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建築基準法改正に関するQ&A
●このQ&Aは2003年5月1日に発行された「建築物のシックハウス対策マニュアル」(回答欄記載<マニュアル>)に基づいた回答(当社見解)です。実際の適用については各地行政の当該管轄部門へ必ず運用の確認をお願いします。

区 分
1.改正内容の運用に関するご質問
2.換気設備・設計に関するご質問
3.製品に関するご質問
4.その他のご質問

1.改正内容に関するご質問
区分 No 質問事項 回答例
 改正内容の運用に関するご質問 1 改正法における対象は新築のみか?
新築のみではなく、増改築(リフォーム等)にも適用されます。

2 増改築の場合の適用範囲は?
現時点では、「増改築を行う場合(建築基準法上、増築、改築、大規模の修繕または大規模の模様替えに該当する工事)には、基本的には、建築物全体に対して新築の場合と同様の規制がかかる」<マニュアルP.269>とされています。したがって、一部の増改築でも居室全般にわたって適用されることになります。
ただし、2004年6月2日に、「建築物の安全性及び市街地の防災機能の確保等を図るための建築基準法の一部を改正する法律」が公布されたことから遅くとも2005年6月1日までには、増改築を実施する部分以外は対象外となります。   
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3 「居室」の定義はどこまでをさすのか? トイレ・浴室・洗面・玄関などを含むのか?
まず、「規制の対象となる空間」として「室内空気汚染による健康への影響は、建築物の利用者が継続的に居住、執務、作業等を行う室の全てにおいて生じるものであり、全ての建築物の居室を対象とする。」とされております。<マニュアル P.14>  その「居室」とは「住宅等の居室」と「住宅等の居室以外の居室」に区分されます。<マニュアル P.48、P.181>

【住宅等の居室】 住宅の居室、下宿の宿泊室、寄宿舎の寝室、家具その他これに類する物品の販売業を営む売場をいう。<マニュアル P.48>
住宅の居室とは、居間、食堂、台所、寝室、個室、和室、応接室、書斎などであり、
廊下、浴室、洗面所、便所等は居室でない。

【住宅等の居室以外の居室】 住宅以外の建築物の居室としては、例えば次のような室が該当する。
  ・事務所…事務室、会議室、守衛室など
  ・病院…病室、診察室、手術室、薬剤室、受付待合室など
  ・商店…売場、休憩室など
  ・飲食店…客室、厨房など
とされておりますので、対象外です。ただし、居室と一体的に換気を行う場合は、居室とみなされ対象となります。

4 押入れ・クローゼット等の収納スペースの取扱はどうなるか?
「押入など、居室に付属する収納スペースは、通常は天井裏等に該当するが、居室と一体的に換気を行うため、居室への給気経路となる部分は、居室と一体とみなされ」ます。<マニュアルP.182>
 天井裏等とは、「居室に面する天井裏、小屋裏、床裏、壁、物置その他これらに類する部分で、押入などの収納スペースもこれに該当する。」となっております。<マニュアル P.182>

5 通常対象外となる空間(廊下、浴室、洗面所、便所、収納スペースなど)が、居室と一体であるとみなされる空間として対象となるのは具体的にどのような場合か?
換気設計上、居室と一体的に換気を行う場合で、例えば居室から給気をし、廊下を経由して便所や浴室から排気するなど、換気経路となった場合はその廊下、便所、浴室は対象となります。
 なお、このように一体的に換気を行う場合、その空間の仕切りには、通気が確保される建具か、通気のための開口部(通気口、通気らんま等)を設ける必要があります。<マニュアル P.47、181>


6 居室と廊下などの間の通気を確保する通気が確保される建具とは?
「有効開口面積で100〜150cm2程度が必要」とされていますが、ドアに追加的に換気ガラリやアンダーカットを1cm以上設けることにより通気が確保できるとされています。または、折れ戸、引き戸、ふすまや障子などは通気が確保されるものとなっています。<マニュアル P184>
7 アンダーカットのある建具がついたトイレに局所換気として換気扇を設置した場合、規制対象外として考えて良いか?
「便所、浴室などの出入口に設ける建具に当該室の局所換気の給気のための措置として換気ガラリ等を設けることがある」となっておりますので、通気性のある建具をついていてもトイレを居室等の全般換気の経路としない場合は、規制対象外となります なお、その場合は「その措置により、局所換気を行わないときに全般換気に悪影響が生じない様配慮すべきである」となっています。<マニュアル P.184>

