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REALで堪能する「京の彩り」REALで堪能する
「京の彩り」

季節のうつろいで様々な表情を見せる古都京都。
その『彩り』を京都に生まれ京都を知り尽くしたフォトエッセイスト 星野佑佳氏がご紹介します。

フォトエッセイスト /
星野佑佳

フォトエッセイスト / 星野佑佳

京都市生まれ、在住の女性フォトエッセイスト
00年 海外放浪の撮影旅へ出発、帰国後は日本の自然風景を求め、全国を旅しながら撮影。05年頃から、旅のかたわら、地元である京都の風景や祭を撮影、現在に至る。
写真を担当した一般書は「京都12ヶ月 年中行事の楽しみ方」「京暦365日」他多数。全国の風景写真はクラレグループの企業カレンダーやJR北海道のキャンペーンポスターなどにも起用されている。

今年もよい年今年もよい年

こぽこぽこぽ
舞妓さんのおこぼの音が重なりあって宮川町の路地に響く。
艶やかな挨拶回りで始まる新年の花街。
目の前の玄関から盛装の舞妓さんが出てきたかと思うと、あちらの曲がり角には芸舞妓さん達の行列が現われたり・・・京都ならではの贅沢な光景である。

ご想像のとおり、お正月の京都はいつも以上に華やかな色で溢れ、絵になる行事が続く。中でも八坂神社のかるた始め式は、ひときわ雅やかで美しい。
実は昔、親戚がかるた姫になったことがあり、家族で応援に行った。
大勢の参拝者が見守る中、ずらりと並んだ色とりどりの十二単衣のかるた姫達が、本気で百人一首を競い合う。最前列はカルタの名手。袖口からのぞく華奢な白い手が鋭くカルタを弾く様にはドキリとさせられる。
白熱の戦いの隣では、可愛いお稚児さん達も初カルタに挑んでいるが、こちらは緊張しつつも和気あいあいと楽しそう。仲良く手を繋いでいるお稚児さんがいたりするのも微笑ましい。
正月飾りや初詣風景をはじめ、蹴鞠、舞楽など伝統行事の初披露も目白押しで、ぜひ一度は味わって頂きたい新年の京都だが、一度や二度の訪問で語り尽くせないのが、もうひとつの冬の目玉・節分である。
あちこちの社寺で赤青黄色の鬼※1やとぐろをまく八岐大蛇(ヤマタノオロチ)、土蜘蛛など、ありとあらゆる悪役※2が出没するかと思えば、四ツ目の方相氏、良縁祈願の助っ人の懸想文売りやお多福さん、お加持をしてくれる鬼など、個性的な正義の味方※3も続々登場。

夜の花街を歩けば、芸妓さんが仮装する「おばけ」に出会えたり、とにかく盛り沢山なのだ。最近では一般人の仮装も盛り上がり 街角でアニメヒーローやコスプレ妖怪を発見。年々進化している節分を満喫したら、最後に胎内くぐりを連想させる日向大神宮の「ぬけ詣」で、厄を落してから帰宅する。
一日中出歩いていたので、肝心の家の豆まきが遅くなってしまった。
シンと静まり返る真夜中にそっと窓を開け、小さな声で「鬼は外、福は内」と呟きながら、遠慮がちに豆を撒く。まだまだ寒いが明日は立春、暦の上の春が始まる。
今年も一年、どうぞよい年になりますように。

  • ※1 鬼:吉田神社、聖護院、護王神社、廬山寺、藤森神社、平安神宮、石清水八幡宮など (赤青黄だけでなく、紫や緑、黒などカラフルです)
  • ※2 八岐大蛇:松尾大社/土蜘蛛:六波羅密寺
  • ※3 懸想文売り:須賀神社/お多福さん:千本釈迦堂/鬼のお加持:廬山寺
  • 新年の挨拶まわり(宮川町 1月上旬撮影

    花街には年に何度か、普段お世話になっているお茶屋さんや馴染みのお店に挨拶回りをする日がある。日中に正装した芸舞妓さん達が花街のあちこちを歩く姿を写そうと、カメラマンも大勢集まり、賑やかなひと時となる。

  • 雪の鳥居本(鳥居本 12月下旬撮影

    大晦日の夕暮れ、鳥居本を訪ねる。
    普段は観光客の多い界隈だが、この時は降り始めた雪のせいか、歩く人影もなく、ひっそり静まりかえっている。新年に向かい雪化粧してゆく町並みの美しさは、この上ない一年の締めくくりになった。

  • かるた始め式(八坂神社 1月上旬撮影

    京都のザ・正月と言えば、八坂神社界隈だろう。
    私自身、大晦日のをけら詣り、知恩院の除夜の鐘、初詣に続き、1月3日の初能奉納やかるた始め式と、年末年始は頻繁に足を運ぶ。舞妓さんのをけら詣りが描かれた絵馬も素敵だ。

