もっと知りたい豆料理もっと知りたい豆料理

「豆」は種類が多く、乾燥豆にして流通できることから世界中で使用されている食材です。
一方で、一度に大量の豆を購入して使いきれずに、ご家庭で余らせてしまうことも多いのでは?
乾燥豆は2年ほど品質が低下せずに使用できます。ぜひ今回のレシピを参考に活用してください。

豚肉と大豆のラグー シナモン風味 豚肉と大豆のラグー シナモン風味

こってりした豚バラのかたまり肉と大豆を煮込んで仕上げました。シナモンパウダーと赤唐辛子の辛味が味を引き締めてくれます。そのまま頂くのはもちろん、柔らかく煮込まれた肉をほろほろと崩して、パスタと和えても相性ピッタリです。

材料 2人分

  • 大豆50g
  • 豚バラ肉(かたまり)300g

〈スパイス調味料〉

  • 砂糖大さじ1と1/3
  • 小さじ1/2
  • シナモンパウダー小さじ2/3
  • 粗挽き黒コショウ小さじ1/4
  • タマネギ1/2個(約100g)
  • ゴボウ50g
  • 赤唐辛子1本
  • オリーブ油小さじ2
  • ニンニク(みじん切り)小さじ1
  • 2と1/2カップ
  • 白ワイン大さじ2
  • ローリエ1枚

〈調味料〉

  • 小さじ1/2
  • バルサミコ酢小さじ1
  • イタリアンパセリの葉適量

作り方

1.下ごしらえをする

大豆は4~5倍ほどの水に8時間ほど(一晩)浸して戻す。
豚バラ肉は2cm厚さのひと口大に切る。スパイス調味料を混ぜ合わせ、豚バラ肉にふり、全体にすり込むようにまぶしつけ、30分以上置く。
タマネギはみじん切りにする。
ゴボウは縦半分に切り、さらに1.5~2cm長さに切る。しばらく水にさらし、水気を切る。
赤唐辛子はヘタを切り落とし、種をとり除く。

2.大豆をゆでる

大豆は浸し水を捨てて小鍋に入れ、たっぷりの水を入れて中火にかけ、ひと煮立ちしたらアクをとり除き、弱火で30~40分煮る。火からおろし、粗熱がとれたらザルに上げて水気を切る。(約120g)

3.豚肉を焼く

フライパンにオリーブ油小さじ1を熱して豚肉を並べ入れ、強めの中火で両面を色よく焼く。(※中は生でOK)

4.煮る

鍋にオリーブ油小さじ1を熱してニンニク、タマネギを炒め、しんなりとしてきたらゴボウを加えて炒め合わせる。豚肉、水を加えてひと煮立ちさせ、アクをとり除いて白ワイン、赤唐辛子、ローリエを加え混ぜ、フタをして弱火で30分煮る。フタをとり除いて大豆を加え、弱めの中火で10分ほど煮て、調味料を加えて味を調える。

5.盛る

器に盛り、イタリアンパセリの葉など散らす。

ワンポイントアドバイス

「ラグー(ragout)」とはフランス語で「煮込む」という意味を持つ単語で、フランス料理では煮込み料理のことをラグーといいます。

大豆のゆで加減はお好みに合わせて時間を加減してください。

スパイス調味料に砂糖を加えることで、砂糖の保湿効果により豚肉がしっとりと仕上がります。

パスタのソースにしても美味しいです。ゆでたショートパスタを加えて軽く煮てから、粉チーズをふるのがおススメ。

里芋と小豆のミートコロッケ 里芋と小豆のミートコロッケ

里芋のねっとり感の中に、ホクホクした小豆、レーズンの優しい甘みが溶け合っています。コロッケのタネに調味料が入っているのでそのままでおいしくいただけます。
揚げたてはもちろん、冷めても美味しい一品です。

材料 (作りやすい量:2~3人分)

  • 小豆25g
  • 里芋3~4個(約250g)
  • 長ネギ1/2本
  • レーズン25g
  • 合い挽き肉80g
  • オリーブ油大さじ1/2
  • ニンニク(みじん切り)小さじ1/2
  • 白ワイン大さじ1

〈調味料〉

  • トマトペースト大さじ1
  • 粒マスタード大さじ1/2
  • 小さじ1/3
  • コショウ少し
  • 小麦粉適量
  • 溶き卵1/2個分
  • パン粉適量
  • 揚げ油適量
  • クレソン適宜

作り方

1.小豆をゆでる

小豆はザルに入れてさっと洗い、小鍋に入れる。たっぷりの水を入れて中火にかけ、ひと煮立ちしたら弱火にして2~3分ゆで、一度ゆでこぼす。再び小豆を小鍋に入れ、たっぷりの水を加えて中火にかけ、ひと煮立ちしたらアクをとり除いて弱火にし、途中アクをとり除きながら50~60分煮る。火からおろして粗熱がとれるまでそのまま置き、ザルに上げて水気を切る。(約55g)

