2026.10.22
信頼を育む社会とのつながりードイツ・デュッセルドルフで続く
Mitsubishi Electric HALLEとの取り組み
三菱電機グループは、工場やビル、社会インフラを支えるさまざまなソリューションを提供し、ドイツの産業と社会の発展に貢献してきた。一方で、製品や技術だけが企業を形づくるものではない。事業を展開する地域社会とどのように関わり、信頼を築き、維持していくかも企業活動の重要な要素である。
ドイツ・デュッセルドルフにある「Mitsubishi Electric HALLE」との取り組みは、そうした考え方を体現する一例であり、この取り組みについて本記事でご紹介していく。
目次
Mitsubishi Electric HALLEが果たす役割
ドイツ西部の都市デュッセルドルフには、多彩な文化施設やイベントがあることで知られている。そのなかでMitsubishi Electric HALLEは、音楽やスポーツ、エンターテインメントを楽しむために多くの人々が集まる地域有数のイベント会場として親しまれている。会場の価値は施設そのものだけにあるわけではない。人々が出会い、交流し、共通の体験を共有する機会を生み出していることにもある。
© D.LIVE/Kai Kuczera
スポンサーシップを超えて
企業による施設へのスポンサーシップと聞くと、広告やブランド認知向上を思い浮かべる人も多いだろう。しかし、長期的なパートナーシップの価値は、それだけにとどまらない。
三菱電機とMitsubishi Electric HALLEとの関係は、単なるネーミングライツ契約ではない。人々が集い、交流し、共通の体験を生み出す場を支えるための長期的なコミットメントである。
三菱電機ヨーロッパドイツ支店でセントラルマーケティングサービス部門の統括責任者を務めるバーバラ・スッターは、長期的なパートナーシップについて次のように語る。
「私たちにとってMitsubishi Electric HALLEは、単なる施設協賛ではありません。デュッセルドルフとの長年にわたるつながりと、この地域へのコミットメントを象徴する存在です。文化やエンターテインメント、そして人々の共有体験を育む場所に三菱電機の名前が結びついていることを誇りに思っています。また、成果を上げている企業は技術や事業活動だけでなく、人々が集い、思い出を育む場所を支えることによっても社会に貢献すべきだという私たちの考えを表しているのです。」
この考え方は、15年以上にわたり続いてきたMitsubishi Electric HALLEとの関係にも表れている。認知向上だけを目的とするのではなく、地域社会への貢献と、人々に価値ある体験を提供することを目指してきた。
Mitsubishi Electric HALLEを運営する会社、D.LIVEでブランドパートナーシップ&ホスピタリティ部門の最高執行責任者(COO)を務めるニルス・ベーリングシュルテ氏は、この取り組みを企業と会場運営者がともに価値を創出する好例と捉えている。
「真に成功するパートナーシップとは、関わるすべての人に価値をもたらすものです。三菱電機との協力関係は単なるネーミングライツにとどまらず、来場者やパートナー、地域社会にとってより良い体験を生み出し、会場の持続的な発展にも貢献しています」
こうした考え方は、会場運営の現場にも反映されている。
D.LIVEでMitsubishi Electric HALLEのゼネラルマネージャー/エグゼクティブディレクターを務めるステファン・ベルガーマンは、Mitsubishi Electric HALLEの価値はイベントそのものだけではないと語る。
「Mitsubishi Electric HALLEというと、ステージに立つアーティストを思い浮かべる人が多いでしょう。それは事実ですが、本当の物語は開演前から始まっています。何千人もの人々が会場に集まり、年齢や職業、バックグラウンドの違いを超えて、同じ瞬間をともに体験する。ますますデジタル化が進む世界において、こうした人間関係の瞬間は非常に価値のあるものとなっています。Mitsubishi Electric HALLEは、人々が実際に集まる機会を生み出すため、デュッセルドルフの文化的・社会生活に重要な貢献をしています。」
その役割を支えるうえで、三菱電機との長年のパートナーシップは重要な意味を持っている。
ベルガーマン氏は、両社の関係について次のように説明する。
