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先人の知恵や歴史、日常に役立つマナーを掲載しています。

知っ得マナー
ウオーキングでもOK! 脳は体を動かすためにある 「運動」こそ、脳トレの王道

2016年11月公開【全1回】

1.運動しながら頭を使う「デュアルタスク ウオーキング」

 ウオーキングなど有酸素運動をすることで、海馬内で神経細胞が増える。さらに “しりとり” や暗算で、前頭前野や頭頂運動野などが刺激され、脳が鍛えられる。
 また、歩きながら手で三角を書くなど、別の運動を組み合わせるのもよい。外歩きできないときは、踏み台昇降などでも可。1日15分以上を目指そう。

ウオーキングしながら暗算

ウオーキングしながら暗算

 歩きながら、頭の中で計算をしてみよう。最初は、100から7など1桁の数字を引き続ける。慣れたら、100から13を引き続けるなど、数を大きくする。それも楽にできるようになったら、2桁の掛け算をする、目に入った車のナンバープレートの数を四則計算して10をつくるなど、ハードルを上げてみよう。

ウオーキングしながらテーマしりとり

 言語系の処理能力を高めるには、しりとり。普通のしりとりでは飽き足りない人は、例えば「食べ物の名前」「歴史上の人物の名前」などテーマを決めてやってみよう。「いるか」→「とけい」→「けいと」など、単語の最初の文字を取って語尾に持ってくる「頭とり」も、普通のしりとりよりも難しく、脳を刺激する。

ウオーキングしながら暗算

2.筋力アップして脳を守る「インターバル速歩」

 ウオーキングを毎日続けたとしても、年齢とともに筋肉量は減ってしまう。筋肉量を増やすためには、筋肉に負荷をかける必要があるのだが、それをウオーキングだけでかなえるのがこの方法だ(松本市熟年体育大学リサーチセンター考案)。「さっさか歩き」の合計が週60分間になると、筋肉量の向上が期待できる。

さっさか歩き

さっさか歩き

 息が上がるくらい、できるだけ速く歩く。大股で歩くのがコツ。「ゆっくり」と「さっさか」を繰り返す。計15分以上歩こう。慣れてきたら、これに計算やしりとりを加えると◎。

ゆっくり歩き

ゆっくり歩き

 呼吸が上がらない速度で、歩幅も無理せず自然に歩く。

ゆっくり歩き

ゆっくり歩き

 呼吸が上がらない速度で、歩幅も無理せず自然に歩く。

さっさか歩き

さっさか歩き

 息が上がるくらい、できるだけ速く歩く。大股で歩くのがコツ。「ゆっくり」と「さっさか」を繰り返す。計15分以上歩こう。慣れてきたら、これに計算やしりとりを加えると◎。

運動しながら頭を使う 運動強度を上げる

 車移動を徒歩に替えるだけでも脳に良いというわけだが、50代の読者なら、さらに一歩進んだウオーキングに挑戦したい。
 最近話題なのが「デュアルタスク」という考え方の運動だ。国立長寿医療センターの鈴木隆雄さんらが、運動しながら頭を使うという2つのことを一度にする「デュアルタスク」を行うと、脳の萎縮と認知機能低下を抑制できたという研究を発表した。
 また、運動の強度を上げるのもよい。「実は、ウオーキングだけでは筋力は衰えてしまう。速歩きと、ゆっくりの歩行とを交互に行うと、特に脚の筋肉への負荷が増えて筋肉量が増えます。すると血圧が下がり、糖尿病のリスクが低下するなど、体に良い影響がある。最近、糖尿病などの生活習慣病の予防や治療が、脳を守ることにつながることがはっきりしてきました。運動すると、脳細胞を成長させたり増やしたりする物質の分泌も増します。そのため、運動が重要なキーワードというわけです」。
 ウオーキングに限らず、ヨガや太極拳など慣れない動きをする運動もおすすめだ。「難しい」と思うときにこそ脳は活性化している。

アドバイザー/諏訪東京理科大学 教授 篠原菊紀 文/三谷弘美 写真/稲垣純也 モデル/仲田健一(オスカープロモーション)

※この記事は『日経おとなのOFF』掲載記事を再編集して構成したものです。

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