勤怠管理システム導入に向けて人事担当者が直面する課題
勤怠管理システムを導入するメリットを理解していても、実際に導入する過程でさまざまな課題に直面します。
ここでは、勤怠管理システム導入に向けて人事担当者が直面する以下の課題と解決方法を解説します。
- 製品の差別化ポイントがわからず比較検討できない
- オンプレミスとクラウド、どちらがよいかわからない
- 導入後の負荷やリスクがわからない
- スムーズに問い合わせができるか不安
- 既存の就業ルールにあわせられるか不安
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製品の差別化ポイントがわからず比較検討できない
製品のパンフレットやWebサイトには、さまざまな機能が羅列されているものの、それらが自社に合致しているのかどうかを判断するのは難しいものです。
導入する企業の規模や業種、働き方などによって製品を比較検討する必要があります。
コストパフォーマンス・簡易オペレーション重視のクラウド型か、カスタマイズ性にすぐれ、自社独自のシステムを組めるオンプレミス型か、といった前提から各種記録・アラートなどの付加価値機能まで、自社の状況や従業員のニーズを明確にしたうえで、製品の比較検討項目を決めるとよいでしょう。また、製品の機能や使い勝手を実際に確認するために、デモサービスや無料トライアルを利用するのも課題を解決する一つの方法です。
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オンプレミスとクラウド、どちらがよいかわからない
勤怠管理システムの提供形態には、前述の通りオンプレミス型とクラウド型の2種類があります。どちらの提供形態を選択するかは、自社の状況やニーズによって異なります。
オンプレミス型はシステムを自社で購入・運用する形態で、カスタマイズも可能です。最近では、ハードウェア部分のみIaaSやPaaSなどのクラウドサービスを利用することもあり、自社にあわせた運用もできます。
一方、クラウド型は、インターネットを介してサービスを利用する形態です。自社でサーバーを用意する必要がなく、導入・運用コストが抑えられるというメリットがあります。
導入の際は、どちらの提供形態が自社に適しているか把握したうえで検討しましょう。
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導入後の負荷やリスクがわからない
勤怠管理システムの導入後には、システム運用のルール整備や従業員への教育など、本稼働まで担当者に大きな負担が生じます。
システム導入前に運用ルールを明確に定め、従業員への教育までスケジュールを立てることが大切です。
また、実務的には、システム導入の際は既存システムと新システムを数ヶ月並行稼働させ、結果に差異がないかなどの確認をしてから本稼働に移るのが一般的です。
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スムーズに問い合わせができるか不安
導入後には思わぬ疑問点やトラブルも発生しがちです。アフターサポートの充実具合や問い合わせ方法なども確認しておいたほうがよいでしょう。
一般的にはクラウド型は利用者が内容を整理し、コールセンターに問い合わせる必要がありますが、オンプレミス型は専任SEによる導入フォローがついていたりと、アフターケアも手厚くなっています。
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既存の就業ルールに合わせられるか不安
勤怠管理システムは、就業規則に基づいて勤怠情報を管理するシステムです。そのため、自社の就業ルールにあわないシステムを導入してしまうと、勤怠管理に支障をきたす可能性があります。
たとえば、自社では変形労働時間制※を採用しているのに対し、導入するシステムが変形労働時間制に対応していない場合は、正しく勤怠を管理することができません。
- ※変形労働時間制:繁忙期の所定労働時間を長くする代わりに、閑散期の所定労働時間を短くするといったように、業務の繁閑や特殊性に応じて労働時間を配分し、全体の労働時間の短縮を図る仕組み。
このように、勤怠管理システムを導入する際には、自社の就業ルールを十分に確認し、システムが対応しているかを確認することが大切です。
導入前に資料請求やデモサービス無料トライアルなどを利用し、不安な場合は社会保険労務士などの専門家の意見を聞きながら導入しましょう。
勤怠管理システムを選定するときのポイント
勤怠管理システムは、就業規則や現状の運用によって、適しているシステムが異なります。
ここでは、勤怠管理システムを選定するときのポイントとして以下の5つを紹介します。
- 自社に適したシステム提供形態を選定する
- 就業規則や運用に適用できるシステムを選定する
- 既存システムとの連携ができるか確認する
- 自社に適した打刻方法が実現できるか確認する
- サポート体制が整っているか確認する
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自社に適したシステム提供形態を選定する
