CLUB REAL

REALで堪能する「京の彩り」REALで堪能する
「京の彩り」

季節のうつろいで様々な表情を見せる古都京都。
その『彩り』を京都に生まれ京都を知り尽くしたフォトエッセイスト 星野佑佳氏がご紹介します。

フォトエッセイスト /
星野佑佳

フォトエッセイスト / 星野佑佳

京都市生まれ、在住の女性フォトエッセイスト
00年 海外放浪の撮影旅へ出発、帰国後は日本の自然風景を求め、全国を旅しながら撮影。05年頃から、旅のかたわら、地元である京都の風景や祭を撮影、現在に至る。
写真を担当した一般書は「京都12ヶ月 年中行事の楽しみ方」「京暦365日」他多数。全国の風景写真はクラレグループの企業カレンダーやJR北海道のキャンペーンポスターなどにも起用されている。

花、溢れ花、溢れ

花の命は短くて・・・
桜前線が走りぬける束の間の至福とされる桜だが、ここ、京都では3月上旬に咲く車折神社の寒緋桜や東寺の河津桜から始まり、GW後半に見頃を迎える千本えんま堂の普賢像桜まで、約2カ月にわたり様々な品種の桜が咲き乱れる。
町中がソメイヨシノで溢れ返るピーク時はもちろん、春とよべる期間であれば、いつでも桜が楽しめるのはちょっとした自慢だ。
また、地方ではめったにお目にかかれない、花びらが薄緑色の御衣黄桜やウコン桜などの珍種も、さり気なく咲いているからすごい。

これほどの桜密度だから、京都に住み、朝昼晩、ずっと桜を追いかけても、ひと春で全部は撮りきれない。
私の場合、3年で一巡する感覚で京都の桜を撮り歩いているが、桜の成長や老化というファクターをのぞいても、その花風景が3年前と同じとは言い切れない。
伝統を守り抜くイメージのある京都だが、実はこの町、こっそりと、しかし確実に進化しているのだ。

例えば・・・東寺の不二桜は2006年に東北から移植されたばかりだが、夜空に浮かぶ薄紅色のしだれ桜は、数多い夜桜の中でも群をぬいて魅力的な新・桜名所となった。
高台寺のしだれ桜も、私が写真を始めたばかりの頃は背が低く横にボリュームのある樹形だったが、久しぶりに訪れてみると、背の高いスマートな桜に変わっていた。
また、青蓮院別院の大日堂は一昨年に青龍殿が移築再建され、桜苑に石庭が造られる等、大規模に模様替えされた。

建都1200年越えの古都京都。「この前の戦争」は「応仁の乱」を指すという笑い話があるほどだが、密かな変化のスピードは早く、10年ひと昔どころか、5年ひと昔・・・
私も京都の風景や行事は撮り続けているものの、最近は買い物をネットショップで済ませることが多く、繁華街に行く機会はほとんどない。
先日、久々に四条河原町界隈を歩いてみたら、知っている店はほとんどなくなり、見事に浦島太郎状態になってしまった。
家には献本された最新の京都ガイド本が何種類もあるので、今度それを持参して町を歩いてみたい。知らない京都が沢山みつかりそうだ。

さて、一年にわたりご紹介してきた京都の四季の風景や行事。楽しんでいただけただろうか?
京都は今も現在進行 形で変化している。訪れるたびに、違う姿を見せてくれる京都。ぜひ二度三度と足を運んで頂きたい。

  • ※岩手県で育ち、秋田県を経て、三重県の農家へ。そこから寄贈された。
  • 八条ヶ池(長岡天満宮 4月上旬撮影

    真っ赤な霧島ツツジで有名な長岡天満宮の参道にある八条ヶ池。
    池の傍には桜並木が続き、地元の方の朝の散歩コースになっている。

  • 将軍塚青龍殿(青蓮院別院 4月上旬撮影

    2014年に改修された将軍塚大日堂。ここの展望所から桜が溢れ咲く苑を眺めるのが私のお気に入り。新たに建立された青龍殿に目を向けると、橙色の窓明かりと夜桜の組合せが美しく、おとぎ話の一場面のようだった。

  • 平安神宮・神苑(4月中旬撮影)

