特集論文
MELSOFT iQ Worksによる"iQ Sensor Solution"
2014年7月公開【全3回】
名古屋製作所 竹下直樹 藤澤暁 古嶋寛之 安部潤一郎
第1回 生産効率の課題解決へ向けた市場ニーズ
1. まえがき
近年、FA分野の生産現場では、TCO削減のために生産効率の向上が課題となっている。当社はこの課題を解決するために、システム設計からプログラミング、表示器の画面作成、また、設備の立ち上げや運用保守にいたるまでを統合的に扱う“iQ Platform”対応FA統合エンジニアリングソフトウェア“MELSOFT iQ Works”を市場展開している。
現状、センサはその用途の拡大によって、設置台数の増加、デジタル化、多機能化が進んでおり、接続センサの構成における使用容易性向上が望まれている。具体的には、接続センサの構成の把握、センサ調整、状態監視の簡単化といった要求が挙がっている。これらの要求を満たすため、当社は、iQ Worksによる“iQ Sensor Solution(iQSS)”を提供する。
2. 現状の課題と顧客からの要求
FAシステムに組み込まれるセンサの用途は拡大傾向で、設置台数と種類が増加している。そのため、図面や現物確認によって接続センサの構成を把握することが困難になっているのが現状であり、システムの立ち上げやシステムの変更に多くの工数がかかっている(図1)。

また、センサのデジタル化と多機能化が進んでおり、センサの調整と状態監視における使用容易性向上が顧客から要求されている。しかしながら、現状はセンサごとに設定ツールがあるため、センサの調整と状態監視を行うのに、センサごとに異なる設定ツールを使用する必要がある。そのため、作業に手間がかかるだけでなく、顧客の習熟に時間がかかるという課題がある(図2)。

今回、これらの課題を解決するため、iQ WorksによるiQSSで、3章に述べる機能を提供する。
- 要旨 MELSOFT iQ Worksによる“iQ Sensor Solution”
- 第1回 生産効率の課題解決へ向けた市場ニーズ
- 第2回 iQ WorksによるiQSSの対応(上)
- 第3回 iQ WorksによるiQSSの対応(下)
