献しています。1997年に製品化された「DIPIPM」は、スイッチング素子とその駆動・保護を行う制御IC を内蔵したトランスファーモールド構造のインテリジェントパワー半導体モジュールです。2015年に発売された「SLIMDIP」は、RC-IGBT*1の搭載により従来品から約30%小型化*2し、ルームエアコンや洗濯機などの家電の省エネルギー化と小型化に貢献してきました。今回、SLIMDIPシリーズで初めてSiC*3 MOSFET*4を搭載することで高出力化と電力損失の大幅低減(「フルSiC SLIMDIP」で約79%、「ハイブリッドSiC SLIMDIP」で約47%) *5を実現し、更なる低消費電力化に貢献します。
- 1 Reverse Conducting IGBT : IGBTとダイオードを1チップ化したもの
- 2 超小型DIPIPM Ver.6パッケージとの比較
- 3 Silicon Carbide (炭化ケイ素)
- 4 Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor : 金属酸化膜半導体製の電界効果トランジスタ
- 5 従来製品 SLIMDIP-Lとの比較 Vcc=300V, fc=5kHz, PF=0.8, M=1, fo=60Hz, 三相変調
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データセンター内通信の高速大容量化に貢献する光通信用デバイス
次世代データセンター向け200Gbps EMLチップ・200Gbps pin-PDチップ
高周波・光デバイス事業では、コア・コンピタンスである化合物半導体技術を情報通信分野やセンシング分野に応用し、時代のニーズを捉えた新たな価値を創出することで、安心・安全な暮らしや、快適なデジタル社会の実現に貢献しています。近年、高解像度映像ストリーミングや生成AI 技術の利用拡大によりデータ通信量が飛躍的に増加しており、ネットワークの高速化や大容量化が従来以上に求められています。データセンター向け光デバイス事業では、次世代の通信速度800Gbps*1や1.6Tbps*2に対応可能な光トランシーバー*3に搭載される光デバイスとして、送信用の「200Gbps EML*4チップ」を2024年4月より量産開始し、受信用の「200Gbps pin-PD*5チップ」を2024年10月よりサンプル提供開始しました。光トランシーバーの通信容量拡大を実現し、データセンター内通信の高速・大容量化に貢献します。
- 1 Giga-bits per second : 1秒間に10億個のデジタル符号を伝送する通信速度
- 2 Tera-bits per second : 1秒間に1兆個のデジタル符号を伝送する通信速度
- 3 電気信号と光信号を相互に変換する電子部品
- 4 Electro-absorption Modulator integrated Laser diode : 電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザーダイオード
- 5 pin接合を有するフォトダイオード
- 写真やイラストはすべてイメージです。
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