Factory Automation

三菱電機FAについてThe Road to Automating the World
FAシステム事業 関係者インタビュー

ものづくりへの熱い想いを胸に秘めた
若き“チェンジメーカー”で溢れる製造業に三菱電機ベトナム ファクトリーオートメーション部
シニアマーケティングエグゼクティブ
Nguyen Hoang Kim(グエン ホワン キム) 2022年入社

2025-03

三菱電機FAシステム事業では、多様な従業員が、それぞれの想い・技術・こだわりを存分に発揮し、共通の旗印である“Automating the World”の実現を目指している。そのリアルな肉声を、世界各国からお届けする『The Road to Automating the World』。今回は、三菱電機ベトナムのファクトリーオートメーション部に所属し、学生向け教育支援活動「MECA」*の運営、オフラインイベントの実施などに携わるNguyen Hoang Kimに話を聞いた。

*エンジニアを目指す学生の情熱を育み、優れた人材を育成することを目的に、三菱電機が提供するファクトリー・オートメーション(FA)の総合的な教育支援活動。現場で活躍するエンジニアやFA実機に触れる実践的な学びと、技術的・創造的な課題に取り組むほか、競技大会を通してAI時代に求められる課題発見力・課題解決力の養成をめざす。

若者に投資する三菱電機の姿勢に共感して

── 幼少期の思い出や、大学で学んだことについてお聞かせください。

Kim:幼いころはとても内気で控えめな子どもで、世の中に少しでもプラスな影響を与えたいという望み以外には特にはっきりとした志もありませんでした。そんな私を変えてくれたのが大学時代の日々です。大学では、マーケティングとコミュニケーションを専攻しましたが、チームでプロジェクトに取り組んだり、アイデアを出し合ったり、仲間がアドバイスをくれたりといった体験を通して、徐々に自信を持てるようになりました。当時、製造業に関する経験はしてこなかったものの、協働や、他人の意見に耳を傾けること、そして成長の価値を学び、そういった経験が現在の私の仕事に取り組む上で大事にしている姿勢を形づくっていると思います。

── 三菱電機にはどのようなきっかけで入社されたのですか?

Kim:最初に三菱電機を知ったのは、まだ学生の頃にSNSで見かけたMECAの競技大会に関する投稿です。私は大学でのコミュニケーションとチームワークの経験から、人の成長を助ける仕事に就きたいと強く思っていました。そんな中でMECAのことを知って「これは、単なる技術のコンテストではなく、若者の育成に重きをおいた取り組みだ」と気づき、とても惹かれました。「MECAを開催するこの会社の一員になれば、人の成長を助けると同時にきっと私自身も成長できるはず」と思い三菱電機に入社。入社後は希望していた通りMECAのプロジェクトに参画でき、現在は、企画から現場での実施に至るまで幅広く携わっています。

── 現在の仕事のどのようなところにやりがいを感じますか?

Kim:私が入社前に感じたように、MECAを単なるコンテストではなく、学生たちが成長し、探索し、自分たちの想いを表現する──そんな人生を左右する体験ができるイベントにしたいと思っています。だからこそ最初は緊張しながらプレゼンテーションを行っていた学生が、MECAを通して自信に満ちたエンジニアへと成長する過程を目にするのは、私にとって何よりのやりがいであり、今も高いモチベーションを維持しながら仕事に取り組める理由になっています。

単なるメーカーではなくチェンジメーカーに

── これまでにどのような課題に直面し、またどのような学びを得ましたか?

Kim:MECAの規模が拡大するにつれ、運営の難しさも大きくなっているように感じています。2025年開催のMECAではプロジェクトの要件定義や、参加した全大学との定期的なコミュニケーション、スケジュール通りの進行維持までMECAに関わる大量の業務を担当しました。それでも“才能ある若者たちの成長の機会を創出する”というこの取り組みの原点に立ち返り、相手の言葉にじっくりと耳を傾けたり、緊迫した状況でも冷静に対処したりすることで、2025年のMECAを無事に開催することができました。この経験から、目的を強く持ち、それを見失わないことの大切さを学ぶことができたと思います。また、一つ一つの課題は、レベルアップする機会であるということにも改めて気付かされました。

── そんなKimさんが仕事を行う上で大切にしている信念とは?

Kim:私はいつも“小さなことへの気配りほど大切にしよう”と自分に言い聞かせています。この信念を持ったきっかけは、MECA開催中に学生からかけられた「ありがとう」というお礼でした。その学生が私に伝えてくれた「迅速な対応や親切なサポートがとてもうれしかった」という言葉にとても励まされました。この経験を通して、慎重な言葉選びや計画する際の入念な準備、「MECAは私たちの意見を聞いてしっかりとサポートしてくれる」と学生に感じてもらうための行動など、細かいところに注意を払うことこそ学生が成長しやすい環境づくりにつながるということを学びました。こうした小さなこと全てに気を付けて、「人」を中心に考えて仕事に取り組むことで、これからも学生によい影響をもたらせると信じています。

── 最後に、ものづくりへの想いと今後のビジョンをお聞かせください。

Kim:私にとってのものづくりとは、単にものをつくるという作業ではなく、人が心を込めてカタチにすること──つまり、ものづくりに対してこだわりと誇りを持つことが大切だと考えています。このこだわりや誇りを持ったものづくりこそが、本当の意味で私たちの生活をより良くする、ものづくりのイノベーションを起こすと信じています。これまでのMECAでは、学生が自分の想いを込めて考えたアイデアが実際の生産ラインに採用された事例もあり、それだけ大きな影響力を持っていました。だからこそ、MECAはこれからも学生ならではのユニークな想像力による、大胆で斬新なアイデアを生み出していくと思っています。MECAの取り組みは、すでに単なる学生向けのプロジェクトではなく、ビジネスにおいて高い価値を持つソリューションへと進化しています。

だからこそ、これからもMECAに携わりながら、若い技術者たちが単なる“メーカー(製造者)”ではなく、ビジョンと目的を持ってものづくりを牽引していく“チェンジメーカー(変革をもたらす人)”になっていくのを支援したいと思います。

この記事は2025年7月のインタビューより書き起こしたものです。

教育支援活動MECAについて

世界各国で実施している若手エンジニアの育成支援の取り組みについてご紹介します。

他の記事を読む