自動販売機による各種飲料水の販売、自動販売機の保守管理を手掛けるネオス株式会社。
音声ゲートウェイの保守終了をきっかけに、オンライン電話サービスからクラウドPBXへの切り替えを検討した同社は、三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社(MIND)の導入支援により、クラウドPBXとFMC(スマートフォン内線)を組み合わせた電話システムを2ヵ月で構築しました。
初期コスト抑制と運用負荷軽減を実現しながら、高音質の音声コミュニケーション環境を手に入れました。
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ネオス株式会社 様
2023年12月
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自動販売機による各種飲料水の販売、自動販売機の保守管理を手掛けるネオス株式会社。
音声ゲートウェイの保守終了をきっかけに、オンライン電話サービスからクラウドPBXへの切り替えを検討した同社は、三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社(MIND)の導入支援により、クラウドPBXとFMC(スマートフォン内線)を組み合わせた電話システムを2ヵ月で構築しました。
初期コスト抑制と運用負荷軽減を実現しながら、高音質の音声コミュニケーション環境を手に入れました。
ネオスは、1985年の創業以来、61の営業所網と14の協力会社を通して、全国に飲料自動販売機の設置、保守、運用サービスを提供しています。提携飲料メーカーのNO.1ブランド商品を揃えた飲料自動販売機を取り扱い、設置から商品補充、清掃、空き缶回収、売上金管理までトータルでサービス提供しています。近年は、IoTやキャッシュレス決済などの最新技術も取り入れ、オフィス内のスペースで運営する24時間対応の無人コンビニ・社内カフェサービス「B.B.CAMP」の運営サービスも手掛けています。
同社がクラウドPBXを導入したきっかけは、既存の電話システムで利用していた音声ゲートウェイ(GW)のハードウエア保守の終了でした。同社の東京本社と福岡営業所にある顧客・情報システム部の顧客情報管理課が利用する電話システムは、ビジネス向けのオンライン通話サービス(Skype for business)を採用し、アプリで外線の発着信を行ってきました。今回、オンライン通話サービスと接続する音声GWのハードウエアが保守切れを迎えることから、クラウドPBXの導入を決めました。顧客・情報システム部 情報システム課 兼 事業開発部の大澤亜令氏は次のように語ります。
「当初は音声GWのハードウエア更改も検討したものの、Skype for businessのサポートが2025年に終了するため、2、3年先に再度リプレースが発生することは避けられません。そのような中、クラウドPBXの音質が高くなっているという噂を耳にしていたことと、ハードウエアの管理を極力減らしたいと考えていたこともあり、クラウドPBXへの切り替えを検討しました」
クラウドPBXの調査を開始した同社は、展示会やベンダー訪問などで数種類のサービスを試使用してきました。その過程で、同社のサーバーやネットワークの構築と運用を20年以上にわたり支援してきたMINDに相談。そこで、クラウドPBXとFMCを組み合わせて実現する電話システムの提案を受けました。早速、MINDのショールームに足を運んでデモを体験した同社は、音質の高さを評価してクラウドPBX/FMCの導入を決めました。
「デモでは、クラウドPBXは音質がイマイチという既成概念が覆されるほどの衝撃でした。それに加えて、MINDからネットワークに音声を重畳するネットワーク構成(統合VPN)を提案いただいたこと、構築サービスだけでなく、導入後の電話機増設、保守、ヘルプデスク、設備管理などの運用・保守サービスまで提供いただけることなども評価しました」(大澤氏)
2022年6月から9月までの検討期間を経て、2022年10月末より導入に着手し、2ヵ月後の2022年12月末にネットワークを切り替えてクラウドPBX/FMCの利用を開始しました。
同社が東京本社と、福岡営業所の顧客情報管理課に導入したクラウドPBXとFMCの構成は、次のとおりです(2023年10月時点)。IP電話機は本社が11台、福岡が2台の合計13台。FMC(スマートフォン内線)用で、社内外を持ち歩きできるスマートフォンの台数は、福岡を中心に17台。公衆網の電話回線は本社と福岡をあわせて19番号となっています。
電話の用途について、顧客・情報システム部情報システム課の佐藤多美子氏は次のように説明します。
「導入前は本社に電話機が70台近くありましたが、コロナ以降、社員の外線利用は携帯電話に移行していることもあり、固定電話は部門の代表番号に限定して11台まで削減し、現在は内線での利用がメインになっています。電話機が新しくなったことで、ディスプレイが見やすくなったと利用者からも好評です。福岡の顧客情報管理課の電話は、自動販売機を設置したお客様(オーナー)から請求書関連の問い合わせを受ける受電用途が中心で、10数名の社内スタッフが適宜電話対応しています。そこで、FMCを受電用のメイン端末とすることで、固定電話の近くにスタッフがいなくても、グループ化されたスマートフォンで外線電話が受けられるようにしています」クラウドPBXとFMCを採用して同社が得られたメリットは、短期間かつ安価での導入と、場所にとらわれない働き方が実現したことにあります。
「音声GWの単純なリプレースと比べて、初期コストを抑えて導入することができ、更改しても2、3年でリプレースが発生するリスクを避けることができました。導入時は世界的な半導体不足の時期でしたが、クラウドPBXのおかげで影響を受けずに済みました。FMCによって社外で外線電話が受けられるメリットも大きく、特に福岡の顧客情報管理課のスタッフが台風などの災害で出社ができない場合でも、自宅などでお客様からの問い合わせの電話を受けることができるようになったことは大きいと思います」(大澤氏)
クラウドPBX/FMCの利用開始から約1年が経過した現在、トラブルもなく順調に稼働を続けています。
「以前は、ハードウエアのトラブルならハードウエアベンダー、アプリならアプリベンダーに問い合わせるなど、切り分けが必要でした。現在は、電話番号の追加、社内からの問い合わせ対応など、電話の運用に関わるほとんどのことをMINDが行ってくれるので、とても助かっています」(佐藤氏)
本社と福岡営業所の切り替えは完了しましたが、今後は、総務部門が管理する全国の営業所の電話システムについても、クラウドPBX/FMCへ切り替えることも検討されています。
顧客・情報システム部では、業務領域が全社のインフラやネットワークの管理など多岐にわたるため、MINDには継続的な支援とサービス提案に期待を寄せています。
「MINDとはネオス創業当時からのお付き合いで、ゼロベースから当社のインフラやネットワーク環境の整備、運用をお願いしてきました。長年にわたり良好な関係を築き、あらゆる相談に乗っていただいてきましたが、クラウド化が進むにつれて、オンプレミス環境との接続や、セキュリティー対策など新たな課題が出てくることも想定されますので、引き続き新たな提案をお願いします」(大澤氏)
「あふれる創造力と行動力で、うるおいとやすらぎのあるくらしづくりに貢献する」を理念とするネオスは、引き続き真心のこもったサービスを提供していきます。