Factory Automation

海外レポート

若き学生エンジニアの奮闘
「三菱電機杯 全国学生電気・自動化コンテスト」観戦レポートinベトナム

2025年10月公開【全2回】

海外レポート

第1回 未来を創る学生たちの挑戦

7月10日と11日は、各チームがデモ機の運搬や調整を行う重要な時間。会場はHUTECH大学のロビーで、講義棟の1階に位置するものの、空調が効いていないため、少し過酷な環境での作業となった。それでも、参加者たちは決勝戦に万全の状態で臨むため、夜遅くまで真剣に調整を続けていた。

デモ機の運搬や調整を行う様子
デモ機の運搬や調整を行う様子

コンテストを支えた、オーガナイザーや審査員たち

HUTECH大学

ベトナム大会では、毎年ホストを大学が持ち回りで担当している。大会を開催する会場の提供の他、技術トレーニングのサポートやプロジェクト実施中のチーム管理など、運営の支援を担当いただいている。第5回となるベトナムMECA 大会は、今年で30周年を迎えるHUTEC大学への祝福の意を込めて、HUTECH大学にホストを担当頂いた。

また、今年度からはより専門的かつ公正・公平な審査を行うため、各大学から1名の教授に、審査委員会に加わってもらった。

そんな大学関係者や審査員などをホーチミンに歓迎するため、7月11日にはウェルカムパーティーが開催された。「MECA大会は大学の枠にとどまらず、横の繋がりを持つことができる。」と、多くの教授たちが口を揃えて語った。なかには、三菱電機ベトナムのメンバーと大学の教授が、昔の師弟関係にあったと、感動の再会を果たす場面もあった。

またこの歓迎パーティのなかで、三菱電機本社の担当者より、2026年度に開催される「グローバル大会」について、発表された。2026年度のベトナム大会優勝者、ならびに各国の地域大会の優勝者を日本に招聘し、「グローバル大会」が開催される。この情報が世界で初出しであることを伝えると、会場は湧き上がった。ここにいる教授らの教え子が、来年日本に来て、世界の猛者たちと戦い合うことになる。

21チームから6チームのみが、決勝ラウンドの切符をつかむ

決勝ラウンドは2つのラウンドに分かれている。審査委員会が21チームのなかから優秀な6チームを選出し、選ばれたチームは審査委員会と観客の前でプロジェクトを発表できる。

多種多様、ベトナムらしさを映した作品たち

各チームはチームメンバーだけで実用的なプロジェクトを設計し、実施しなければならない。蓮の実の取り出し自動化装置やココナッツの中身の抽出装置、レモンの選別装置などベトナムの食生活に密接した実用的なプロジェクトも多く見られた。ベトナムならではの課題解決の発想に触れることができ、興味深い。

審査員が複数のチームに分かれて、21チームを順番に回っていく。第1ラウンドでそれぞれに許された時間はわずか2分半。審査員に一生懸命に熱弁するが、2分半では説明しきれないチームも多数ある。だが、公平を規すため時間にはシビアだ。学生の説明を切るように、終了のサインが送られる。

質疑応答の様子
質疑応答の様子
質疑応答の様子

質疑応答が始まると、審査員たちから矢継ぎ早に質問攻めがはじめる。説明時間が短い分、審査員たちのするどい質問に、的確に答えることがデモ機の実力を引き出し、高評価に繋がるかもしれない。

(日本人駐在)スタッフの注目を集めた作品

University of Transport and CommunicationsのSVK-TPチーム

スタッフの注目を集めていたのは、University of Transport and CommunicationsのSVK-TPチームが手掛けたマルチカラープリントマシーンだ。この革新的な作品は、4色で構成された「MECA」ロゴを、さまざまな素材にプリントできるという画期的な機能を持っている。

写真に映る緑色の部分は、クッション性のあるプリント面で、右から左へと一色ずつ丁寧にプリントされる仕組みだ。この柔らかなプリント面のおかげで、凹凸のある物体やマグカップのような曲面にも、驚くほど美しくプリントが施される。さらに、HMI(表示器)で少し設定するだけで、さまざまなアイテムに対応可能となるため、その場で自分のスマートフォンカバーに「MECA」ロゴをプリントしてもらうスタッフの姿も見受けられた。

この作品は、単なるプリントマシーンにとどまらず、参加者たちに新たな体験を提供し、会場全体にワクワク感をもたらしていた。SVK-TPチームの創意工夫が光る瞬間だった。

不具合発生!?赤いランプが点灯

第1ラウンドの審査中、審査員の注目も大きいチームに不具合が発生。シグナルタワーが赤く点灯する。学生たちはすぐにプログラミングの修正に移り、冷静だ。審査中にデモ機を動かせるかどうかが、審査を左右するかもしれない。
彼らの作業中も、審査の終了時刻は刻々と迫っていた。

プログラミング修正の様子
プログラミング修正の様子

全チームの審査が終わり、審査員たちは審議のため、一旦会場を離れる。

審査中のひととき

審査を待つ間、会場は緊張感に包まれていた。しかし、その静寂を破るように、MCがフリースタイルのアクティビティを始めた。各大学の代表生徒たちがステージに上がり、MCから課される難題に挑戦する姿は、まるで一瞬のエンターテインメントのようだった。ダンスや短いクイズラウンド、ラップチャレンジ、さらには早口言葉コンテストと、次々と繰り出される課題に、彼らは困惑しながらも楽しさを見出している様子が印象的だった。
真剣な眼差しでデモ機に向き合っていた彼らとは打って変わり、大学生らしい無邪気な表情が会場を明るく照らす。MCの巧みな進行によって、審査を待つ緊張の時間は、まるで「心を解き放つひととき」に変わった。学生たちの素顔が引き出され、笑い声が響く中、彼らは一瞬の自由を楽しんでいた。

アクティビティの様子
アクティビティの様子

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