背景

  グローバルにAIの利活用が活発化する中、人権やプライバシーなどを侵害するリスクが高いと判断されたAIの利活用を制限する議論が進んでいます。経済協力開発機構(OECD)ではAIに関する原則として国際的な政策ガイドライン※1が採択され、わが国の内閣府では「人間中心のAI社会原則会議」※2で議論されてきました。さらに、利活用において留意すべき原則を整理したガイドライン※3や、これを実践するためのガバナンス・ガイドラインの整理※4が進みつつあります。

 当社はこれらの議論を受け、多様なステークホルダーとの対話を通じて、利便性だけでなく安心・安全を考慮した人間中心のAIの開発・利活用を推進するために、当社グループの「AI倫理ポリシー」を策定しました。

三菱電機グループ「AI倫理ポリシー」

<前文>
 三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献することを、企業理念として宣言しています。この理念にのっとり、AIの技術革新を通じて、社会課題を解決し持続可能な社会の実現に貢献します。三菱電機グループは、AIを開発・提供する者の責務として、利便性だけでなく安心・安全を考慮しAIを開発・利活用していきます。また、AIに関連する技術や社会の動向を踏まえて、多様なステークホルダーとの対話を通じて本ポリシーを進化させるとともに、人間中心のAI社会の実現に貢献することで、もっと素晴らしい明日を切り拓いていきます。

<本文>
No. 設定項目 内容
(1) 人間中心のAI社会実現 三菱電機グループは、人々の活躍と幸せにつながるAIの開発・利活用を行うことで、人間の尊厳が守られる社会の実現を目指します。
(2) 公平性を尊重した適正な利活用 三菱電機グループは、AIを搭載した製品・サービスの提供にあたり、AIの判断結果に偏りが生じる可能性を常に認識し、多様な人々が共生する社会において、不当な差別が生じないように取り組みます。また、三菱電機グループは、お客さまやビジネスパートナーが、三菱電機グループが提供するAIを搭載した製品・サービスについて、公平性を尊重した適正な用途でAIを利活用することに対し、協力します。
(3) 安全性の確保 三菱電機グループは、AIを搭載した製品・サービスが想定どおり動作するように品質を検証し、生命・自由を脅かすことがないよう安全性の確保に努めます。また、第三者による不正なアクセスからの保護などのセキュリティー対策にも継続的に取り組みます。
(4) プライバシーへの配慮 三菱電機グループは、個人情報を含むデータを適切に扱い、AIを搭載した製品・サービスにおけるプライバシーに配慮します。
(5) 透明性と説明責任 三菱電機グループは、AIを搭載した製品・サービスにおいて、AIの判断理由を説明できるようにAIの透明性を高めることに努めます。また、AIの利用目的や利用方法、AIを搭載した製品・サービスの使用時に想定される様々な影響に関して、多様なステークホルダーとの対話を重ねて説明責任を果たすよう努めます。
(6) AIの発展と人材の育成 三菱電機グループは、AI技術やそれを適用した製品・サービスを継続的に進化させます。また、AI技術とその課題を理解し、人間中心のAI社会の実現に貢献する人材の育成に取り組みます。
(7) 法令の遵守 三菱電機グループは、AIを搭載した製品・サービスの開発・利活用において各国・各地域の法令を遵守します。