  • 節分の石見神楽奉納(松尾大社 2月上旬撮影

    京都市内で行われる様々な節分行事の中でも、松尾大社で奉納される石見神楽の迫力は格別の魅力がある。ぐるぐると蜷局を巻く大蛇と激しく踊り狂う神楽人。
    古代から受け継いでいるDNAを呼び覚ますようなエネルギーを感じる舞である。

こぽこぽこぽ
舞妓さんのおこぼの音が重なりあって宮川町の路地に響く。
艶やかな挨拶回りで始まる新年の花街。
目の前の玄関から盛装の舞妓さんが出てきたかと思うと、あちらの曲がり角には芸舞妓さん達の行列が現われたり・・・京都ならではの贅沢な光景である。

ご想像のとおり、お正月の京都はいつも以上に華やかな色で溢れ、絵になる行事が続く。中でも八坂神社のかるた始め式は、ひときわ雅やかで美しい。
実は昔、親戚がかるた姫になったことがあり、家族で応援に行った。
大勢の参拝者が見守る中、ずらりと並んだ色とりどりの十二単衣のかるた姫達が、本気で百人一首を競い合う。最前列はカルタの名手。袖口からのぞく華奢な白い手が鋭くカルタを弾く様にはドキリとさせられる。
白熱の戦いの隣では、可愛いお稚児さん達も初カルタに挑んでいるが、こちらは緊張しつつも和気あいあいと楽しそう。仲良く手を繋いでいるお稚児さんがいたりするのも微笑ましい。
正月飾りや初詣風景をはじめ、蹴鞠、舞楽など伝統行事の初披露も目白押しで、ぜひ一度は味わって頂きたい新年の京都だが、一度や二度の訪問で語り尽くせないのが、もうひとつの冬の目玉・節分である。
あちこちの社寺で赤青黄色の鬼※1やとぐろをまく八岐大蛇(ヤマタノオロチ)、土蜘蛛など、ありとあらゆる悪役※2が出没するかと思えば、四ツ目の方相氏、良縁祈願の助っ人の懸想文売りやお多福さん、お加持をしてくれる鬼など、個性的な正義の味方※3も続々登場。

夜の花街を歩けば、芸妓さんが仮装する「おばけ」に出会えたり、とにかく盛り沢山なのだ。最近では一般人の仮装も盛り上がり、街角でアニメヒーローやコスプレ妖怪を発見。年々進化している節分を満喫したら、最後に胎内くぐりを連想させる日向大神宮の「ぬけ詣」で、厄を落してから帰宅する。
一日中出歩いていたので、肝心の家の豆まきが遅くなってしまった。
シンと静まり返る真夜中にそっと窓を開け、小さな声で「鬼は外、福は内」と呟きながら、遠慮がちに豆を撒く。まだまだ寒いが明日は立春、暦の上の春が始まる。
今年も一年、どうぞよい年になりますように。

  • ※1 鬼:吉田神社、聖護院、護王神社、廬山寺、藤森神社、平安神宮、石清水八幡宮など (赤青黄だけでなく、紫や緑、黒などカラフルです)
  • ※2 八岐大蛇:松尾大社/土蜘蛛:六波羅密寺
  • ※3 懸想文売り:須賀神社/お多福さん:千本釈迦堂/鬼のお加持:廬山寺

REAL 開発者による技術解説REAL 開発者による技術解説

京都製作所
AVディスプレイ製造部
技術第2グループ
志水 浩二

盛装をきめた舞妓さんや色とりどりの十二単衣を着たかるた姫達の真剣なまなざしが醸し出す緊張感。内面と外見がお互いの魅力を引き出しているのをひしひしと感じます。
我々の製品も同じ。様々な技術を組み合わせてその能力を十分に活かすため、開発に苦心しているのです。

REAL 4Kは三菱独自のレーザーバックライトのすぐれた色再現力を十分に引き出すために、液晶パネルにもこだわっています。

三菱の液晶パネル「DIAMOND PANEL」は画面の白浮きの主な原因であるパネル表面での乱反射を極限まで抑えることができます。その結果、バックライトからの光を拡散することなくストレートに画面前面まで通過させるので、高精細で引き締まった黒を再現できます。
これにレーザーバックライトによる抜群の色再現力が加わり、驚くような立体感と精細感が際立つ、引き締まった映像を映し出すことができます。

底冷えした夜に神社や名刹に深々と積もる雪景色も、あざやかな色が溢れる節分のにぎわいも、REAL 4Kのあざやかな映像美でお楽しみいただけたらと思います。

  • 春がゆく
  • 夏の夜の夢
  • 実り色
  • 紅の記憶
  • 今年もよい年
  • 溢れ