8 居室(一体と見なされる居室も含む)、天井裏等のいずれにも該当しない廊下などは、建材、換気の規制が一切ないのか?
規制対象外の空間として「換気経路としない廊下、便所、洗面所、浴室などで居室(居室と見なす空間含む)との境が壁または建具(ふすま、障子は含まない)で仕切られている場合は、建築材料の制限および機会換気設備の換気量算定の対象外である。」<マニュアル P.184>とされており規制は受けません。

9 従来の建築法との関連は?
改正部分は追加事項であり、併行して運用されますので、両方を満たさなければなりません。

10 非居住(施設:学校、病院、事務所ビル)の考え方について、今回の改正内容との関係(ポイント)は?
非居住での換気回数は下記双方を満たす必要があります。
    a.新法: 0.3回/h(〜0.5回、0.7回)×居室容積
    b.現法: 20m3/h×収容人員
 また、施設関連は  下記H項に記載のとおり「夜間の運転を停止を考慮し、再稼働時に所要のレベルまで速やかに低減できるための措置を講ずることが必要である」<マニュアル P.257>となっています。
 一般的には上記bの風量がaを上回ると考えられ、「速やかに低減」できる能力とも捉えられる為、施設関連の換気は従来の換気設計方式で問題が無いと言われております。(常時換気の観点では「給気扇(口)の設置」は必須)
ただし、
この見解については各自治体によって運用が異なることが想定されますので、必ず各地当該管轄部門へご確認ください。

11 事務所など夜間に人のいない場所でも常時換気は必要なのか?
「居室の利用時間帯が日常的に限定される事務所等の建築物においては、夜間等の人の不在時に限って換気設備の運転を停止する運用も考えられる。但し、停止時には相対的に高濃度化するホルムアルデヒド濃度を換気設備再稼働時に所要のレベルまで速やかに低減できるための措置を講ずることが必要である」となっています。<マニュアルP.257>

12 老人ホームの各部屋の扱いはどうなるか?
療養室の観点では<@新法:0.3回/h×居室容積><A現法:20m/h×収容人員>どちらか換気風量の多い方で設計すれば良いと考えられる。なお、夜間停止の考えは当てはまらないとも考えられるます。(病院の病室も同様)

13 エレベータ室は常時換気エリアか?
建材・換気設備とも規制対象外です。  ※昇降路(エレベーターシャフト、機械室)も居室に該当しません。

14 違反した場合の罰則規定はあるか?
「30万円以下の罰金」となっております。<建基法第99条五>

15 ホルムアルデヒド濃度を測定する必要があるか?
濃度測定は義務づけられていません。濃度測定は任意ですので、実施機関にご相談ください。<マニュアルP.314>

16 換気設備に関して確認申請時に提出が必要な書類は何か?
居室毎に、
 (a)換気の種別
  (給気機と排気機、給気機と排気口、給気口と排気機という表記。
   第1,2、3種という表現ではない)
 (b)換気回数
 (c)給気機による給気量と排気機による排気量
記載した書類が必要です。
また、中間検査・完了検査申請書には
 (a)換気設備の構造詳細図
 (b)圧力損失に係る計算書
に関する事項を記載した書類が必要となっています。<マニュアルP.75〜78>


17 品確法(住宅の品質確保に関する法律)の内容に変更はないか?
建築基準法に合わせて改正されます。7/1以降着工する住宅について改正後の新基準が適用されます。<マニュアル P.136>

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2.換気設備・設計に関するご質問
区分 No 質問事項 回答例
 換気設備 設計に関するご質問 1 換気回数の上限は?
特に設けられていませんが、「計画換気の考え方」が必要であり、「暖冷房や室内環境への影響を考慮した適切な換気量」が必要と言われていますので、あまり多い換気回数の設定は望ましくないと言えます。
 なお、換気回数を0.7回/h以上にしても建材の使用面積に変更はありません。

2 第1種換気方式の場合、有効換気量(換気回数)は給気量、排気量のどちらを考慮すべきか?
「給気および排気いずれかの風量の合計が必要換気回数以上であることが必要であり、他方の風量の合計も同程度として給気量と排気量のバランス※をとる必要がある」と言われています。<マニュアル P.238>
 ただし、天井裏等の対策として、第一種換気方式を採用する場合には、
給気量≧排気量となるような設計が必要となっています。
※当社の基準としては、換気回数の±0.1回(0.5回/hの±20%)程度を目安としております。

3 内装材の種類の関係で通気の有る廊下を挟んで0.7回/hの換気が必要な部屋と、0.5回/hでよい部屋があるが、その場合はそれぞれに換気回数を満たす給気と排気が必要なのか?

