※発電機事業は2024年4月1日をもって三菱ジェネレーターに事業移管されました。詳しくはこちら。
開発NOTE
人の代わりではなく、
人のできないことをするロボットです。
人の手で「ウエッジ緩み評価」を行う場合、ハンマーで叩いてその打音で評価します。まさに熟練の技ですが、人によって評価にばらつきがでることもあります。今回の点検ロボットは振動解析技術により、検査結果を数値化して明確な基準のもとで、ばらつきを抑えた五段階での評価を実現しています。
フィールドロボットには「人に代わって作業をする」ものもありますが、今回の点検ロボットは「人のできない作業をする」のです。人が入れない場所で作業するという点もそうですが、「ウエッジ緩み評価」は人では常に一定の基準で評価することは困難です。この点検ロボットなら正確に、客観的に評価できるのです。
フィールドロボット分野で当社が一歩前に踏む出す、きっかけになればと思っています。
2017年の2月に、この点検ロボットを使ったはじめての点検をインドネシアで行いました。入念な試験をして挑んだとはいえ不安もありましたが、結果は良好でとても満足しています。すでにインドネシア以外でも導入が決まっており、出だしは順調です。今後の課題は大きく分けてふたつです。ひとつは現在の3つの点検項目をさらに広げていくこと。もうひとつは6日間の検査期間の短縮です。
ロボット開発は今後ますます注目される分野であることは間違いありません。フィールドロボットはどこで使うか、何に使うかによってまったく異なるため今回の技術をそのまま他分野に展開できるとは限らず、カスタマイズが必要です。しかしこの開発で得た経験やノウハウが、当社がフィールドロボット分野で大きく前へ踏み出す助けになれば、そう願っています。