三菱電機株式会社は、グローバル・ブレイン株式会社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド」が出資する第5号案件として、汚水を浄化する処理技術を保有するシンガポール発のスタートアップ企業、Hydroleap Pte. Ltd.(以下、Hydroleap)へ出資しました。

「世界の工場」と称される東南アジア地域では、産業排水が深刻な水質汚染問題を引き起こしています。産業排水に関する問題は、工場、石油やガスの精製、建設工事、データセンターの維持管理など多岐にわたり、これらの産業排水には毒性の強い重金属、濃度の高い有機物、難分解性物質などが含まれる場合があります。年々、厳しくなる排水基準に対して、現在、多く使用されている生物処理だけでは対応が難しくなっており、排水処理の工程において生物処理を補完する手段として電気分解法が注目されています。

Hydroleapは、電解凝集法(HL-EC:Electrocoagulation)、電解酸化法(HL-EO:Electrooxidation)と呼ばれる2つの排水処理技術を保有しており、循環型社会の実現を目指して環境負荷の少ない排水処理技術の研究開発と水浄化装置の製造と販売を行っています。

今後、当社は、東南アジア地域の工場排水の問題を解決するため、Hydroleapによる電気分解法を活用した水浄化装置の普及を支援します。

Hydroleap Pte. Ltd. CEO Mohammad Sherafatmand氏コメント

「世界人口の増加に伴い、衛生的な水の需要は増加しています。生きていくために必要な水を確保するために、Hydroleapはこの水浄化装置の普及に尽力いたします。スタートアップがこのような社会課題を解決するには大企業の協力が必要不可欠です。東南アジア地域を起点に、産業排水による水質汚染問題を解決、持続可能な社会の実現を目指します。」

三菱電機株式会社 常務執行役兼CDO(DX担当、ビジネスイノベーション本部長) 榊原洋 コメント

「近年、工業化が進んだ東南アジア地域では、工場排水による水質汚染問題が深刻になっています。多数の製造拠点を置く当社も重要な課題と認識しています。Hydroleapへの出資を通じて、東南アジア地域の水質問題の解決に取り組み、そこで得られた知見を活かして、グローバル規模の環境問題の解決に貢献していきます。社会課題の解決を目指すスタートアップに対する支援を惜しまず、またオープンイノベーションを通じて、持続可能な社会の実現を目指します。」



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