建物全体の内装材の使用面積を求めた上でその建物の必要換気量を満たせば良いです。
4 天井高の高い居室と通常の居室を換気上一体とした場合の換気回数の考え方は?
天井高の高い居室と通常の居室の平均の天井高さから必要な換気回数を計算することとなります。<マニュアル P.56>

5 「住宅の居室」と「住宅の居室以外の居室」が混在する場合、換気回数が混在するケースがあるがこの場合の有効換気量の計算の仕方は?

現在の法律の内容から考えるとそれぞれの居室について基準を満足する必要があります。
 
6 換気回数を満たす風量の換気扇を1台設置すれば法律に適合するか?
換気回数の点においては建築基準法を満たす事は可能ですが、一方では「計画換気の考え方」が必要であり、「暖冷房や室内環境への影響を考慮した適切な換気量」が必要と言われています。また、各居室へ給気口または給気機を設置するなど、その他の点においても満たされているかご注意ください。<マニュアル P.225、226>

7 冬季の換気回数緩和が可能と言われているが、どこまで可能か?
「自然換気(漏気を含む)と機械換気を併せて有効換気量を確保することが必要」とされています。「相当隙間面積2cm2/m2以下の住宅では毎時0.1回/h、相当隙間面積が2cm2/m2超の住宅では毎時0.2回/hの自然換気回数が見込める」となっており住宅の気密性能に応じて緩和が可能です。<マニュアル P.236>
 具体的には、換気量を低減可能な風量調節スイッチを0.5回/h(または0.7回/h)運転用スイッチに
加えて設けることが可能です。

8 冷気侵入の対策は?
「給気口からは冷たい外気が流入するので、極力室内の居住域を暖かく保つため、設置位置は床面より1.6m以上の高さとすることが望ましい。」となっています。<マニュアル P.253>また、当社としては特に寒冷地において暖房機の併設をお奨めしております。

9 給気口のプランニングについて教えて欲しい。
マニュアルにおいて具体的なプラン指示は少ないですが、極力風当り感の少ないものとすることが必要と考えます。マニュアルで具体的に記載がある指示は以下のとおりです。

a. 「各居コには給気口を設け、換気経路上には通気を確保できる建具を用いる必要がある。この方式は建物の気密性が低い場合、2階居コへの外気導入量が不足気味となる傾向がある。これを改善するために、2階居コと廊下の間に室間ファンを設けて2階居コへの外気導入を補助する改良方法、さらに積極的に2階居コに給気ファンを設ける改良方法がある<マニュアル P.241>
b. 「居コの給気口及び排気口は空気の流れを考慮し、ショートサーキットが生じないように配置する。または冬季において、給気口からは冷たい外気が流入するので、極力室内の居住域を暖かく保つため、設置位置は床面積より1.6m以上の高さとすることが望ましい<マニュアル P.253>
c. 「第3ヲキ気設備の自然給気口で、強風棊pのシャッターを備え、通常時は開放状態を保持する旨を注記したもの」<マニュアル P.257>
 
10 15cm2/m2の開口があれば換気設備設置の適用除外とのことだが、シャッターなしのパイプ用ファンやレンジの換気開口も含んで良いか?
台所や浴室の局所換気機器については停止時に意図しない全般換気の給気経路(逆流)となってしまう場合もあり得るので、シャッターが必要とされています。よって「常時開放された開口部」と見なされません。< マニュアルP.232>


11 適用除外の中で「隙間が15cm2/m2以上」とあるが、サッシについている開閉小窓は隙間とみなされるか?