2.下ごしらえをする

里芋はよく洗い、水がついたまま耐熱容器に入れ、ラップをふわりとかけて600Wで4分ほどレンジ加熱する。一度とり出して里芋の上下を返し、再びラップをふわりとかけて600Wで3分ほどレンジ加熱し、竹串がすっと通るまで柔らかくなったらとり出す。粗熱がとれるまでそのまま置き、皮をむいてボウルに入れ、マッシャーなどで潰す。
長ネギは薄い小口切りにする。
レーズンは熱湯に浸して戻し、水気を切って粗く刻む。

3.炒める

フライパンにオリーブ油を熱してニンニク、長ネギを炒め、香りがでたら合い挽き肉を加えて強めの中火でほぐしながら炒める。薄く色づいたら白ワインをふり、レーズン、調味料の順に加えて炒め合わせる。

4.揚げる

里芋に炒めた具材、小豆を加えて混ぜ合わせ、コロッケのタネを6等分してラグビーボール状に形作り、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつける。170℃の油で色よく揚げる。

5.盛る

器に盛り、クレソンなど添える。

ワンポイントアドバイス

小豆は品種、新豆か古い豆か、などによって柔らかくなる時間が異なります。ゆで時間は様子をみながら加減してください。里芋のコロッケには少し固めの小豆の方が食感にメリハリが出ておススメです。

コロッケのタネが手にべたつく場合は、6等分して軽く丸め、表面に小麦粉を茶漉しでまんべんなくふってからラグビーボウル状に形作るとよいです。

ヒヨコ豆とわかめと卵のグラタン ヒヨコ豆とわかめと卵のグラタン

グラタンといえばマカロニを使用することが多いですが、今回はマカロニの代わりにヒヨコ豆を使っています。またワカメとホワイトソースが意外な取り合わせに感じるかもしれませんが、フランスでは海藻入りバターがあるくらい実は美味しい組み合わせです。

材料 2人分

  • ヒヨコ豆50g
  • タマネギ1/4個(約50g)
  • ベーコン(薄切り)2枚(30g)
  • マッシュルーム5個
  • わかめ(生食用または水で戻したもの)50g
  • バター15g
  • 白ワイン大さじ1/2

〈米粉ホワイトソース〉

  • 米粉大さじ2と1/2(25g)
  • 牛乳2カップ

〈調味料〉

  • 小さじ1/3
  • コショウ少し
  • 温泉卵(市販)2個
  • ピザ用チーズ50g

作り方

1.下ごしらえをする

ヒヨコ豆は4~5倍ほどの水に8時間ほど(一晩)浸して戻す。(※8時間以上は冷蔵庫に入れる)
タマネギは粗みじん切りにする。
ベーコンは1cm幅に切る。
マッシュルームは軸を切り落として4等分に切る。
ワカメは小さめのひと口大に切る。

2.ヒヨコ豆をゆでる

ヒヨコ豆は浸し水を捨てて小鍋に入れ、たっぷりの水を入れて中火にかけ、ひと煮立ちしたらアクをとり除き、弱火で30~40分煮る。火からおろして粗熱がとれるまでそのまま置き、ザルに上げて水気を切る。(約105g)

3.炒める

フライパンにバターを熱し、タマネギ、ベーコンを加えてしんなりとするまで炒め、マッシュルーム、ヒヨコ豆を加えて炒め合わせ、白ワインをふり、一度火を止める。

4.グラタンソースを作る

米粉ホワイトソース材料をボウルに入れてよく混ぜ合わせ、炒めた具材のフライパンに一度に加える。木ベラを使って中火で混ぜ合わせながらとろみがつくまで煮て、調味料、わかめを加え混ぜて火を止める。

5.焼く

オーブンを【230℃】で予熱する。
耐熱容器にグラタンソースを入れ、中心部分を少しへこませて温泉卵を割り入れ、ピザ用チーズを散らす。オーブンに入れ、こんがりと焼き色がつくまで10分ほど焼く。

ワンポイントアドバイス

ヒヨコ豆のゆで加減はお好みに合わせて時間を加減してください。

乳製品と海藻は相性がよく、今回はホワイトソースにわかめを合わせました。食物繊維やミネラルが豊富なわかめ、植物性タンパク質と食物繊維が豊富なヒヨコ豆、栄養価的にもおススメのグラタンです。

ベーコンの他にソーセージ、ツナ、むきエビなどで作っても美味しいです。

レシピ:小西 君枝(こにしきみえ)さん料理家 / フードコンサルタント

女子栄養大学卒業。
企業での商品企画開発を経て料理家として独立。フードアドバイザー、企業や飲食店などの商品開発、イベント調理、料理教室なども行う。素材を生かし、シンプルな調味料とハーブやスパイス、素材の組合せでワクワクするような料理を得意とする。

2024.02.02

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