ごく普通の映画好き編集部員による試写会レポート

第97回
『ハケンアニメ!』

今回レポートをするのは…

※試写会に際しては、入念な感染対策を行った上で、参加いたしました。

編集部員T(男性)

最近リビングのテーブルを新調しました。これまでよりも少し大きいサイズなので、何かするときに広々と使えてとても満足です。
一方で、直ぐに片づけることもしなくなってしまい、既に物置と化し、広さはプラマイゼロかもしれません。

編集部員M(女性)

たまに漫画を大人買いして読みたくなることがあります。最近は“書店員が選んだおすすめ”などもあるので参考にしてみることも。自分では選ばないような作品で面白かったときはなんだか嬉しいです。近年は電子書籍も普及していますが、私はもっぱら紙派です。

M今回のレポートは、5月20日(金)より公開予定の『ハケンアニメ!』です。

T直木賞・本屋大賞受賞作家の辻村深月による大人気小説の映画化。2012年より女性誌にて約2年間連載され、その後書籍化、舞台化も果たした話題作です。

M監督は『水曜日が消えた』の吉野耕平さんが努め、劇中に登場するアニメの制作には『テルマエ・ロマエ』の谷東監督や『ONE PIECE STAMPEDE』の大塚隆史監督を筆頭に、日本を代表するアニメプロダクションやトップクリエイター陣も参加するなど、とても豪華な作品となっています。

Tアニメ業界で最も成功したアニメの称号=「ハケン(覇権)」を手にすべく奮闘する新人監督・斎藤瞳を吉岡里帆さん。そして瞳が憧れる天才監督・王子千晴を中村倫也さんが演じ、他にも柄本佑さん、尾野真千子さんなど実力派俳優が揃います。では、早速あらすじをご紹介しましょう。

あらすじ

連続アニメで夢の監督デビューが決定した斎藤瞳(吉岡里帆)。だが、瞳を抜てきしてくれたはずのプロデューサー・行城理(柄本佑)は、ビジネス最優先で彼女にとって最大のストレスメーカーだった。しかも、最大のライバルとなるのは天才・王子千晴(中村倫也)の監督復帰作。しかし、王子復活に懸けるプロデューサーの有科香屋子(尾野真千子)もまた彼のワガママ、気まぐれに振り回されていた。瞳は一筋縄じゃいかないスタッフや声優たちも巻き込んで、“ハケン=覇権”を争う戦いを繰り広げる。

M今までアニメを観ていても、その制作の裏側がこんなに激しいものだとは思いませんでした。
Tさんはご覧になっていかがでしたか?

T私もそれほどアニメに詳しくはないのですが、友人に教えてもらったり、テレビで見て、そのままその作品にはまってしまう事がしばしばあります。当たり前かもしれませんが、1つの映像作品を作り上げるのに本当に多くの方たちが関わっていますよね。それを本作を通じて再確認できた気がします。

M本当ですね。あれほど多くの工程や役割があることも知りませんでした。今作の舞台は、毎クール50本以上の新作が生み出される日本のアニメ業界。その中でNo.1の称号である“ハケン=覇権”を巡り熱い戦いが繰り広げられるストーリーです。ライバル作品として瞳監督(吉岡里帆)の『サウンドバック 奏の石』、そして王子監督(中村倫也)の『運命戦線リデルライト』が劇中アニメとして登場します。

Tその2つの劇中アニメがまた豪華なんですよね。監督やクリエイターだけでなく、人気声優の高野麻里佳さん、梶祐貴さんなど超一流の方たちが集結しているんです。内容・映像ともに素晴らしくそれぞれ単体でもその作品を観たいくらいです。声優さんたちの、実際あまり見ることのできないアフレコシーンも見応えがあるので、そこも注目です。

Mそうですね。注目と言えば他にも、吉岡里帆さんの演技も見どころの1つだと思います。今までの可愛らしいイメージを封印し、真面目で真っ直ぐ、どちらかと言えば不器用な性格の役どころを見事に表現されていました。

T制作陣やプロデューサー・行城理(柄本佑)に振り回されながらも少しずつ成長していく姿も印象的でしたね。

M個人的には柄本佑さん演じる行城理がとてもスマートで大好きなキャラクターでした。他にも仕事にこだわりを持った個性豊かなキャラクターが多いですが、実際の現場もきっとそうなんだろうなと想像してしまいます。

Tアニメはいつも見る側ですが、作り手がそれぞれ仕事にプライドを持って情熱を注ぐ姿には胸を撃たれましたし、ゼロから作り上げる苦しみや、プレッシャー、そしてそれを乗り越えた先の達成感までもがリアルに感じられる映画でしたね。

Mやはり、“好き”をつらぬくことができる人は強いですね。

Tアニメ好きの方はもちろん、その業界に就職したい人にもおすすめの映画だと思います。

M作品に愛と情熱を注ぐアニメ仕事人たちの姿に、勇気をもらえる作品です。ぜひ映画館でご覧ください。

次回もお楽しみに!

2022.04.22