薄型液晶テレビで重低音という難問
音の臨場感を演出する上で、迫力ある重低音は非常に重要な役割を果たします。しかし、薄型液晶テレビには、重低音を出すために必要な大口径のウーハーを載せるスペースは確保できません。この難問を、三菱電機は先進のデジタル信号処理技術と人間の耳の生理学的、心理学的特性を組み合わせた新技術で解決しました。それがDIATONE BASSです。
人間の耳の特性を活かす
人間の耳には、倍音成分から基本周波数を推定するという特性があります。例えば、780Hz、1040Hz、1300Hzという周波数成分を持つ複合音を聴くと、基本周波数としてこれらの最大公約数である260Hzの音高が知覚されます。DIATONE BASSは、この特性を最大限に活用。小口径のスピーカーが発する倍音成分を適切に処理することで、あたかも大口径のウーハーが発したような重低音を再構成することができるのです。
中世ヨーロッパのパイプオルガンの一部にも、人間の耳のこの特性が活かされた機構があります。迫力のある重低音を求め続ける人々の変わらぬ思いを、DIATONE BASSは、テレビに搭載された小さなスピーカーで実現しています。