定番メニューが大変身!アレンジしておいしい 変わりおでん定番メニューが大変身!アレンジしておいしい 変わりおでん

寒い冬はアツアツのおでんがおいしい季節です。
今回のレシピは、この定番メニューをスープや具材を変えてエスニック風や洋風にアレンジ。
いつもの味に飽きたという人にこそ食べてもらいたい、おいしい“変わりおでん”です。
残ったおでんのリメイク術も併せて紹介していますので、たくさん作ってももう安心。
ひと味もふた味も違う冬のごちそうをどうぞご堪能あれ!

ベトナム風 牛スープのおでん ベトナム風 牛スープのおでん

ベトナム料理の定番・牛肉のフォーのようなスープで煮たおでん。
ニョクマム(魚醤)、砂糖、塩、スパイスで調味したスープは旨味と香りが引き立つ深い味わいが特長です。
お好みでライム果汁やハーブ、唐辛子などを加えると、よりエスニックな風味が楽しめます。

【材料4人分】

  • 牛スネ肉…400g
  • 牛スジ肉…300g
  • 玉ネギ…1個
  • レンコン…250g
  • 結びシラタキ…8個
  • ゆで卵…4個
  • さつま揚げ(お好みのもの)…8個
  • スパイス
    • ショウガ(3~5mm厚さ)…大1かけ
    • シナモンスティック…1本
    • 八角(ホール)…2個
    • 黒コショウ(ホール)…小さじ1
  • 水…2.5ℓ
  • 調味料
    • ニョクマム(魚醤)…大さじ2
    • 塩…小さじ1
    • 砂糖…小さじ1/2
  • ライム、パクチー、スペアミント…適宜

作り方

下ごしらえをする

牛スネ肉と牛スジ肉は水からゆで、沸騰したらザルにあげ、肉を水で洗う。
玉ネギは皮をむく。
レンコンは皮をむいて1.5cm厚さの輪切りにする。
結びシラタキは熱湯で軽くゆでる。
ゆで卵は殻をむく。
さつま揚げは熱湯を回しかける。

スパイスを温める

スパイスをアルミホイルで包み、トースターやグリルで香りがするまで温める。

牛スープをとる

鍋に牛スネ肉と牛スジ肉、玉ネギ、スパイスを入れて分量の水を加え、中火にかけてひと煮立ちしたらフツフツとする火加減にし、アクをとり除きながら1時間半~2時間煮る。牛スネ肉はとり出し、スープは濾す。

煮る

鍋に牛スープ1.5ℓ(少ない場合は水を足す)、調味料を加えて火にかける。ひと煮立ちしたら弱火にし、レンコン、シラタキ、ゆで卵、牛スネ肉を加えて20分ほど煮る。さつま揚げを加えてさらに15分ほど煮る。

ワンポイントアドバイス

スパイスを温めてから使うと香りが引き立ちます。

ニョクマム(魚醤)はメーカーによって塩分や味わいが異なるのでお好みで加減してください。

ライムを絞ったり、パクチーやスペアミントをトッピングしたりすると味わいに変化がつき、さらにおいしく楽しめます。

おでんを煮る際にレモングラスの根元やこぶみかんの葉(バイマックルー)を加えると爽やかな香りが立ち、よりベトナム風の仕上がりに。

五目巾着入り エビ風味だしのおでん 五目巾着入り エビ風味だしのおでん

エビの頭と殻で風味を移した、和風だしで煮るおでん。エビの身は五目巾着の具材として加えます。
ほどよいエビ風味がいつものおでん種との相性もよく、少し上品な風味を楽しめます。
残ったスープでいただく〆のうどんや雑炊もおすすめです。

【材料4人分】

  • エビ(有頭・殻付き)…8尾
  • 大根…16cm
  • 焼きちくわ…1本
  • はんぺん…1枚
  • つみれ…4個
  • 巾着
    • 油揚げ…4枚
    • 生シイタケ…2枚
    • 切り餅…2個
    • ギンナン水煮…30g
    • グリンピース水煮…30g
  • 和風だし汁…1.7ℓ
  • 調味料
    • 酒…大さじ2
    • 薄口しょうゆ…大さじ1/2
    • 塩…小さじ1

作り方

下ごしらえをする

エビは頭と殻をとり除き、身は背ワタをとり除いて3等分に切る。頭と殻はさっと洗う。
大根は2cm厚さの輪切りにして皮を厚めにむく。面取りをして片面に十文字の切り込みを入れ、水から30分ほど煮る。水にさらしてしばらく置く。
焼きちくわは半分に切って、斜め2等分に切る。
はんぺんは4~8等分に切る。
つみれと油揚げは熱湯を回しかける。
シイタケは半分に切って薄切りにする。
餅は1cm角に切る。

五目巾着を作る

油揚げは長さを半分に切って袋状に開き、エビの身、シイタケ、餅、ギンナン、グリンピースを等分して詰め、楊枝で口を閉じる。

エビスープをとる

小鍋にエビの頭と殻を入れ、強めの中火で乾煎りする。香りが出てきたら和風だし汁500mℓを加えてひと煮立ちさせ、木べらなどで頭をつぶし、フツフツとする火加減で15分ほど煮て濾す。

