CLUB MITSUBISHI ELECTRIC

三菱“大人”家電 家電から考える、今よりちょっと上質な暮らし

Vol.6 デザイナーインタビュー!リビングに置いて、使いたいときにすぐに使えるのがお掃除の新しいスタイルVol.6
デザイナーインタビュー!
リビングに置いて、使いたいときにすぐに使えるのがお掃除の新しいスタイル

上質な暮らしをご提案する最新の三菱電機家電製品のデザイン担当者インタビュー第2回は、掃除機の存在価値をがらりと変えた、お部屋に出したままにしておける掃除機 コードレススティッククリーナー iNSTICKのデザインを手がけた四津谷 瞳氏にインタビュー。いつもお部屋に出しておけるデザインにすることで、お掃除が楽しくなり、お部屋はいつもクリーンに。きれいなお部屋は、上質な暮らしの原点ですね。

iNSTICKは、見せびらかしたくなる掃除機。

編集部iNSTICKは、いままでの掃除機とはまったく違ったフォルムをしていますね。ちょっと見たときに掃除機だとわからない人もいるのではないでしょうか。この掃除機は一体どんな経緯で開発されたのでしょう?

四津谷以前、どの家電製品にいちばん愛着を持っているかを調べてみたら、掃除機は最下位でした。家事の中でも掃除はいちばん敬遠される家事の一つなんです。私は、掃除機をデザインしているので、少しでも掃除機を好きになってもらえたらなという想いがありました。
そこで、なぜ掃除機が嫌いなのかを探ってみると、使うたびに出し入れするのが面倒くさいという理由が多かったんです。掃除機を部屋の中に出しっぱなしにしておくと、だらしのない人と思われるので、使わないときは納戸の中にしまったり、お客さまが通らない廊下の隅に置いたりしますね。そのせいで、普段よく使う家の中の空間とは離れた場所に掃除機を置くのが常識になっていたんです。そこをうまく解決できたら、お掃除も嫌いでなくなるのでは?と思ったのが開発のきっかけでした。

編集部確かに掃除の度に掃除機を出し入れするのは面倒ですね。

四津谷今までの掃除機は機能を優先させて部屋に置いておくという発想がなかったのでリビングに置いておけるような製品はどこを探してもありませんでした。だったら、リビングに堂々と置いておけるような、そんな掃除機を作ろう!と。

編集部堂々とリビングに置いといてもおかしくない掃除機ですか。

四津谷むしろ、見せびらかしたくなるような掃除機。(笑)

コードレスだから、使いたいときにサッと使える。

編集部使い勝手の点では、どんなところに配慮しましたか。

四津谷掃除機が嫌いな理由の上位にコンセントの抜き差しが面倒というのがありました。だったら抜き差ししなくてもいいようにということで、コードレスの充電タイプにしました。
充電池の性能も向上していて、市場でもだんだんコードレスの家電製品が普及してきています。掃除をする工程を考えると、コンセントの抜き差しがなくなるだけで、6個か7個の工程を省くことができるんですよ。

編集部コンセントの抜き差しってけっこう手間になっていたんですね。

四津谷リビングに置いておけるというのは、実は使い勝手上の理由もあるんですよ。人がよくいるところは、それだけ汚れることも多いんです。例えば子どもがパン屑を床にこぼしたときも、その度に納戸から掃除機を出してくるのは大変ですよね。リビングに置いてあれば、しかもコードレスなら、サッときれいにすることができます。使いたいときに、使いたいところにあるというのはすごく大切なことなんです。

編集部朝は時間がないのでシート式のワイパーで簡単にという人も、iNSTICKがあれば会社に出かける前でもサッとお掃除ができますね。そうすると週末のお掃除もラクになりそうです。

四津谷私も掃除はそんなに好きな方ではないので、とても助かっています。(笑)

5年間をかけてじっくり開発。

編集部開発に着手してから製品化するまでいったいどのくらいの時間がかかったのですか。

四津谷この製品は、かなり開発期間が長くて、5年ほどかかりました。
もともとデザイン研究所の研究の一つで掃除機の研究をしていて、iNSTICK以外にもいろいろなものを考えていました。実は、製品の製造をしている工場の設計者や営業の人たちと年に一度アイデア発表会をしているんです。いろいろな人が、自分の仕事以外のアイデアを発表しあって、魅力的なアイデアを製品にしています。そこで、掃除のときの排気が気になるというユーザーの困りごとを解決したいと、掃除機と空気清浄機を一つにできないかという議論がありました。そんなアイデアも取り入れながら徐々にカタチになっていきました。

編集部そう、iNSTICKには空気清浄機能も搭載されているんですよね。
具体的に今のデザインになったのは?

