サステナビリティの実現に向けて

齋藤 洋二
常務執行役

三菱電機グループは、2022年5月、経営方針に「『事業を通じた社会課題の解決』という原点に立ち、サステナビリティの実現を経営の根幹に位置づける。これにより、企業価値の持続的向上を図り、社会・顧客・株主・従業員をはじめとしたステークホルダーへの責任を果たす」ことを掲げました。

サステナビリティの実現とは、様々な社会課題の解決に貢献し、「環境や社会の持続可能性」を追求すること。そして、末永く社会から必要とされる企業グループになることだと考えています。社会の一員としての責任を果たしつつ、あらゆる活動、特に本業である事業で社会課題の解決に取り組み、社会的価値と経済的価値の両方を高めてまいります。そのための人材育成や、技術開発に向けた経営資源の投下も重要です。三菱電機はこれまでも社会課題を解決する製品やソリューションを社会に提供することをミッションとしてきました。それをさらに深化させ、社会的価値や経済的価値について、丁寧な説明を実施してまいります。

笑顔あふれる社会の実現のために

三菱電機には、『たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します』という企業理念があります。この企業理念は、会社の存在意義であり、未来永劫追求する目標です。「活力とゆとりある社会」の実現のためには、「モノ」ではなく「モノ」を使う「人」にもっと注目し、お客様やお客様の先にいらっしゃるお一人おひとりが日々の生活に幸福や満足を感じていただけるような製品やソリューションを提供していくことが必要なのではないかと考えています。その中には私たちの大事な仲間、従業員も含まれます。そこで、三菱電機では、2050年に目指す社会を「笑顔あふれる持続可能な社会」としました。一人ひとりがお互いを尊重し認め合い、人の夢や未来に思いを巡らし、地球環境から日々のくらしまでの社会課題を解決し、従業員はもちろんのこと、株主の皆様や社会の人びと等のあらゆる人を幸せにする。そのような想いから、サステナビリティビジョン“人と地球と 心でつなぐ”を掲げて取り組んでいくことにしました。

社会課題の解決に向けたマテリアリティへの取組

サステナビリティビジョンで描く「笑顔あふれる持続可能な社会」の実現のためには、何に取り組めばよいか。これを導き出すために、2050年のありたい社会からバックキャストし、三菱電機グループが本業で解決する課題領域として、『カーボンニュートラル』『サーキュラーエコノミー』『安心・安全』『インクルージョン』『ウェルビーイング』の5つを特定しました。

『カーボンニュートラル』:自社と社会のCO₂を減らし、気候変動を抑える脱炭素社会。
『サーキュラーエコノミー』:資源が有効活用され、持続的に循環する社会。
『安心・安全』:様々な環境変化やリスクに対応できるレジリエントな社会。
『インクルージョン』:あらゆる人を尊重し、誰もが自由で公正にいきいきと過ごせる社会。
『ウェルビーイング』:一人ひとりの心身ともに健康で快適なくらし。
笑顔あふれる社会の実現に向けて、まずはこのような社会やくらしを目指していかなければなりません。今後は、事業本部とともに、課題領域ごとの三菱電機事業におけるリスクと機会を分析し、中期目標を設定することにしています。三菱電機グループは、「持続可能な地球環境の実現」「安心・安全・快適な社会の実現」「あらゆる人の尊重」「コーポレート・ガバナンスとコンプライアンスの持続的強化」「サステナビリティを実現する企業風土づくり」の5つのマテリアリティを通じて、これらの課題領域に取り組んでいきます。

5つのマテリアリティのうち、「あらゆる人の尊重」、「コーポレート・ガバナンスとコンプライアンスの持続的強化」、及び「サステナビリティを志向する企業風土づくり」の3つのマテリアリティは、まさに「3つの改革」に向けて取り組んでいる三菱電機において最重要課題であると痛感しています。品質風土改革、ガバナンス改革、組織風土改革については、これら3つの持続的成長を支える経営基盤強化のマテリアリティの取組として位置付け、実態の伴った効果のある取組にしてまいります。

三菱電機は、社会課題の解決に向けて中長期視点で取り組んでいくこと、社会の変化に対する感度と適応力を持つこと、そしてステークホルダーに対して積極的に情報開示を行っていくことを通じて、さらなる企業価値の向上を目指してまいります。

齋藤 洋二