
三菱独自の制振制御により、オペレータが加減速しなくてもクレーン停止時における搬送物の揺れを抑制できます。タクトタイムの削減による効率的な作業が可能です。


軽い荷物を昇降するときなど、軽負荷時には自動的に速度を上昇させ、タクトタイムの削減による効率的な作業が可能です。
負荷に応じて運転可能な速度を自動設定します。始動後、軽負荷のときは高い速度で運転します。

始動指令からブレーキ解放までの時間を短縮することでタクトタイムの削減につながります。
拡張性の高いブレーキシーケンス機能により、負荷トルクや速度をもとに、最適なブレーキ動作を実現するブレーキ解放信号を出力できます。
ブレーキ解放レベルを正転と逆転で個別に設定できます。
インバータを昇降機で用いる場合、ブレーキ解放直後から負荷が発生します。低速域の速度制御Pゲインを調整することで、低速の応答性を上げ、始動からブレーキ解放までの時間を短縮できます。
昇降機で始動時のずり下がりを確認できます。
速度の指令方向と実回転方向が異なる場合に落下検出信号を出力します。

クレーン装置において荷重が大きすぎる(過荷重)場合、過荷重検出信号を出力することで、上位のコントローラに情報を伝えることができます。
一定速運転中に設定トルク以上となる時間が、設定時間以上経過すると、過荷重検出信号を出力します。

始動回数をカウントできます。
始動回数を確認することで、システムの点検や部品交換の目安にするなど、メンテナンスに活用できます。
●冷却ファン*1、コンデンサ*1*2は、設計寿命10年で長寿命です。冷却ファンのON/OFF制御との組合せ で、さらに長寿命になります。
走行時など、インバータが強い振動を受ける可能性があります。振動耐量向上の為に基板部品の接着固定やケーブル結束(固定)した製品をご用意します。(対応予定)
粉塵が多い現場では、短絡など故障の可能性があります。基板コーティング(IEC60721-3-3 3C2/3S2適合)を施したため、環境の悪い場所でも安心して使用できます。さらに導体メッキを施した製品も用意しました。
速度応答の向上により、負荷変動に対して速度の変動を最小に抑えて、一定速を維持します。
●速度応答
リアルセンサレスベクトル制御 50Hz*3(A700:20Hz)
ベクトル制御*4 130Hz*5(A700:50Hz)

重量物のゆっくり安定した動き出しを実現する低速高トルクで、スムーズな荷役作業を実現します。
●始動トルク(0.3Hz時)
リアルセンサレスベクトル制御 200%(ND定格)
ベクトル制御*4 200%(ND定格)
(5.5K以上は初期設定150%)

入力信号に対するインバータの動作や、インバータの運転状態に応じた信号出力、モニタ出力など機械の仕様に合せて自由にカスタマイズすることができます。制御プログラムは、インバータセットアップソフトウェア(FR Configurator2)(対応予定)を使ってシーケンスラダーでプログラミングできます。
補助輪に設置したPLGから、両端の走行車輪が走った距離(走行総パルス量)を直接インバータに取り込み、比較することで、両輪の位置ずれが発生しないよう速度補正を行います。速度補正のための外部コントローラなしで高精度に制御できます。
走行軸で、昇降軸の上昇、下降量(PLGパルス)を取り込み、ワイヤロープ長を計算します。
使用条件にあわせたワイヤロープ長を制振制御へ反映できます。
また、所定の長さになったら、上昇、下降速度を落とすことで昇降軸ドラムに衝突することを回避できます。