三菱電機グループのリスクマネジメント体制は、各執行役が自己の分掌範囲について、責任を持って構築しています。
また、経営執行にかかわる重要事項については、執行役全員により構成する執行役会議において審議・決定しており、執行役全員の経営参画と情報共有化、経営のシナジー効果の追求及び三菱電機グループとしての多面的なリスクマネジメントを行っています。
これらの体制のもと、ステークホルダーへの責任を果たすために、事業リスクの低減と、倫理・遵法、環境、品質問題など社会的に大きな影響を与えるリスクの根絶を目指し、リスクの早期発見とその対策に取り組んでいます。
三菱電機グループでは、事業活動にともない環境に著しい影響を与える、もしくは与える可能性のある潜在的なリスクの早期発見に努めています。
万一の事故や緊急事態に備え、製作所、研究所、支社・関係会社を所管する「本社部門」と営業機能を担う「支社」それぞれにおいて、リスクの詳細と担当部門を特定した対応手順書を整備しています。受注した工事の社外請負先、業務委託先において事故や苦情、法令違反等が発生する可能性があることも想定し、社外の関係者にもリスクへの対応手順を周知するとともに、徹底を依頼しています。
各事業所では、担当者が緊急事態への対応を適切に行えるかどうかを毎年1回、テストしています。このテストは、起こりうる緊急事態を想定したもので、これを実施することで連絡経路、指揮系統、該当場所までの移動方法、報告窓口等が適切に機能するかどうかをシミュレ−トし、問題点を発見した場合には手順書を改訂し周知しています。また、このテストは、対応手順に習熟するための「訓練」でもあります。
三菱電機グループでは、各種アンケートやお買い上げいただいた製品の登録、アフターサービス等を通じて、お客さまの個人情報を入手する機会があるほか、三菱電機グループに就職を希望される求職者の個人情報も入手する機会があります。こうした情報の取扱いに細心の注意を払い、適切に管理するため、2001年10月に「個人情報の保護に関する規則」を整備し、当社従業員及びその他関係者に個人情報保護を周知徹底しています。また、2004年4月に個人情報保護方針を公表後、個人情報保護のマネジメントシステムを確立して個人情報の適正な取扱いのレベルアップに努めており、2008年1月にはプライバシーマークを全社で取得しました。
また、個人情報だけでなく、当社の営業情報や技術情報、知的財産等の企業機密についても、組織的・人的・物理的・技術的な安全管理措置を講じて管理を強化してきました。2005年2月には、様々な情報を適正に取り扱う当社の姿勢を内外に示すため、「企業機密管理宣言」を発表しました。企業顧客の皆さまからお預かりした情報については、機密保持契約の遵守はもちろん、自社の機密情報同等の安全管理措置を講じて保護・管理に努めています。
当社では企業機密管理と個人情報保護活動をP・D・C・Aサイクルによる継続的な改善活動として取り組んでいます。まず現行の法律に対応した社内規則の見直しを適宜行い、規則や「企業機密管理宣言」の趣旨を社員へ徹底していくため、eラーニング教育を使った全従業員への教育を2004年度から継続するとともに、「企業機密管理・個人情報保護の手引き」を配布し、日常業務での基本動作の徹底を図っています。また、企業機密と個人情報の管理状況について、職場単位での自主監査に加え、本社スタッフによる内部監査を定期的に実施しています。関係会社についても当社の方針のもとに、各社・各国の実情にあった体制・仕組みを構築しています。三菱電機グループは、今後も情報セキュリティー確保のためのP・D・C・Aの仕組みを構築・運用し、マネジメントの質を向上させていきます。
2010年8月、弊社子会社が納入した図書館システムにおいて、お客様保有の個人情報を不適切に処理し、個人情報が漏洩していたことが判明しました。
弊社は本件を重く受け止め、改めて深くお詫び申し上げるとともに、子会社における業務のチェックと改善に向けた指導を徹底し、再発防止に取り組んでまいります。
当社では、社長を災害対策本部長として事故や自然災害等への対応にあたる体制を構築しています。事故や自然災害等の緊急事態が発生した場合は、まず第一に人的安全・物的安全を確保し、次に復旧を図ることとしています。
最重要課題である人的安全確保・物的安全確保については、速やかに適切な行動がとれるよう、社内安全衛生委員会を通じた啓発活動を日常的に実施しているほか、避難訓練や初期消火訓練等を盛り込んだ総合防災訓練を定期的に実施しています。また、AED(自動体外式除細動器)の設置と講習会の実施に取り組み、来社されたお客様や従業員の救急対応についても充実を図っています。
復旧に際しては、社内外への影響を「事業所長→事業本部長→社長」という経路で報告し、各段階で迅速に処置対策しながら、全社的な復旧対応を決定・実施していくよう定めています。
2011年3月11日に発生した東日本大震災は未曾有の被害をもたらしましたが、当社においても一部の事業所で被災し、生産活動等にも影響を及ぼしました。
この大地震の発生を受け、当社においてはいち早く災害対策本部を立ち上げ、インフラ復興支援、社会的要請(節電等)への対応、社会貢献(被災者支援)、事業継続等の観点から各種対策を検討・実施しており、現在も継続中です。
社会が落ち着きを取り戻すには未だ多くの時間を要すると思われるため、当社は引き続き事業活動を通じて、社会のために如何に貢献できるかを考え、実行してまいります。
当社では、大規模地震発生時の人的・物的被害を最小限にとどめ、早期復旧、復興を図ることを目的とした災害対策マニュアルを事業所単位で策定しており、従来から事前対策(減災対応)、地震発生直後の緊急対応措置、災害対策組織、行動基準等を定めています。
今回の東日本大震災では、これまで社会や企業が前提としていた安全の常識を覆す事柄が次々と起こったため、当社としても適切な見直しを図る必要があると認識しています。このため、東日本大震災で得た教訓、顕在化した課題等を踏まえ、更に実効ある災害対策の見直しを進めてまいります。
世界的な流行が懸念されている新型インフルエンザについては、国、自治体、企業、家庭、地域が一体となった取組が必要であると言われています。当社は企業に求められる社会的責任を果たすため、①人の安全確保、②社会機能の維持にかかわる事業の継続、③自社の経済的被害の極小化、を目的とした取組を2008年度から開始しています。
2010年度には社内の全事業所において新型インフルエンザ対応のBCPに着手いたしました。今後も引き続き、社会機能維持の観点を踏まえた事業継続の取組を進めていきます。