快適で安全な生活環境を通信で支えるために、日々技術を磨き、伝承していく

2024.05.13

#全国で活躍する仲間たち #東北 #製作所 #全国の拠点から #コツコツワクワク世界をよくする 快適で安全な生活環境を通信で支えるために、日々技術を磨き、伝承していく

三菱電機には全国に支社、支店、製作所など多くの活動拠点があり、それぞれの場所で様々な活動を行っている。各所でどのような活動を行い、そこに従事する従業員はどのような思いを持っているのだろうか。今回は、コミュニケーション・ネットワーク製作所郡山工場で通信インフラ関連製品の製造に携わっている佐藤智也さんと橋本祐季さんに話を伺った。

目次

技術力を高めるために、
「三菱電機グループ技能競技大会」に参加する

左から、三菱電機コミュニケーション・ネットワーク製作所郡山工場に勤める佐藤さんと橋本さん

ー まずは、コミュニケーション・ネットワーク製作所 郡山工場について教えて下さい。

佐藤:当製作所で製造に携わっている分野には、大きく分けますと「光通信、無線通信、映像セキュリティ」の3つがあります。光通信分野では、高速な情報通信を研究・開発することで快適な通信環境の提供に寄与しており、無線通信分野では、電力使用量の自動検針を無線により実現するなどエネルギーの効率的な管理を可能にし、映像セキュリティ分野では、高性能な監視カメラを製造し、より安全な街づくりに貢献できるよう取り組んでいます。

ー その中でお二人はどのような業務を担当しているのでしょうか。

佐藤:私の業務はこれら3分野、全ての製品に使われる基板を製造しています。基板というのは、これらの製品の頭脳に当たる部品です。

橋本:私は光通信機器などの製品の組み立てを担当しています。簡単に言いますと、佐藤さんがつくった基板を使いながら私が製品を組み立てる、とイメージして頂けるといいと思います。

ー 通信といえば私たちの生活を豊かにしてくれるものであり、現代社会に欠かせないものだと思います。日頃、どのようにしてその技術を磨いているのですか?

佐藤:製造品質・技能向上の一環で、「三菱電機グループ技能競技大会」が行われています。これは、日々技能を磨いている三菱電機グループの技能者が集まり、品質やスピードを競い合う大会です。私も橋本さんも入社以来ほぼ毎年この大会に参加しており、私は2022年に開催された第43回大会の電子機器組立職種部門にて優勝することができました。

橋本:予選は学科と実技があり、大会の2ヶ月くらい前から勉強と練習に集中します。もちろん日々の業務の中でも技術力が磨かれていくわけですが、大会前に教材を使いながら、改めて自分自身の知識や能力を見直すことで、さらなる成長につながると感じています。

ー これは、希望した人だけが参加する大会なのですか?

橋本:基本的には希望者のみとなっていますが、郡山工場の若手従業員はほぼ全員が予選に参加しています。私も、自分の技術はどれくらいのレベルなのかを知るための貴重な機会だと捉えて、自分の意思で参加しています。あと、これは少し不純な動機かもしれませんが、周囲から「大会で勝ち抜いてすごいね」と言われると、シンプルにうれしいんですよね(笑)。それが仕事のモチベーションにつながったり、もっと技術力をあげて頑張ろうという思いの原動力になったりしています。

佐藤:橋本さんは私が優勝した第43回大会の予選にも参加していたんです。予選が始まる前から社内では「今年は誰が優勝しそうか」という話題で持ちきりになるのですが、先輩や上司から「製造1課の橋本さんが今年は有力らしい」という話を聞いていて、焦ったのを覚えています(笑)。

 

ー スポーツ選手のように、切磋琢磨しながらお互いに技術力を高め合っている環境なんですね。全国大会に出ると、別の拠点の従業員の方にも会えると思いますが、そこから刺激を受けることはありますか?

