ごく普通の映画好き編集部員による試写会レポート

第111回
『1秒先の彼』

今回レポートをするのは…

編集部員B(男性)

私は人よりテンポがちょっと早いと思っていますが、今回の映画のようなミラクルが起きるかもしれない?!と思うと元気がでました!

編集部員M(女性)

先日、初めて映画館のプレミアムシート、かつ120%の巨大スクリーンで映画鑑賞をしてきました。とてもゆったりとした気分で映画の世界に没入できた気がします。毎回とはいきませんが、たまには良いですね。

M今回のレポートは、7月7日(金)より公開予定の『1秒先の彼』です。

Bこの映画は『リンダリンダリンダ』『天然コケッコー』などでも知られる監督・山下敦弘さんと、数々のヒット作を世に送り出してきた脚本・宮藤官九郎さんが初タッグを組んだ作品ですよね。

M原作は第57回台湾アカデミー賞最多受賞作の台湾映画『1秒先の彼女』。本作はその日本版リメイク映画で、内容も男女が反転、舞台は京都ということでどのようなストーリーに生まれ変わっているのか期待が持てます!

B主人公を演じるのは『ドライブ・マイ・カー』で世界中から注目され、ますます演技の幅を広げる岡田将生さん。そしていま最も勢いのある若手実力派の清原果那さんとのW主演。他にも、荒川良々さん、羽野晶紀さん、加藤雅也さん、笑福亭笑瓶さんなど個性豊かなキャスト陣が集結します。

Mでは早速あらすじをご紹介しましょう。

あらすじ

郵便局の窓口で働くハジメ(岡田将生)は、何をするにもとにかくワンテンポ早い。いつも相手から告白されるのに、「イケメンなのになんか残念」と言われては必ず振られてしまう。ある日、街中で路上ミュージシャン・桜子(福室莉音)の真っすぐな歌声に心奪われ、たちまち恋に落ちるハジメ。必死のアプローチで花火大会デートの約束を取り付けるも、目覚めるとなぜか翌日になっていた。大切な“花火大会デート”が消えてしまった…!?どうやら消えた“1日”の鍵を握るのは、毎日郵便局にやってくるワンテンポ遅いレイカ(清原果耶)のよう…。失くした1日を探して見つけたものとは?そして二人に訪れた“誰も見たことのない奇跡”とは?

M私は原作の台湾映画『1秒先の彼女』を観たことがあったので、いったいどういう風にリメイクされているのかとても楽しみでした。オリジナルのコミカルな雰囲気や良さなどはそのままに、宮藤官九郎さんらしい演出が随所に散りばめられていて、原作とはまた違った面白さがありました。
今回、試写会初となるKさんですが、ご覧になっていかがでしたか?

Bはい、私は原作を観ていないのですがワンテンポ早いハジメと、ワンテンポ遅いレイカの「時差」ラブストーリーが今までにない視点で描かれていて面白かったです。個性的な登場人物も多く出てくるので、何度か会場が笑いにつつまれる瞬間がありましたね。

Mそうですね。そのあたりはさすが、クドカンという感じがしました。(笑)
ストーリーが進む中で、何をするにもテンポの違うハジメとレイカが、どのように接点を持つのかが謎に満ちていて気になるところですよね。そんな中、ある日を境にハジメに奇妙な出来事が起こり始め、観客も次第にその不思議な展開に引き込まれていきます。

BMさんは原作も観たそうですが、日本版はストーリー的に大きな違いはありましたか?

M男女が逆だったり舞台が京都ということもあり、もちろん内容が全く同じではありませんが、同じ着地点に向かって物語が進んでいく感じはあったと思います。なので、それぞれを観ても別の魅力や世界観があって充分楽しめると思いますよ。

Bなんでも山下監督が京都を舞台にしたのは、「京都市のイメージはせっかちなのにのんびり」しているからだそう。

M言われてみればそんなイメージありますね。

Bハジメが失った「1日」と「大切なもの」を探していく過程では、様々な伏線が張りめぐらされているのも注目ポイントです。物語が進むにつれ謎が明らかになり、だんだんと爽快感を味わうことができました。

Mこの作品の中で起こる出来事はあまり現実的ではないのかもしれませんが、絶対に無いかと言われれば、無い!とは言い切りたくない気持ちになりました。自分が知らないだけで、こんな面白く不思議な出来事が起こるかもしれないと思っている方が人生ちょっと愛おしく感じられる気がします。

B1秒早いハジメと遅いレイカ、タイミングが合わないチグハグなふたりに最高の奇跡は訪れるのか?!ラストシーンは必見ですよ!(涙)

M公開が7月7日とあって、なにかステキな奇跡があるかもしれません。
ぜひ、映画館でお楽しみください。

次回もお楽しみに!

2023.07.03