四津谷部屋に置いておける掃除機というコンセプトが決まった段階でデザインは、ほぼ固まっていました。その理由は、掃除機の機能部品を素直に組み合わせたものだからです。モーターはファンが回転するので円柱ですし、風で空気を回してゴミを分離するサイクロンの構造も円柱なので、その円柱と円柱をそのまま重ねたらすっきりしたフォルムになりました。あまりカタチをこねくりまわしたくはないという思いもありましたね。

編集部シンプルにデザインをされたわけですね。

四津谷はい、極力凹凸がないようにデザインしました。部屋の中にはモノがたくさんありますよね。テーブルや椅子やソファー、生活に必要なものだったり、好きなものだったり、そういったものと一緒になったときに掃除機だけが主張しすぎないようにしました。

編集部居心地のいい部屋にマッチするようなデザインになさったわけですね。色については、どんなお考えだったのでしょう。

四津谷最初に出した機種がシャンパンゴールド。最新の機種がピンクゴールドとシルバーの2色の展開です。どれもインテリアとして部屋に置け空間になじむ色にしました。ちょっとメタリックな色調にしたのは、置く場所の明るさや、周りの色合いを映すことで、より空間になじむことも考慮しました。窓辺に置いたら明るくみえるし、暗い場所に置けば目立たなくなります。

編集部開発するにあたっていちばん苦労なさったのは、どんなところでしたか。

四津谷従来の掃除機がなぜああいうカタチになっているかというとそれなりの理由があって、製造しやすいとか、操作しやすいとかを突き詰めていったら、ああいう道具の象徴みたいなカタチになっていったんです。でも、iNSTICKは部屋に置いておけて、しかも使いやすいということをどちらも叶えたかったんです。極力シンプルに見えるようにするっていうのも、やってみるとけっこう大変でした。使い勝手のところでも、使いたい時にサッと持ち上げるだけで使えるように何度もデザインを検討しました。グリップは実は見えないところで持ちやすさにこだわっています。内側の形状や柔らかい素材を使って手にフィットするようにしています。目に見えるところは極力ノイズを省きシンプルにまとめ、見えないところまで細かい工夫をして使いやすさを追求しました。

デザインだけでなく吸引力にも注目してほしい。

編集部四津谷さんのデザインやアイデアの発想法があったら教えてください。

四津谷自分で実際に体験してみることがいちばんの発想の元になっていると思います。あとは自分以外の人がどう思っているか話を聞いたり、人間観察をしたりですかね。

編集部人間観察ですか!

四津谷駅の中で掃除をしている人がいるとじーっと見ちゃいますね。(笑)
アイデアがわくとその場でスマホにメモするようにしています。

編集部iNSTICKでお客様の使いやすさのために一番こだわったポイントや機能はなんでしょう。

四津谷そうですね、さきほどの持ち上げるだけですぐ使えるということとハンドルの形状などはこだわってデザインしました。あとは溜まったゴミをワンプッシュで捨てられたり、ダストボックスをまるごと洗えたりなどメンテナンス性も十分配慮しました。

編集部洗えるのはいいですね。日本人は清潔好きだから。

四津谷それと欠かせないのは吸引力の強さですね。これはデザインというより設計の方が苦労したポイントですが、独自のサイクロン構造を採用しています。デザイン的にサイクロンの直径をモーターの直径と合わせる必要があったので苦労なさったようです。

編集部設計の方とはどれくらいの頻度で打合せをしていたのですか。

四津谷週に1回、2週間に1回とかですね。電話ではしょっちゅう話していました。しかし、細かいことはやはり顔を合わせて話し合った方がいいので。デザインと機能を両立させるためにお互いすごく戦いましたよ。(笑)
でも、デザイナーだから見た目がよければいいでしょみたいなことはありません。いつも見た目と性能を合わせていいものを作れたらいいなあと思っています。

上質な暮らしの原点は、きれいなお部屋。

編集部話し合いの中で折り合って行く感じなんですね。四津谷さんがお客様にいちばん知ってもらいたいことはなんですか。

四津谷ぜひこの製品をお部屋に置いて欲しいですね。iNSTICKをお部屋に置くだけで掃除に対する気持ちが軽くなると思うんですよ。いままで面倒と感じていたことが、いますぐにやろうと思えるようになります。その結果、その人らしいステキな暮らしを実現できると思うんです。

編集部家電製品をデザインする楽しさってなんでしょう。

四津谷家電製品ってたぶんなくならないと思うんです。形状が変わったり、新しい機能が増えたりしていくと思うんですけど、暮らしに密着していて毎日使ってもらえるところがデザインする上での喜びですね。

編集部次はどんな製品を手がけたいですか。

四津谷私は、食べるのが好きなのでおいしいものを作れる製品のデザインがしてみたいですね。(笑)

編集部最後に読者の方へのメッセージを。

四津谷やりたいことがたくさんある人に対してiNSTICKは、それをする時間というか余裕を生み出してくれる製品だと思います。いつでも部屋に置いておけて、すぐに掃除することができる。ああ、お部屋を掃除しなきゃという気持ちの負担を軽くしてくれる家電製品だと思っていますのでぜひ使ってみてください。お部屋がいつもきれいに保てることが上質な暮らしの原点だと思います。

編集部ありがとうございました。

三菱電機 デザイン研究所
ホームシステムデザイン部
四津谷 瞳

今回、ご紹介した製品は…

リビングに置けるから、サッといつでもキレイにできる。
これからのメイン掃除機に。
三菱コードレススティッククリーナー iNSTICK