「REACT」プロジェクトの全体像

三菱電機株式会社は、欧州現地法人であるMitsubishi Electric R&D Centre Europe(三菱電機欧州R&Dセンター)を通じて、離島のエネルギー自立化に関する欧州での実証プロジェクト「REACT」において、ヒートポンプ※1をデマンドレスポンス※2で制御するシステムをアイルランドのアラン諸島に構築し、デマンドレスポンスによるエネルギー自立化への効果を検証する実証実験を2023年5月25日に開始しました。今後、イタリアのサン・ピエトロ島でも同様の実証実験を順次開始する予定です。

太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、発電時にCO2を排出しないことから気候変動の抑制と改善において重要です。特に離島では、化石燃料や本土からのエネルギー供給への依存度が高いという地理的かつ構造的な課題があり、島内におけるエネルギーの自立化に向けては再生可能エネルギーの最大限の活用が期待されています。

「REACT」は、EUの11カ国から企業や学術機関等の22のパートナーが参画し、離島におけるエネルギーの自立化を目指す実証プロジェクトです。再生可能エネルギーを活用した発電とデマンドレスポンスによるエネルギー貯蔵や使用電力量の制御によって電力需給のバランスをとる実証実験を行い、これらの機能の適用前と比較して10%の省エネ、60%の温室効果ガスの削減、50%の再生可能エネルギーの利用率向上を目指しています。

当社は、本プロジェクトへの参画とそこで得られる成果を活用していくことで、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。


 なお、「REACT」は、EUの研究・イノベーションプログラム「Horizon 2020」から、助成協定第824395号に基づく資金提供を受けています。



  • ※1

    外気と屋内の間で熱を移動させることで、高いエネルギー効率で暖房や冷房をしたり、水を温めたりする機器

  • ※2

    電力供給量の変動に応じて、節電や需要機器側の電力消費の調整により電力需要をコントロールし、電力の需給バランスを調整する仕組み

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Mitubishi Electric R&D Centre Europe
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