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うちの米がここまでおいしくなるんですね!(宮城県産ササニシキを試食)

宮城県登米市 米農家

木村 友優 さん

宮城県登米市で、父・忠義さんとともに日夜米づくりに励む農家4年生。
幼少の頃から家の手伝いをしていたこともあり、稲作の知識と経験、そしておいしい米への情熱は人一倍。
最近では、率先して土壌調査を導入するなど新しい取り組みも始めている。

木村さんが育てたササニシキを炊いてみました。

え、これうちの米なんですか? ほんとに? いつも家で食べてるのと違うから、ちょっと驚きました。へえ、ササニシキってここまで歯ごたえや甘みを出せるものなんですね。いや、うちのごはんは最高においしいって今まで思ってたんですよ。ササニシキらしいさっぱりした食味で、どんなおかずにも合うって。でも、この「本炭釜」で炊いたササニシキは、よりツヤも甘みもあってみずみずしい感じがする。きちんと炊くと、こういうごはんになるんですね。これならおかずのバリエーションも、もっと広がりそうです。

かまどごはんと比べると?

昔は電気炊飯器のごはんがベストだと思っていたので、昔ながらのかまどごはんにまったく興味がなかったんです。むしろ、火加減の安定しないかまどでおいしいごはんが炊けるわけなんかないと、タカをくくってた。ところが実際に食べてみると、かまどごはんはツヤも粘りも甘みも全然違う。見た目も味もそれまでのおいしいごはんの常識をはるかに超えていて、衝撃を受けました。正直、その記憶に勝るごはんはないと思っていたんですが、「本炭釜」で炊いたごはんには、まさにあのときと同じ驚きと感動がありました。電気炊飯器でも、ここまでかまどに近い味が出せるようになったんですね。

お米づくりでこだわっていることは?

そりゃもう全部にこだわってます。土づくりから苗の育成、水の管理、草刈り、収穫まですべてに魂を込めて作業しています。稲作のスタートは種まきからと思われていますが、実は収穫が終わった瞬間から翌年の準備が始まるんです。うちの場合は、このタイミングで土壌調査をして、次の稲のための肥料や堆肥を決めます。栄養は多くても少なくてもダメで、1年後の収穫までにちょうど使い切る分だけ入れてあげることで、いいお米に育つんです。また田んぼに植える前の繊細な苗の管理から、稲を守るための水管理や中干し、他にも挙げていったらキリがありませんが、どの工程をとっても一切手を抜くことはできません。そうでなきゃ、おいしいお米はつくれませんから。

生産者として消費者に望むこと

おいしいお米づくりは、僕たち農家の使命。みなさんに喜んでいただけるよう、毎年手を掛けて大切に育てています。だからきちんと炊飯していただけたら、生産者冥利に尽きます。そして何よりも、まずは白いごはんのまま味わってほしいですね。とくにササニシキは炊き上がりだけでなく翌日もおいしいお米なので、炒飯やカレーにするのは2日置いてから、くらいの感覚で。また、ササニシキはおかずの味を強調するお米でもあるので、気合いを入れた料理のときこそ活躍させたいですね。

お寿司 RECOMMEND

木村さんが考えるこのごはんの一番おいしい食べ方は?

ササニシキはおかずを引き立たせる品種なので、好物と合わせて食べるのがおすすめ。僕の場合はお寿司ですね。「本炭釜」で炊いたごはんなら、ネタもよりおいしくなると思います。