Factory Automation

三菱電機FAについてThe Road to Automating the World
FAシステム事業 関係者インタビュー

製造業が単なるビジネスの枠を越え、
社会的責任を果たす産業になる日を夢見て韓国三菱電機Automation株式会社 駆動システム事業部
サーボシステム営業2チーム グループ長
金大植(キム デシク) 2008年入社

2025-03

三菱電機FAシステム事業では、多様な従業員が、それぞれの想い・技術・こだわりを存分に発揮し、共通の旗印である“Automating the World”の実現を目指している。そのリアルな肉声を、世界各国からお届けする『The Road to Automating the World』。今回は、韓国三菱電機Automationで、顧客営業と人材育成の両輪で活躍する金大植に話を聞いた。

相手の立場で考えることを心に刻みながら

── 三菱電機へ入社された理由についてお聞かせいただけますか?

金:もともと大学時代に学んだ電子工学の実務的なスキルを活かして、生産性の向上、品質の改善など、産業界に携わるお客様のための価値を生み出す仕事がしたいと考えていました。三菱電機のFAシステム事業本部は幅広い分野に自動化ソリューションを提供しており、また、安定的で体系的な業務環境があります。だからこそ、技術の専門家として力量を発揮できると考え入社を決めました。

── 現在、金さんが携わっている業務について教えてください。

金:サーボシステムの営業として、市場動向の分析、他社と差別化するための戦略立案を行なった上で、お客様のニーズ・状況に応じたアドバイスとソリューションを提供しています。またサーボシステム部門のグループ長としてメンバー、一人ひとりの考え方や強みと弱みを把握し、適切な役割分担とフィードバックを通じた強いチームづくりを推進することも私の役割です。

── お客様と接する上で、どのようなことを大切にしていますか?

金:心がけているのは“常に相手の立場で考える”ことと“正直かつ誠実”であることです。お客様が必要とすることを正確に把握し、いかにして貢献できるかを考えることが私にとっての仕事の核心です。 仮に製品をご注文いただいても、それがお客様のニーズや状況に合っていなければそれを率直にお伝えし、お客様に最適な代案をご提示するようにしています。

トータルソリューションでお客様に信頼されるパートナーに

── きっかけとなる出来事があったのでしょうか?

金:以前、お客様と納期のことで対立してしまった経験でしょうか。その案件はスケジュール面の要求が難しく、私たちとしては生産数をいきなり増やすこともできないため、半ば諦めておりました。そうしたなか、お客様との会話で「コロナの影響で二次電池需要が急激に高まったことで、生産が追いつかずに困っている」という相手の立場を知りました。それを解消するべく、日本の本社など国境を超えた他部署と密な連携をとることで、可能な限り早く納品できるよう調整し、お互いに納得し合える答えを見つけ円満に解決することができました。それが“相手の立場で考える”という信念の発端です。この出来事は顧客との信頼関係をさらに強化することができたばかりか、問題に直面した時にどうするべきかという学びにもつながりました。

── そうした信念を持って今後、お客様とどういう関係を築いていきたいですか?

金:目標とする理想像は、お客様が困ったとき最初に相談していただけるパートナーであることです。それこそが、何よりの信頼の証ではないでしょうか。そして、先ほどの“相手の立場で考える”という信念は、グループのメンバーに対しても一貫しています。それぞれの立場を尊重し、お互いに協力する組織でありたい、そう考えています。

── 自らの仕事でどのような成果を生んでいきたいとお考えですか?

金:私が担当しているサーボシステム事業は、お客様のニーズを満たす製品を提供し、課題や問題を解決することに重点を置いています。だからこそお客様の状況に合わせた提案をすることでお客様に信頼されるパートナーになることを目指しています。また、サーボシステムは産業機械やロボットとの連携などによって生産性向上に寄与するため、製品単体だけでなくシステム全体を提案することで複雑な課題をより多く解決し、お客様の成長と業界の発展、究極的には社会的価値を創出へとつなげたいと考えています。

── 最後に、ものづくりを通じたこれからの夢をお聞かせください。

金:大きく2つの夢があります。 ひとつは、スマートファクトリーの発展を通じて、より効率的で持続可能な生産を実現することです。 AI、IoT、ビッグデータを活用してリアルタイムで生産データを分析し、自動化されたシステムを通じて人間の介入を最小化しながらも、生産性と品質を極大化するシステムを実現したいと考えています。もうひとつは、倫理的で透明な製造方法を確立することです。公正な労働環境と環境にやさしい生産方式を確立するとともに、消費者にそれをわかりやすく伝え、一緒に持続可能な社会をめざしていく──それを果たすことができれば、製造業が単なるビジネスの枠を越え、社会的責任を果たす産業として位置づけられるはずです。この2つの夢がかなえられたとき、製造業は持続可能で革新的な方向に進んでいくと信じています。

この記事は2025年2月のインタビューより書き起こしたものです。

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