
エスニック麹篇
味噌や日本酒など身近な発酵食品に含まれ、美容や健康をサポートしてくれる食品として、近年あらためて注目を集めている“麹”。
麹の力をかりると料理の風味が向上して簡単に味がきまるので、実は時短料理にもつながります。
そこで、いつもの料理に使いやすい基本の塩麹のほか、多彩な麹調味料を使用したレシピをご紹介。時短でおいしいカラダいたわる料理をぜひお試しください。
今月はエスニック麹を自家製でつくり、
その麹をつかって
カラダいたわる時短ごはん6品を
ご紹介します。
今回の麹でつくる調味料エスニック麹
エスニック風の味つけが簡単にできる麹調味料です。タイやベトナム料理のような、インパクトのある甘酸っぱさが再現できるよう、米麹に魚醤を加え、塩分だけでなくうまみ、風味もプラスしました。米麹の甘さとレモンの酸味でバランスをととのえ、誰にでも食べやすい、まろやかな味に仕上げました。
【保存の目安:冷蔵で約3ヶ月間】
作りやすい分量/できあがり塩分濃度約8%
- 米麹(乾燥)100g
- 魚醤(ナンプラーやヌクマム)120g
- レモン汁65g(レモン約1・1/2個分)
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下ごしらえをする米麹が板状に固まっている場合は、袋の上から手で揉みほぐしてバラバラにする。
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混ぜる清潔な容器に米麹、魚醤、レモン汁を入れ、よく混ぜ合わせたら蓋を軽く閉める。
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発酵直射日光と湿気の多い場所を避け、常温に置く。1日に1回、清潔なスプーンなどでよくかき混ぜる。
麹の固い粒が潰れるくらい柔らかくなったら完成。
(目安:夏は5~10日間ほど、冬は10日~2週間ほど) -
保存蓋をしっかり閉め、冷蔵庫で保存する。
・エスニック麹は冷蔵庫の低温でも少しずつ熟成が進み、保存中に味がまろやかに変化していくので、長く楽しめます。
・魚醤は魚介類を塩漬けにして発酵させた発酵調味料です。タイのナンプラー、ベトナムのヌクマムは主にカタクチイワシが原料で、独特の風味とうまみがあります。産地やメーカーによって異なりますが、それぞれ塩分濃度は20%前後、日本の濃口しょうゆ(16%前後)よりも塩分濃度が高いのも特徴です。
・市販のリキッドレモンでも作れますが、その場合は、保存料が入っていない果汁100%のものを使いましょう。ただし、生の果汁に比べて発酵に少し時間がかかる場合もあります。
・余った乾燥麹は、冷凍保存がおすすめです。冷凍用のジッパー付き保存袋に入れ、空気をしっかり抜いてから袋の口を閉じます。冷凍後は1ヶ月を目安に使ってください。
・発酵過程で炭酸ガスが発生することがあるため、蓋は完全に閉めずに軽くゆるめておきます。また、容器は材料をすべて入れても少し余裕があるサイズを選ぶと、発酵中の炭酸ガスの逃げ場ができて安心です。
・ジッパー付きの保存袋でも作れます。その場合も袋の口を完全に閉めず、ジッパーに短く切ったストローを挟んで閉じるなどして空気が通るようにすると、発酵がうまく進みます。また、材料を入れる前に袋の口を2回折り返すと、ジップ部分が汚れにくくなり袋が清潔に保たれて、発酵中に2週間前後常温で置いても衛生的に管理できます。
ほかにもたくさん!麹を使った料理
- 小西 君枝(こにしきみえ)
- 料理家 / フードコンサルタント
女子栄養大学卒業。
企業での商品企画開発を経て料理家として独立。フードアドバイザー、企業や飲食店などの商品開発、イベント調理、料理教室なども行う。素材を生かし、シンプルな調味料とハーブやスパイス、素材の組合せでワクワクするような料理を得意とする。
2025.08.04



