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火星衛星探査計画(MMX)探査機システム

火星衛星探査計画(MMX : Martian Moons eXploration)は、火星衛星の起源や火星圏(火星、フォボス、ダイモス)の進化の過程を明らかにする計画です。探査機により火星衛星の観測・サンプル採取を行い、サンプルを地球に帰還・回収します。MMX探査機システムの開発を通じて、火星圏と地球を往復する往還技術や天体表面上での高度なサンプリング技術、さらには深宇宙探査用地上局(美笹局)を使った最適な通信技術を獲得します。 当社は探査機システムの設計及び製造、また地球帰還までの軌道上運用技術支援を担当します。

納入先
宇宙航空研究開発機構
打ち上げ時期
2024年度予定
打ち上げ場所
種子島宇宙センター
軌道
地球—火星圏往復軌道
質量
約4,000kg
電力
約2kW
ミッション期間
約5年
当社担当
探査機システム及び、回収型データレコーダ(搭載ミッション機器)

火星圏への往還技術の獲得

過去に打ち上げられた世界の火星探査機・着陸機の成功率は必ずしも高くはなく、極めて困難な火星圏への飛行ですが、MMXは更に火星衛星に着陸・サンプル採取して地球に帰還する、世界初の過酷なミッションです。
打ち上げから火星到着まで約1年、火星圏で3年、帰還に1年の長期間の宇宙航行に耐え、ミッション達成を実現する探査機とするため、当社の過去の衛星開発実績を総動員して開発にあたっています。
①HTVやSLIMの軌道解析と軌道投入設計⇒ 火星への到達・地球帰還
②地球—HTV—ISSの近接軌道設計⇒ 火星衛星へのランデブ
③SLIMの重力天体への着陸技術⇒ 火星衛星への着陸
④USERSの軌道上分離運用、回収運用技術⇒ モジュール分離、カプセルリエントリ


提供:JAXA

未知の火星衛星への確実な着陸

MMXの主要ミッションの1つである天体表面上での高度なサンプリング技術の達成・獲得のためには、MMX探査機システムを確実に着陸させることが必要です。そのため当社の開発実績を最大限活用し、SLIMで開発を進めている画像航法に加えて低高度からは高速飛翔体等で実績のある画像航法を実施することで、火星衛星への着陸降下の確実化を図っています。また着陸に際しては、シミュレーションを繰り返し行い、重力が小さく押さえが効かない火星衛星の表面で転倒しないよう、着陸脚の間隔や構造設計に反映している他、新開発の衝撃吸収機構を加えたことにより、複数回の火星衛星への着陸が可能になりました。

提供:JAXA

効率化を徹底追求した3モジュール構成

MMX探査機システムは、最適軌道設計による推薬最小化検討結果等により、①火星近傍到着までの往路モジュール、②フォボス・ダイモス探査のための探査モジュール、③地球に帰還する復路モジュールの3モジュール構成になっています。
探査機の半分以上は燃料(推薬)であり、推薬量を節約するために火星近傍到着までに使った①往路モジュールは、火星近傍への到着で推薬を全て使い切った後、分離し、②探査モジュール+復路モジュールでフォボス、ダイモスを探査します。2つ目の火星衛星のフライバイ後には、②探査モジュールも切り離して、③復路モジュールで地球に帰還します。サンプルリターンカプセルは復路モジュールに搭載されています。

提供:JAXA

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