「2011年に始まったネーミングライツ契約は、今では共通の価値観に基づく戦略的なアライアンスへと発展しました。三菱電機は単なるロゴスポンサーではなく、私たちの活動をともに創り上げる重要なパートナーです」
この取り組みは会場名だけに表れているわけではない。三菱電機は施設の発展にも具体的な形で寄与している。2022年には、老朽化していた空調設備を三菱電機のチラーシステムへ更新し、会場全体のエネルギー効率と環境性能の向上、そして来場者の快適性向上を実現した。
ベルガーマン氏は、長期的なパートナーシップの価値についても次のように語る。
「長年にわたる協力関係があるからこそ、私たちは将来を見据えた設備投資や施設の発展計画を進めることができます。継続的に設備を近代化し、あらゆる種類のイベントに魅力的な会場となっています。これにより、スポーツや音楽のトップスターだけでなく、新人や新進気鋭の才能も会場に招き、ファンにユニークな体験を提供できます。2023年にMitsubishi Electric HALLEが国際的な業界誌『Pollstar』によってヨーロッパの同規模感のカテゴリーでナンバーワンのコンサート会場に選ばれたのは偶然ではありません。」
施設を越えたつながりの構築
Mitsubishi Electric HALLEとのパートナーシップは、三菱電機が社会と関わる取り組みの一例である。しかし、地域社会との関わりはそれだけにとどまらない。
三菱電機はデュッセルドルフやラーティンゲンという都市において、人々をつなぎ、地域社会の結束を深めるさまざまな活動を支援している。地域文化イベントやコミュニティ活動の支援に加え、学校や大学、次世代育成につながる教育プログラムとの連携にも取り組んでいる。
社会との継続的な対話や関係づくりは、企業活動の基盤となる重要な要素でもある。地域社会との信頼関係を築くことは、企業価値の向上だけでなく、豊かな社会づくりへの貢献である。
パートナーシップを通じた地域社会の強化
三菱電機グループは、サステナビリティを経営の根幹に位置付けるとともに、社会、顧客、株主、従業員をはじめとするステークホルダーからの信頼を大切にしている。こうした考え方は事業活動だけでなく、地域社会との関わり方にも反映されている。Mitsubishi Electric HALLEとの取り組みは、人々が集い、交流し、新たなつながりを生み出す場を支えることを通じて、地域社会への貢献を実践する一例である。
この関係は一朝一夕で築かれたものではない。三菱電機とMitsubishi Electric HALLEを運営するD.LIVEは長年にわたり協力関係を育み、その中で地域社会との信頼関係を深めてきた。今後も三菱電機は、社会とのつながりを大切にしながら、従業員やパートナーとともに地域社会の発展に貢献していく。
INTERVIEWEE
三菱電機ヨーロッパ ドイツ支店
セントラルマーケティングサービス部門統括責任者
バーバラ・スッター
戦略的なマーケティング施策の立案・推進ならびにステークホルダーエンゲージメントを統括。企業コミュニケーションおよびマーケティング分野での豊富な経験を活かし、事業成長を支援している。
INTERVIEWEE
D.LIVE GmbH & Co. KG
Mitsubishi Electric HALLE ゼネラルマネージャー/エグゼクティブディレクター
ステファン・ベルガーマン
Mitsubishi Electric HALLEの戦略立案、事業運営、施設運営を統括。来場者、パートナー、イベント主催者に価値ある体験を提供するとともに、地域を代表するイベント会場としてのさらなる発展を推進している。文化、エンターテインメント、ビジネスイベントなど幅広い分野におけるイベント・会場運営の経験を活かし、豊富な専門知識を発揮している。
INTERVIEWEE
D.LIVE GmbH & Co. KG
COO Brand Partnerships & Hospitality
ニルス・ベーリングシュルテ
D.LIVEが運営する会場およびイベント全体において、ブランドパートナーシップ、ホスピタリティ事業、プレミアム体験の戦略立案、営業、運営を統括。成長戦略の推進を通じて、D.LIVEおよびデュッセルドルフの国際的なプレゼンス向上を図るとともに、パートナー企業、顧客、来場者に向けた価値ある体験の創出と持続可能な事業成長を推進している。
*掲載されている情報は、2026年10月時点のものです。