下水や工業排水を高速でろ過。
水処理設備の省エネ化・コンパクト化を実現します。

研究ジャンル

  • 産業

研究の目的・特長・期待する効果

  • 省エネ
  • 省スペース

概要

ろ過膜をオゾン水で洗浄する「浸漬型膜分離バイオリアクター(Eco-MBR※1)」を開発しました。膜表面積当たりの処理水量を従来比約2倍に増量した高速ろ過により、ろ過膜の使用本数を半減し、コンパクト化と従来比25%※2の省エネを実現します。

Eco-MBR

技術ポイント

従来の浸漬型膜分離バイオリアクターにおける課題

浸漬型膜分離バイオリアクターは、活性汚泥中に浸漬したろ過膜を用いて活性汚泥と処理水を分離します。

従来の浸漬型膜分離バイオリアクター

ろ過を継続するとろ過膜に目詰まり物質が蓄積するため、圧力損失が増大します。そのため従来の浸漬型膜分離バイオリアクターでは、ろ過とは反対方向から次亜塩素酸ナトリウム水を供給し、目詰まり物質を除去してろ過膜を洗浄します。しかし、ろ過速度が大きいほどろ過膜が目詰まりしやすくなるため、洗浄効果の小さい次亜塩素酸ナトリウム水では高速ろ過はできませんでした。また膜表面に付着した活性汚泥を剥離するためには、ろ過膜の下部から大量の気泡を供給する必要があり、エネルギー消費量が大きくなります。

膜ろ過と膜洗浄のしくみ

目詰まり物質を効果的に除去する「Eco-MBR」

今回開発した「Eco-MBR」はオゾン水を使用してろ過膜を洗浄します。オゾンは次亜塩素酸ナトリウムの1.4倍の酸化力があります。またオゾン水の濃度を高めることで、洗浄に必要な水量やオゾン量を低減でき、目詰まり物質を効果的に除去することができます。

オゾン水によるろ過膜洗浄

優れた省エネ性で持続可能な水循環社会の実現に貢献

「Eco-MBR」は繰返しオゾン水で洗浄することで、ろ過膜の目詰まり物質を効率的に除去するとともに、等量の水がろ過膜を通過する時間を短縮できます。これにより高速ろ過を実現し、ろ過膜の使用本数を半減することが可能です。その結果、送風機からろ過膜の下部に供給する膜表面洗浄用の風量を半減し、省エネ性が向上すると期待されます。「Eco-MBR」を下水や工業排水の再生に適用することで、国内のみならずグローバルで持続可能な水循環社会の実現に貢献します。

Eco-MBRの省エネ性向上

※1Eco-Membrane BioReactor

※2当社調べ