勤怠管理システムを選定するうえで、オンプレミス型かクラウド型にするかは、自社の状況と、それぞれの特性を理解することが大切です。
オンプレミス型とクラウド型の違いは以下のとおりです。
オンプレミス型は大企業、クラウド型は中小企業で導入される傾向がありますが、導入時のカスタマイズや導入後のフォローが充実していて担当者がリソースを割かずに済むなど、長い目で見ると中小企業でもオンプレミスが型のほうが利点があるケースもあるので、長期の運用を見据えて検討しましょう。
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就業規則や運用に適用できるシステムを選定する
勤怠管理システムは、就業規則や運用に基づいて、従業員の勤怠情報を正確に管理することが求められます。そのため、自社の就業規則や運用に適したシステムを選ぶことが大切です。
たとえば、変形労働時間制を導入している企業であれば、変形労働時間制に対応していない勤怠管理システムでは管理できません。
また、代休や振休が独自のルールで運用されている企業では、勤怠管理システムが適用できない場合もあるため、導入前に対応できるか確認する必要があります。
就業規則や運用に適用できないシステムを導入してしまい、就業規則を変更したり、運用ルールを追加することになった事例もあるため、自社に適用するシステムを慎重に選びましょう。
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既存システムとの連携ができるか確認する
勤怠管理システムは、給与計算システムや人事管理システムなど、他のシステムと連携し、より効率的に業務を進めることができます。
他のシステムとの連携は、データ入力や転記の手間が省けたり、ミスの防止につながるなどのメリットもあります。
導入の検討段階で、既存システムにCSVファイルの取り込みやAPI連携ができるかなどを確認することが大切です。
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自社に適した打刻方法が実現できるか確認する
打刻方法は、自社の働き方や従業員のニーズにあわせて、適切なものを選択しましょう。
ICカードや静脈認証、顔認証、スマートフォンでの打刻などがありますが、勤怠管理システムによって対応している打刻方法が異なります。
勤怠管理システムを選定するうえでは、自社の運用ルールや働き方にあわせて最適な打刻方法が実現できるかを確認しましょう。
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サポート体制が整っているか確認する
勤怠管理システムを選定する際には、サポート体制が整っているかを確認することが重要です。クラウドは、初期設定は自分でやらなければならないことや、サポートはチャットのみであることがデメリットとして挙げられますが、オンプレは専任SEがいることが多く初期設定からお任せすることができます。また、本稼働後も専任SEがついているため、問い合わせ窓口も明確、レスポンスも早い傾向があります。
初期設定やテスト運用、本稼働後など、どこまでサポートしてくれるかでスケジュールや担当者の負担に影響します。検討の際には必ず確認しておきましょう。
導入から保守まで万全のサポート<オンプレミス型>勤怠管理システム「ALIVE SOLUTION TA」
「ALIVE SOLUTION TA」は、三菱電機ITソリューションズ株式会社が提供するオンプレミス型の勤怠管理システムです。
専用のシステムエンジニアのサポートにより、企業の実態にあった勤怠管理システムを提供するだけでなく、導入後も安定した運用ができるよう徹底したサポート体制を構築しています。
機能面も充実しており、36協定や有給休暇管理などの法令を遵守するための機能に加え、「始業・終業時間」「PC使用時間」「在場時間」の3つの時間の差異をチェックし、差異が生じた場合はその理由を入力させる仕組みを導入しています。
また、フレックスタイム制や変形労働時間制、裁量労働制など、多様な勤務形態や制度に対応しており、PCやICカード、スマートフォンなど、さまざまなデバイスで勤怠入力が可能です。
過重労働の防止や多様な働き方の実現など、勤怠管理の課題を解決したい企業は、ぜひ「ALIVE SOLUTION TA」を検討してみてはいかがでしょうか。
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執筆:北 光太郎
きた社労士事務所 代表。大学卒業後、エンジニアとして携帯アプリケーション開発に従事。その後、社会保険労務士資格を取得し、不動産業界や大手飲料メーカーなどで労務を担当。労務部門のリーダーとしてチームマネジメントやシステム導入、業務改善など様々な取り組みを行う。2021年に社会保険労務士として独立。労務コンサルのほか、Webメディアの記事執筆・監修を中心に人事労務に関する情報提供に注力。読者にわかりやすく信頼できる情報を伝えるとともに、Webメディアの専門性と信頼性向上を支援している。