製作所
パワーデバイス製作所
パワー半導体で、脱炭素社会の実現に貢献
三菱電機は1952年よりパワー半導体の開発を始め、産業機器の拡大とともに発展。従来のSi素材から、より電力損失の少ないSiC素材へと研究開発を進め、2010年には世界で初めて※SiCモジュールをエアコンへ搭載した。電力の効率利用の鍵を握るパワーデバイスは、地球環境保全に貢献できるため、あらゆる分野で需要が増加しており、これに対応するため、熊本県泗水市に新たな製造拠点(ウエハプロセス工程)の開設を予定している。パワーデバイス製作所では、高度な開発力・技術力で、市場のニーズに適合する製品及び生産体制を構築し、今後も社会へ寄与していく。
※2010年8月24日時点 当社調べ
業務内容・製品
パワーモジュール(主力製品:IGBTチップ搭載モジュール/IPM)、大電力パワーデバイス、半導体センサー、トランジスタアレイ、HVIC
technologyパワーデバイス製作所の技術
close-up
熊本 泗水地区新工場棟(右奥)
熊本・泗水新工場棟について
2025年10月、熊本県泗水地区にSiCパワー半導体(8インチウエハ)を製造する新工場棟が竣工しました。SiCパワー半導体は既存のシリコンパワー半導体と比較して高効率であるという特徴から、EV自動車向けをはじめ様々な応用分野での市場拡大が見込まれています。新工場棟は、SiCパワー半導体の需要増にタイムリーに対応できるよう、ウエハプロセスの生産能力を増強させる目的で建設されました。
新工場棟ではウエハの投入からチップの出荷検査まで一気通貫した生産が可能であるとともに、完全FAラインの導入により面積当たりの生産効率は30%向上※1しています。また、全装置のプロセス/テストデータの一元管理とAIによる予兆管理※2により、持続可能で高品質なモノづくりが可能です。
さらに、クリーンルームには最先端の超効率空調システムを採用しており、空調電力を30%削減※3しているほか、水のリサイクル率70%以上など地域環境と共生した工場運営を図っており、製品だけではなく工場自体も省エネに貢献しています。
「SiCウエハの大口径化」と「高効率生産」。二つの強みを存分に発揮し、次世代パワーエレクトロニクスの進化を支える最先端拠点として、熊本から世界へ、SiCパワー半導体を安定供給し続けます。
- ※1当社既存ウエハプロセス工程との比較
- ※2製品不具合や装置不具合に対する予防的なアプローチ
- ※3装置満床時におけるシミュレーション値
~半導体人財の育成~将来を担う中高生にパワーデバイスの魅力を伝える取組み
パワーデバイス製作所では、将来の半導体産業を担う人財の育成にも力を注いでおり、半導体をテーマとした社外との教育活動にも積極的に参加しています。その取組みの一環として、福岡県とキッザニアの企画・運営を手がけるKCJ GROUP株式会社が共催する「コスモポリタンキャンパス(福岡テクノロジー人材創生塾)」に参画しました。本プログラムでは、中高生を対象にパワーデバイス製作所内での工場見学やモーターの実験、社員との交流会などを実施し、パワーデバイスの魅力や、半導体エンジニアとして働く面白さを体験とともに伝えました。
パワーデバイスに関する講義の様子
2023年10月17日発行IEC白書
三菱電機がプロジェクトリーダーとして参加したIEC白書が発行
当社がプロジェクトリーダーとして参加した2023年度版IEC白書が発行されました。IEC白書とは、国際規格整備が必要となる電気・電子・電機技術分野の技術や市場動向、それに向けた提言がまとめられたものになります。IEC白書でパワー半導体が取り上げられるのは今回が初めてとなり、カーボンニュートラル実現に重要なパワー半導体分野の国際標準化を主導する形となりました。当社は、パワー半導体メーカー、ユーザー、関連規制当局とともに、パワー半導体の国際規格整備のロードマップ策定に積極的に取り組んでいきます。