開閉するタイプは閉められるおそれがあるので、隙間とは見なされません。
12 寝室や個室などはプライベートを重視したいので、ドアーアンダーカット等を設けたくないがどうすれば良いか?
アンダーカットなどを設けない場合は、居室単独で給気と排気を行う必要があります。
 なお、居室単独で給気と排気を行う場合は、「換気経路としない廊下、便所、洗面所、浴室などで居室(居室と見なす空間含む)との境が壁または建具
(ふすま、障子は含まない)で仕切られている場合は、建築材料の制限および機会換気設備の換気量算定の対象外である。」<マニュアル P.184>となっておりますので、和室などで廊下との仕切りが「ふすま、障子」の場合は単独で給気と排気を行う設計は認められませんのでご注意ください。

13 気密が低い住宅で第3種換気を採用した場合、具体的にどのような事象が懸念されるか?
予定した給気口から給気されず、目に見えない隙間から外気が入ってくる為、計画換気が出来ません。また、隙間があると壁内のほこりなどが入ってくる場合もあり、室内空気環境を悪化させる可能性があります。

14 ロフトは常時換気エリアとして考慮する必要があるか?
ロフトは通常居室との仕切りがなく、居室と一体的に換気される空間と判断されますので、常時換気エリアとして考慮する必要があります。よって、建材の使用面積は、中3階の床面積を含んで考慮する必要があります。また、居室の容積を求める場合は、中3階の床面積を考慮する必要はありません。

15 学校で改修工事の際、(追加)換気プランの考え方を教えて欲しい。
学校は現建基法の考え「換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、二十分の一以上としなければならない(第28条2項)」で、窓で見なしているのが実態です。「窓」は現法換気のアイテムとして生かし、更に今回のシックハウス対策として「増改築」における常時換気設備が必要となり、<0.3回/h×部屋容積>の常時換気設備の設置が必要となると考えます。夜間停止の考え方は運用面Q&AHと同様です。

16 テナントビルの換気設計はどうなるか?
「居室」に該当しますので、建築時には建基法に基づき換気設計をする必要があります。(換気の考え方については非居住建物の考え方に準拠。運用面Q&AI参照)。 ただし、テナントの賃貸状況によって間取り等が変わる可能性があるため、これを考慮し、集中換気方式か個別換気方式を検討する必要があります。テナントの変更によるリニューアル時の対応については、建築確認申請が必要な大規模な修繕を伴う場合はテナント毎の換気設備設置を求められる可能性が高いので、さまざまなケースを想定し、テナント毎の換気が可能な設備設計をしておくのが最良であると考えます。

17 天井裏等の換気の考え方は? 天井裏等の対策には下記3通りのいずれかの対策を講じる必要があります。<マニュアル P.182、237>
 1)建築材料F☆☆☆以上を使用する
 2)気密層または通気止めにより居室への流入を防ぐ
 3)換気設備による対策
a. 一種換気設備を採用の場合は給気量≧排気量とする。
b. 第二種換気設備を採用する。しかし、気密度の低い住宅では採用すべきではない。
c. 第三種換気設備を採用の場合は居室が負圧にならないように、天井裏等に換気設備を設置し排気を行う。その場合の天井裏排気量は全体の1/5程度。

18 品確法における換気設備の型式は建築基準法においても対応できるのか?(確認申請時の換気計算不要など)

品確法の型式のみでは、図所省略等の特例はありません。

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3.製品に関するご質問
区分 No 質問事項 回答例
 製品に関するご質問 1 常時換気のスイッチに関してはどのような規定となるか?
「換気設備は常時運転が原則であり、換気システムのスイッチは容易に停止されないものとすることが望ましい」とされており、また下記工夫を行うことが望ましいとされています。<マニュアル P.257>
常時運転を指示する注意書きの貼付のあるもの
切りボタンにカバーを設けた構造のもの。
長押しで作動する構造のスイッチ。
常時運転の浴室換気設備で冬季入浴時の冷気浸入対策として自動復帰する一時停止スイッチおよび風量低減スイッチ
第3種換気設備の自然給気口で強風時用のシャッターを備え通常時は開放状態を保持する旨を注記したもの。

2 三菱の「24時間換気専用スイッチ」は24時間専用換気扇以外にも使うことができるか?

電流値が4Aと0.5Aを用意していいますので、定格内であればどの換気扇でも使用できます。

3 24時間換気機能付き機種ではなく、通常の換気扇を24時間運転させても良いか?
特に24時間換気機能付き機種の使用を義務付けられておりませんが、通常の換気扇を使用した場合には、24時間換気機能付き換気扇と比較し、風量が大き過ぎる、騒音が大きい、消費電力が多いなど生活環境等に影響を与え、後にトラブルになるケースが想定されます。  よって、ご採用になる場合には、お施主様等への事前の確認と合意を得ておく必要があると考えます。

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4.その他のご質問
区分 No 質問事項 回答例
 その他のご質問 1 換気により空調負荷も変わるのか? 空調負荷にも影響がありますので、それに基づく計算が必要です。

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