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ブレーカ端子カバー形電力計測ユニット「国土交通大臣賞」受賞!
2025年9月公開


三菱電機「ブレーカ端子カバー形計測ユニット」
「JECA FAIR 2025 第64回製品コンクール」において、当社の「ブレーカ端子カバー形計測ユニット」が国土交通大臣賞を受賞しました。これは前年の電子式マルチ指示計器「ME110Gシリーズ」に続く初の2年連続受賞であり、国土交通大臣賞としては8回目の快挙です。本製品は、既存ブレーカに後付けで電力の「見える化」を可能にし、カーボンニュートラルの推進に寄与できる点をご評価いただきました。この受賞を受け、製品開発部門より製品への想いや受賞の感想をお伝えいたします。

JECA FAIR 2025 第64回製品コンクール 授賞式にて
左から三菱電機 関西支社 副支社長 兼 機器第一部長 西門道博、三菱電機 福山製作所長 近藤 桂州、国土交通省 大臣官房官庁営繕部 大臣官房審議官 松尾 徹
受賞者からのコメント
近年、カーボンニュートラルの実現に向け、特に製造業で加速する脱炭素化への取り組みとして、電力量の見える化へのニーズが伸長しています。一方で、熟練作業者の減少など、労働力不足が深刻な課題として顕在化していくなかで、これまでよりもカンタンな電力量計測が求められています。
今回開発した端子カバー形計測器は、「ブレーカで“カンタン”計測」をコンセプトに、当社MDUブレーカシリーズの特長である省施工・省スペースを引き継ぎつつ、より施工性を向上させた製品を目指しました。
CTに代わりコアレス電流センサを搭載し、VTに代わりブレーカの端子部に接触するピンから制御電源取得と電圧センシングを行うことで、従来の端子カバーと同等形状・外形サイズとしつつ、既存の遮断器にワンタッチで後付け可能な構造を実現しています。
また、計測した電力量データは、親機となる表示ユニットに無線通信で伝送する構成とすることにより、計測点が複数ある場合でも通信ケーブルを配線することなく、容易に拡張できるようにしました。
新たな技術を取り入れた開発品ですが、特にコアレス電流センサでは電線との位置関係によって計測精度に影響が出やすく、磁気解析と実機による検証を繰り返しながらセンサ配置や内部演算処理の最適化を行うことで、なんとか目標とする計測精度を達成することができました。
昨年の電子式指示計器に続き二年連続での受賞をいただき、心より嬉しく感じております。これからも社会課題の解決に貢献できるような製品を届けられるよう努めてまいります。この場をお借りして、受賞のお礼を申し上げます。

“カンタン”計測をコンセプトに、新たな技術課題を克服した「ブレーカ端子カバー形計測ユニット」の開発部門と機種の営業部門


JECA FAIR 2025での展示会の様子
