MELSOFT iQ Worksによる"iQ Sensor Solution"

2014年7月公開【全3回】
名古屋製作所　竹下直樹　藤澤暁　古嶋寛之　安部潤一郎

第2回　iQ WorksによるiQSSの対応（上）

センサの情報はプロファイルで管理している。個々のセンサ固有の情報や振る舞いは、プロファイルにカプセル化されているため、プロファイルを用いることで個々のセンサに対応した表示・処理を実現することができる。

3. 1　簡単立ち上げ

接続センサの構成を容易に把握するため、iQSSでは接続機器情報をiQ Worksに取り込み、グラフィカルに表示する接続機器の自動検出機能を開発した。従来は表計算ソフトやCADソフト等で機器構成を作画して管理する必要があったが、接続機器の自動検出機能を使用することで、CC－Link、AnyWireASLINK（注1）に接続されている機器を自動で検出し、表示することが可能となる（図３）。
CC－LinkやAnyWireASLINKのマスタユニットは常に個々のセンサと通信を行い、内蔵しているメモリにセンサの情報を持っている。iQ Worksがセンサの情報を取得する場合は、このマスタユニットと通信し、センサの情報を取得する。センサと直接通信をする必要がないため、短時間でセンサの情報を取得することができる。
（注１）　AnyWireASLINKは、(株) エニイワイヤの登録商標である。

図３.　簡単立ち上げ

3. 2　センサモニタ

iQSSでは、センサの状態監視を容易に行うことができるセンサ・機器モニタを開発した。CC－Link、AnyWireASLINKに接続されているセンサを、センサモニタ画面にグラフィカルに表示する（図４）。センサの情報とアイコンが表示されるので、状態監視したいセンサをミスなく選択することができる。選択したセンサに対しては、センサ画像と診断情報を同時に表示することで、センサの状態を一目で確認することができる。また、センサごとに設定ツールを使用する必要がなく、iQ Worksで種々のセンサの状態監視を行うことができる（図５）。

図４.　センサモニタ画面図５．簡単立ち上げとセンサモニタの仕組み

3. 3　センサパラメータ読み書き

3. 1節で述べた機能によって作成した接続センサの構成図上からセンサが持つパラメータの読み書きを行うことができる（図６）。これによって、対象のセンサの設定の確認、変更が容易となる。
また、3. 2節同様、センサごとに設定ツールを使用する必要がなく、iQ Worksで、種々のセンサのパラメータ設定を行うことができる。そのため、設定ツールの複数立ち上げ、複数ツールの習熟の必要がなく、工数を削減することができる。

図６．センサパラメータ読み書き