先端技術総合研究所と研究者の活動を紹介します。

2024年

MEMSセンシング&ネットワークシステム展に出展しました。

1月31日から2月2日まで東京ビッグサイトで開催されたMEMSセンシング&ネットワークシステム展に出展しました。この展示会は、車載・自動運転、ビッグデータ、AI、ロボット、健康・医療、環境・エネルギーの分野にわたり、次世代センサーに向けた要素技術が集結するものです。

先端技術総合研究所からは、「グラフェン光検出器技術」、「赤外線イメージセンサ技術」「MEMS超音波センサ技術」の3つの技術をデモ機や紹介動画を交えて展示しました。3日間多くの方にお越しいただき、たくさんの質問やご意見を伺うことができました。

また、同時開催されていたIIFES2024、HVAC&R JAPAN2024にも先端技術総合研究所で開発した技術をご紹介し、同様にたくさんのお客様にご来場いただきました。

◆開発者から◆
たくさんのお客様にお越しいただき、当社のセンサ技術を広くアピールすることができました。また、様々な業界のお客様から、こういう用途に適用できないか、こういうものをセンシングできないか、といった興味深いコメントもいただき、今後の技術開発や事業展開を検討する上で大変有益な情報を得ることができました。

共創を目的としたピッチイベントに登壇しました。

1月31日、NTT西日本が運営するQUINTBRIDGEで開催されたピッチイベントに「新時代の画像化技術『磁気粒子イメージング』」、「シンプル操作で誰もが手を取り合える未来を拓くAVATARソリューション」の開発担当者が登壇しました。

QUINTBRIDGEは、様々な企業や団体、個人が自由に交流し、それぞれのアセットを共有しながら共創を進め、オープンイノベーションを促進するための施設です。

今回、製造企業特集のピッチイベントに先端技術総合研究所から共創パートナーを募集する2テーマを紹介しました。総勢70名を超える方が来場され、活発な質疑や意見交換が行われました。

◆登壇者から◆
参加者との交流を通じて、新たな視点やアイデアが生まれただけでなく、皆様の熱意に触れることができ、大きな刺激となりました。この経験を活かし、今後も積極的にイベントに参加し、開発した技術の社会実装を目指していきます。

【広報発表】「教師データの作成が不要、短時間で分析ができる「行動分析AI」を開発」の広報発表を行いました。

三菱電機のAI技術「Maisart®(マイサート)※1」の一つとして、教師データ※2の作成を不要とし、製造現場の人の作業分析を数分で実現する「行動分析AI」を開発しました。一人ひとりの作業を撮影した動画から、改善すべきポイントを短時間で見える化でき、製造現場の生産性向上に貢献します。

本技術では、作業中は同じ身体動作が繰り返し行われることに着目し、循環する身体動作の確率的生成モデル※3を世界で初めて※4作業分析に適用しました。これにより、作業分析にかかる時間を最大99%削減※5できることを実証しました。

この成果を、1月31日から東京ビッグサイトで開催された「IIFES 2024(Innovative Industry Fair for E x E Solutions 2024)」に出展し、デモンストレーションを実施したところ、大盛況でした。

◆開発者から◆
このAI技術は、AIの研究者だけでなく、多くの製造現場の作業者・改善担当者の協力があって開発することができました。改善に終わりはなく、誰もが働きやすい製造現場の実現に向けて、これからも研究開発を続けていきます。

※1Mitsubishi Electric’s AI creates the State-of-the-ART in Technologyの略。全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド

※2AIの機械学習に用いる、例題と正解がセットになったデータ

※3データを確率変数として扱い、観測データの生成過程をモデル化したAIの一種

※42024年1月25日現在。当社調べ

※5お客様との実証実験における結果。人手による作業分析、また一般的な作業分析AIにおける教師データ作成にかかる時間との比較

PDFが開きますニュースリリース 2024年01月25日 開発No.2402
教師データの作成が不要、短時間で分析ができる「行動分析AI」を開発(PDF:998KB)

【広報発表】「船速に依存せず正確に方位制御可能な操船システムの開発」が第58回機械振興協会会長賞を受賞しました。

(2024年2月16日表彰式)左から、姫路製作所 阪口さん、ヤマハ 中安さん、ヤマハ 亀岡さん、先端技術総合研究所 宇都宮さん、ヤマハ 伊藤さん、先端技術総合研究所 今村さん

一般財団法人 機械振興協会が主催する「第58回(令和5年度)機械振興賞」において、「船速に依存せず正確に方位制御可能な操船システムの開発」が、「機械振興協会会長賞」を受賞しました。

同賞は、機械工業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業・大学・研究機関および研究開発担当者を表彰するもので、一般財団法人機械振興協会が主催しています。今回、ボートを操舵したときの旋回速度の挙動は船速に概ね依存し、ボートの大きさや船外機の数にはほとんど影響しない特性を定量的に見出し、本特性に基づく独自の制御系を構築したことで、初期調整が不要で自動操舵を実現した点を高く評価され、受賞に至りました。