“手づくり”が生む「好循環」“手づくり”が生む「好循環」

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リーダーが、自らの体験をもとに創意工夫して教室をカタチにしていく。

野外教室のリーダーは、養成講座で経験したことをベースに、自由な発想で「自然教室」を企画します。開催時期、参加者、どのような自然をフィールドにするかは、すべてリーダーに任されており、「こうしなければ」という決まりは一切ありません。自分は参加者にどんな感動を与えたいのか? 自然の中で何を伝えるべきなのか? 各自が思い思いに企画を練り上げていきます。

こうしたやり方をとっているのは、リーダー自身が実際に体験して得た感動や発見を最大限に活かして創意工夫することを重視しているから。これこそが、「みつびしでんき野外教室」の“仕掛け”なのです。もちろん、素人が「手づくり」で進める教室ですから、すべてがうまくいくとは限りませんが、逆に素人だからこそできることもある、と私たちは考えています。教室の開催中、時にはリーダーが想定していなかった部分に参加者が興味を示し、全員がそれに夢中になるようなことも起こります。それもまた、貴重な学習の機会。こうした体験を経て、リーダー自身の“環境マインド”は鍛え上げられていくのです。

リーダー養成講座「座学編」
リーダー養成講座「座学編」では、子どもとのコミュニケーションスキル、ケガなど現地でのトラブルへの対処、プログラムの作り方を学びます。
リーダー養成講座「知識編」
リーダー養成講座「知識編」では、動植物を興味と敬意を持って観察します。
五感を呼び覚ますための実習
五感を呼び覚ますための実習も欠かせません。

リーダーも続々。さらにリーダーの数だけ、教室が進化する。

2006年10月の野外教室開始時から1年半経過した時点で34名だったリーダーは、現在では68名と倍になりました。教室に参加した社員が「ぜひやってみたい!」と、自主的に参加するケースも増えており、今後ますます勢いが増しそうです。

また、ここ1年で、教室の企画もずいぶんバリエーション豊かになりました。「より専門的な知識があれば、もっと面白い発見ができるかもしれない」「もっと深い感動を味わってもらうために、もう一ひねりしたい」といった熱い思いから、日本野外生活推進協会や(財)日本野鳥の会、地元の有識者など外部の専門家に協力していただく企画が登場したり、自然観察に「工作体験」を織り交ぜた企画や、環境をテーマにしながらも「食育」の観点を盛り込んだプログラムを発案したり。あるいは、前回の教室の反省を活かして、グッズ類を充実させたり——リーダーの数だけ、教室が進化しています。また、他の地区で開催された教室に触発されるケースもあちらこちらで見られるようになりました。

これらは、実は開始当初には期待していなかった予期せぬ“うれしい”現象です。こうした“好循環”現象は、今では、「みつびしでんき野外教室」ならではの特色になっています。今後はさらにどんな変化が待っているのか、期待がふくらみます。

リーダー育成の状況
【環境報告】環境教育・環境マインドの育成
みつびしでんき野外教室2010年度までの開催見込み
【環境報告】環境マインドの育成