佐藤:大会のその場だけを考えると、やっぱり自分が優勝したいので別の拠点の従業員は皆ライバルなんです(笑) 。でも、大きく捉えると、「技術を磨いてよい製品をつくって、世の中に貢献したい」という同じ目標に向かっている仲間なんですよね。なので、大会が終わった後に意見交換したり、あるいは大会中に製品を組み立てている様子を見ながら「他の人はこういう組み立て方をしているんだな」と見て学んだり、非常によい刺激を受けています。

三菱電機の技術を継承し、次世代へつなげる

ー 大会に出場しながら技術力の向上に努めているとのことでしたが、例えば日常生活で、お二人が携わった製品を目にすることはありますか? 社会に貢献していることを実感するのは、どのような瞬間なのでしょうか。

佐藤:私は基板をつくっていますので、自分が関わったものがそのままの状態で街中に置かれることはないのですが、例えば自分の基板が使われている監視カメラをコンビニなどで見つけると「おぉ、役立っているなぁ」とうれしくなることがあります。

橋本:私は光通信機器などを組み立てていますが、例えば組み立てる技術が低い場合などでは、通信が途切れる、そもそも通信ができない、といった不具合が発生することになります。そのため、技術力を向上させ、高い意識をもって仕事に臨むことは、現代社会において人々の生活を快適で豊かなものにすることにつながります。当たり前に感じることなので自分でも気づきにくいですが、例えば自宅で動画のストリーミングサービスなどをストレスなく快適に使えたりすると、自分の仕事の意義を感じてうれしくなります。

ー 都市部にいると気づきにくいですが、全国にはまだまだ回線がつながりにくいエリアがたくさんありますしね。

橋本:はい。例えば、電車に乗っていると、トンネルを通る時に回線がつながりにくくて不便に感じることがあると思います。私たちが技術を磨いて製品を進化させていけば、こういった問題も解消できるはずです。より快適で、便利に通信ができる社会にしていきたい、というのが私の目標です。

ー ここまでのお話で、お二人が大会などに出場しながら、技術力を磨くことに邁進されている様子がとてもよく伝わってきました。技術力を上げると同時に、三菱電機という歴史のある会社が長い時間をかけて培ってきた技術力やノウハウを伝承し、発展させていくことも大切なことだと思います。この点について、どのようなことを心がけていますか?

佐藤:その点についても、やはり大会の存在が大きいと思っています。というのも、大会で優勝すると、翌年以降はコーチという立場で大会に携わり、後輩の指導をする側にまわります。大会に向けて後輩が教材を組み立てる様子を見て、改善すべき点を指摘したり、様々なアドバイスをしたりするのですが、日々の業務の中ではなかなかつきっきりで指導する時間もないので、技術を伝えるよい機会になっています。

橋本:自分が選手として出場する以外にも、観客として大会に行って競技の様子を見るだけでも勉強になります。三菱電機全社の中でもトップクラスの人たちの技術を目の当たりにできるからです。「背中で語る」ではないですが、大会というのは非常に有意義な場だと感じています。

ー お二人が「背中で語る」を意識することはありますか?

佐藤:私は大会で一度優勝しているからこそ、日々の業務にも真摯に取り組み、より早く、正確に、美しく基板をつくる姿を後輩に見せなければいけないと思っています。「大会で優勝する人は、日々の仕事にもこんなに真面目に取り組んでいるんだ」と刺激を与えられるようなロールモデルになっていきたいと考えています。

橋本:人の考え方は様々なので、全員が大会に参加することを望んでいるわけではない部分もあります。私は優勝を目指して来年度以降の大会にも参加していくつもりでいますが、大会に参加することでこれだけ技術力が上がった、技術力が上がって仕事がより楽しくなった、ということを自分の日々の仕事ぶりを通じて周囲に伝えていきたいです。自分のこういった姿が、後輩たちの大会への参加を促し、そして三菱電機の技術力を向上させていけたらと願っています。そうすることで、製品の性能も高くなり、社会への貢献につながっていくと思うので。

この記事をシェア

関連タグ