全ての活動を通じてサステナビリティの
実現に貢献していきます。

三菱電機株式会社は2021年2月1日に創立100年を迎えました。長きにわたり当社グループを支えてくださった社会、お客様、株主、従業員をはじめとする全てのステークホルダーの皆さまのご支援の賜物と心より感謝申し上げます。今後も当社グループが存続していくためには、売上や利益だけでなく、事業を通じて社会課題を解決していく企業でなければなりません。このことに取り組んでいくために、経営方針にて「全ての活動を通じてサステナビリティの実現に貢献」することを宣言し、マテリアリティ(重要課題)を見直しました。全ての活動を通じてサステナビリティの実現に貢献することで、経済的価値と社会的価値を両輪とした企業価値の更なる向上を実現します。

また、この度は、一連の品質不適切事案につきまして、多くのステークホルダーの皆さまに多大なるご迷惑をお掛けしていることを、あらためて深くお詫び申し上げます。
当社は、2021年10月1日に、外部専門家で構成する調査委員会より、一部の品質不適切事案に関する調査報告書を受領しました。この調査報告書を真摯に受け止め、品質風土、組織風土、ガバナンスの「信頼回復に向けた3つの改革」を進めてまいります。
これらの改革は、重要な道のりの最初の一歩に過ぎません。私はこの改革を、全従業員が共通の目標に向かって一致団結する契機にしたいと考えております。私たちは、これらの課題に真正面から取り組むことをお約束いたします。
改革は短期では達成できません。本質的な改革を着実に前に進めていくために、様々なステークホルダーの皆さまとの対話を深めることが重要です。
ステークホルダーの皆さまには、より透明性を高めた品質管理に関する当社グループの取組を示しながら、納得や信頼が得られるよう努力してまいります。

当社グループが目指すのは、品質風土改革、組織風土変革、ガバナンス改革を通じて、従業員が創造的に仕事に取り組める会社へと変わり、「モノ+コト」の統合ソリューションの提供・拡大で社会やお客様に貢献する企業に再生することです。サステナビリティの実現への貢献、信頼回復のための3つの改革を通じ、新しい三菱電機グループを創ってまいります。

代表執行役 漆間 啓

サステナビリティ担当執行役メッセージ

表執行役 専務執行役 永澤 淳 2021年6月29日

代表執行役 専務執行役
永澤 淳
2021年6月29日

三菱電機は、経営方針にて「全ての活動を通じてサステナビリティの実現に貢献すること」を宣言したほか、社長直轄組織であるコーポレートコミュニケーション本部にサステナビリティ推進部を設立しました。担当執行役として、ステークホルダーの皆さまの声をしっかりと受け止めサステナビリティの実現に向けて尽力してまいります。

マテリアリティ(重要課題)の見直し

国際社会の動向や経営環境の変化を受け、サステナビリティの実現に貢献するため、マテリアリティ(重要課題)の見直しを実施しました。お客様や三菱電機グループの従業員へのアンケートにて期待を把握したほか、有識者からいただいたご意見も踏まえて社内で議論を重ね、社会課題の解決、環境、人や品質を大切にする姿勢などを重視して、「事業を通じた社会課題解決」「持続的成長を支える経営基盤強化」の2つの面から5つのマテリアリティを特定しました。

あわせて、SDGsへの取組についても確認しました。すべての企業活動を通じてSDGsの17の目標の達成に貢献するとともに、今後注力していく「脱炭素社会の実現」「ライフ、インダストリー、インフラ、モビリティの4つの領域における社会課題の解決」に対応する目標3、7、9、11、13を「重点的に取り組むSDGs」としました。総合電機メーカーとしての強みを発揮できるこれらの目標に対し、価値創出への取組をより一層推進することで、SDGsの目標の達成に具体的に貢献します。

「持続可能な地球環境の実現」「安心・安全・快適な社会の実現」

多様化する社会課題の解決に向け、100年培った経営基盤の強化に加え事業モデルの変革により、ライフ、インダストリー、インフラ、モビリティの4つの領域において、グループ内外の力を結集した統合ソリューションを提供します。

強みのある製品・システムと、多様な運用・保守サービスを含むフィールドナレッジにAIなどの先進的なデジタル技術を組み合わせることで、三菱電機グループらしいデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、「モノ+コト」の統合ソリューションを提供します。機器・サービスをご利用いただく中で、販売した製品をどのように使っていただき、廃棄に至るまでコンサルティングや診断などを含めていかにお客様を支えていくか、一歩踏み込んだ提案をしていくことで多様化する社会課題の解決へ貢献します。当社グループの取組の一例として、IoTプラットフォームを活用した鉄道ソリューションが挙げられます。これにより、鉄道車両のメンテナンスの効率化や鉄道事業者間のデータ共有・活用などを支援し、鉄道のさらなる安全・安定運行に貢献していきます。

環境面では、2020年度を目標年とする「環境ビジョン2021」において、「低炭素社会の実現」「循環型社会の形成」「自然共生社会の実現」の目標をすべて達成することができました。

本年度からは2050年を見据えた「環境ビジョン2050」に取り組みます。温室効果ガス排出量削減について、当初は2050年に2013年度比で80%以上削減することを目標に掲げていましたが、脱炭素社会の実現に向け、「2050年の実質ゼロ」に目標を変更し、建築物、設備の省エネを徹底するとともに、再生エネルギー導入量の拡大を推進し、バリューチェーン全体で排出量を削減することといたします。また、2035年の使用済プラスチックの100%有効利用を目指し、廃棄物発生源の見える化による目標管理、リサイクル処理業者の調査・情報共有等の取組を通じ、「サーキュラーエコノミーの実現」にも取り組みます。

「あらゆる人の尊重」「コーポレートガバナンスとコンプライアンスの持続的強化」

「あらゆる人の尊重」の面では、「職場風土改革プログラム」を全社で強力に推進しています。外部専門家による第三者評価の結果を踏まえ、ハラスメント防止を明確化した「労使共同宣言5カ条」を採択したほか、2021年4月からは管理職に対し、上司だけでなく同僚や部下からの評価も取り入れた「360度フィードバック」を順次導入しています。

三菱電機では、品質風土、企業風土、ガバナンスについて、現在、改革の途についたところです。
社会環境が大きく移り変わる中、世代や立場によっても価値観は異なります。2020年度に実施した全従業員向けアンケートでも、従業員の会社へのエンゲージメントが十分でないことが明らかになりました。一方的に伝えるのではなく、経営層と従業員との双方向のコミュニケーションにより、意識の隔たりを生まないこと、従業員の生の声を聞き必要なケアをしていくことの重要性を改めて認識しています。
会社の方針などを従業員に直接伝え、現場の声を広く吸い上げ、安心していきいきと働ける職場環境の実現につなげていきたいと考えています。

「サステナビリティを志向する企業風土づくり」

社会課題解決に向けて中長期視点で取り組んでいくこと、社会の変化に対する感度と適応力を持つこと、そしてステークホルダーに対して積極的に情報開示を行っていくことを通じて、三菱電機グループはサステナビリティを志向する企業風土づくりに取り組んでいきます。

永澤 淳