    平安神宮の紅しだれは、例年ソメイヨシノより一足か二足ほど遅れて見頃を迎える。
    鮮やかなピンク色の花が、朱色、青碧色の建物に覆い被さり咲く姿は、京都ならではの雅やかさだ。神苑の池に映りこむ桜景も素晴らしいので、お天気の風のない日がお薦め。

  • 大原野神社・千眼桜(4月上旬撮影)

    大原野神社の参道横に咲く千眼桜。
    樹高が低く、純白の花がたわわに咲き溢れる様はボリューミー。
    開花から3日ほどで散ってしまうので「幻の桜」と呼ばれ、運よく満開に出会えたら、千の願い(千願)が叶うのだとか。近年は神社のHPで開花状況をチェックできるので、ぜひその艶姿をご覧頂きたい。

花の命は短くて・・・
桜前線が走りぬける束の間の至福とされる桜だが、ここ、京都では3月上旬に咲く車折神社の寒緋桜や東寺の河津桜から始まり、GW後半に見頃を迎える千本えんま堂の普賢像桜まで、約2カ月にわたり様々な品種の桜が咲き乱れる。
町中がソメイヨシノで溢れ返るピーク時はもちろん、春とよべる期間であれば、いつでも桜が楽しめるのはちょっとした自慢だ。
また、地方ではめったにお目にかかれない、花びらが薄緑色の御衣黄桜やウコン桜などの珍種も、さり気なく咲いているからすごい。

これほどの桜密度だから、京都に住み、朝昼晩、ずっと桜を追いかけても、ひと春で全部は撮りきれない。
私の場合、3年で一巡する感覚で京都の桜を撮り歩いているが、桜の成長や老化というファクターをのぞいても、その花風景が3年前と同じとは言い切れない。
伝統を守り抜くイメージのある京都だが、実はこの町、こっそりと、しかし確実に進化しているのだ。

例えば・・・東寺の不二桜は2006年に東北から移植されたばかりだが、夜空に浮かぶ薄紅色のしだれ桜は、数多い夜桜の中でも群をぬいて魅力的な新・桜名所となった。
高台寺のしだれ桜も、私が写真を始めたばかりの頃は背が低く横にボリュームのある樹形だったが、久しぶりに訪れてみると、背の高いスマートな桜に変わっていた。
また、青蓮院別院の大日堂は一昨年に青龍殿が移築再建され、桜苑に石庭が造られる等、大規模に模様替えされた。

建都1200年越えの古都京都。「この前の戦争」は「応仁の乱」を指すという笑い話があるほどだが、密かな変化のスピードは早く、10年ひと昔どころか、5年ひと昔・・・
私も京都の風景や行事は撮り続けているものの、最近は買い物をネットショップで済ませることが多く、繁華街に行く機会はほとんどない。
先日、久々に四条河原町界隈を歩いてみたら、知っている店はほとんどなくなり、見事に浦島太郎状態になってしまった。
家には献本された最新の京都ガイド本が何種類もあるので、今度それを持参して町を歩いてみたい。知らない京都が沢山みつかりそうだ。

さて、一年にわたりご紹介してきた京都の四季の風景や行事。楽しんでいただけただろうか?
京都は今も現在進行 形で変化している。訪れるたびに、違う姿を見せてくれる京都。ぜひ二度三度と足を運んで頂きたい。

  • ※岩手県で育ち、秋田県を経て、三重県の農家へ。そこから寄贈された。

REAL 開発者による技術解説REAL 開発者による技術解説

京都製作所
AVディスプレイ製造部
技術第2グループ
志水 浩二

春の京都といえばいわずもがな「桜」ですが、全体を俯瞰で撮影すると細やかな花びらがつぶれてしまい、実際に目で見た時の立体感を表現するのが難しいです。

REAL 4Kなら4Kパネルによる高精細さに、レーザーバックライトの持つ高い色再現力が加わることで、花びら1枚1枚の細やかな色の違いまで表現できるので、壮観な桜並木も緻密に表現ができます。

また紅しだれのように色濃く鮮やかな花はREAL 4Kにうってつけ。色彩で陰影を描くことで、ふっくらとした立体感を再現します。平安神宮の朱色の表現も含め、春の京都ならではの雅やかさを是非REAL 4Kでお楽しみください。

  • 春がゆく
  • 夏の夜の夢
  • 実り色
  • 紅の記憶
  • 今年もよい年
  • 溢れ