煮る

鍋にエビスープと和風だし汁1.2ℓ、調味料を加えて火にかけ、ひと煮立ちしたら大根を加えて弱火で20分ほど煮る。焼きちくわ、つみれ、五目巾着を加えて10分煮たら、はんぺんを加えてさらに5分ほど煮る。

ワンポイントアドバイス

有頭の殻付きエビは生食用として売られている赤エビが使いやすいでしょう。

面取りしてとり除いた大根はサラダや味噌汁、五目巾着の具材としても活用できます。

手作りがんもとトマトの洋風おでん 手作りがんもとトマトの洋風おでん

いつもの和風だしで洋風仕立てのおでんはいかがでしょう。
手作りのがんもどきは煮込まず、だし汁に浸していただきます。丸ごと入れたトマトの酸味が和風だしやツナ入りがんもどきの味わいによくマッチ。お好みの野菜を加えたポトフのような洋風おでんは、冬のおもてなし料理にもおすすめです。

【材料4人分】

  • がんもどき
    • 木綿豆腐…1丁(400g)
    • パプリカ(黄)…1/6個
    • ツナフレーク缶…1缶(固形量70g)
    • 片栗粉…大さじ1/2
    • 粗挽き黒コショウ…少し
    • 揚げ油…適量
  • カブ…4個
  • エリンギ…150g
  • ブロッコリー…100g
  • トマト…小4個
  • ベーコン(ハーフサイズ)…8枚
  • 和風だし汁…1.5ℓ
  • 調味料
    • 酒…大さじ1・1/2
    • 薄口しょうゆ…大さじ1
    • 塩…大さじ1/2
  • 塩(ブロッコリー塩ゆで用)…適量

作り方

下ごしらえをする

木綿豆腐はペーパータオルに包み、重い重石をのせて3時間ほど置き、しっかりと水きりする。
パプリカはみじん切りにする。
ツナは缶汁をしっかりときる。
カブは茎を2cmほど残して葉を切り落とし、皮をむく。
エリンギは適当な太さに裂く。
ブロッコリーは小房に分け、固めに塩ゆでする。
トマトはヘタをくり抜き、皮を湯むきする。

ベーコン巻きを作る

エリンギの1/8量にベーコン1枚を巻き、楊枝で止める。同様に8個作る。

がんもどきを作る

豆腐はフードプロセッサーにかけてなめらかにし、片栗粉を加えて攪拌し、ボウルに移す。パプリカ、ツナ、黒コショウを加え混ぜ、8等分して丸型に整える。170℃の油で色よく揚げる。

煮る

鍋に和風だし汁と調味料を入れて火にかけ、ひと煮立ちしたらカブを加えて弱火で20~30分煮る。ベーコン巻き、ブロッコリー、トマトを加えて3~5分煮る。かんもどきを添える。

ワンポイントアドバイス

木綿豆腐はしっかりと水きりすることがポイントです。水きり後の目安は250~280g。

がんもどきは手作りならではのおいしさを楽しめるよう煮込まず、おでんだしに浸して食べるのがおすすめです。

エリンギは楊枝で止めやすいように太めに裂くのがコツ。

残りおでんのシーフードドリア 残りおでんのシーフードドリア

残ったおでんをドリアにリメイクしてみませんか。ホワイトソースは米粉を使うとダマになりにくく、簡単にとろみがつけられます。
バターを使わないので口当たりは軽やかながら、味が浸みたおでんにシーフードの旨みとチーズのコクが加わり、2日目も飽きずにおいしくいただけます。ご飯をマカロニに代えてグラタンにしても。

【材料4人分】

  • 温かいご飯…茶碗3杯(450g)
  • おでんの具
    • (コンニャク、大根、卵、さつま揚げなど)…200g
  • シーフードミックス(冷凍)…250g
  • 玉ネギ…1/2個
  • ホワイトソース
    • おでんの汁…1/2カップ
    • 牛乳…1カップ
    • 米粉…大さじ2
  • オリーブ油…大さじ1
  • 塩…小さじ1/4
  • ピザ用チーズ…60g
  • 粗挽き黒コショウ…少し
  • パセリ(みじん切り)…適量

作り方

下ごしらえをする

おでんの具は1cm角くらいに切る。
シーフードミックスは熱湯を回しかける。
玉ネギは薄切りにする。

ホワイトソースを作る

鍋にオリーブ油を熱して玉ネギをしんなりとするまで炒める。おでんの汁を加え混ぜたら、泡立て器でよく撹拌した牛乳と米粉を加え、木べらで混ぜ合わせながら中火~強火で煮る。とろみが出てきたらおでんの具とシーフードを加えて軽く煮たあと、塩で味を調える。

焼く

耐熱容器にご飯を広げ入れてホワイトソースをかけ、ピザ用チーズを散らし、220℃のオーブンで15分ほど色よく焼く。黒コショウとパセリをふる。

ワンポイントアドバイス

シーフードミックスは数種類のキノコのソテーに代えてもOK。

レシピ:小西 君枝(こにしきみえ)

料理家 / フードコンサルタント
女子栄養大学卒業。
企業での商品企画開発を経て料理家として独立。フードアドバイザー、イベント調理、料理教室なども行う。素材を生かし、シンプルな調味料とハーブやスパイス、素材の組合せでワクワクするような料理を得意とする。食卓を楽しむがテーマ。

2020.02.06

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