ごく普通の映画好き編集部員による試写会レポート

第76回
『ワンダー 君は太陽』

今回レポートをするのは…

※2020年6月より当面の間、おすすめ映画ブルーレイソフトのレビューとなります。

編集部員R(女性)

学校から卒業してしばらく経ちますが、40人前後がクラスで一緒に勉強し、放課後は部活動に励み…を思い返し、学校が懐かしくなりました。ひたむきにみんなで頑張っていた日々、いいですよね。

編集部員S(女性)

テレワーク推奨の期間が続いているので、部屋のデスクと椅子を新調しようかと思い、ネットであれこれ見ていますが、欲しいデザインのものはすべて売り切れか入荷待ちの状態。普通に、会社で仕事していたことが懐かしく思えます。

S今回のレポートは、日本で2018年に公開された『ワンダー 君は太陽』です。

R全世界で累計800万部以上を売り上げたベストセラー小説が原作なんですよね。

S生まれつき顔に障害がある少年を演じるのは『ルーム』で注目を集めたジェイコブ・トレンブレイ。彼の母親役には、ジュリア・ロバーツ、父親役は『ナイトミュージアム』シリーズのオーウェン・ウィルソンと豪華な顔ぶれです。それでは、早速あらすじをご紹介しましょう。

あらすじ

オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は遺伝子の疾患で、人とは異なる顔で生まれてきた。27回の顔の手術のため長年、母イザベル(ジュリア・ロバーツ)と自宅学習を続けてきたオギーだが、両親は息子を外の世界へ送り出そうと決意する。しかし、5年生で入学した学校で、同級生からいじめや裏切りを受けてしまうオギー。何度もくじけそうになりながら家族の愛を勇気に変えて立ち向かうオギーの姿に、周囲の人々が徐々に変わり始める。そして修了式の日に、最大の出来事が待ち受けていた―。

Sこの映画、前から気になっていたのに、実は見過ごしていました。生まれつき障害のある少年オギーがどんな風に描かれているのか、母親役のジュリア・ロバーツは、昔から大好きな女優さんなので、今回はどんなキャラクターなのか、興味がありました。Rさんはいかがでしたか?

R最初に映画の予告を観たのですが、実際に観てみるとかなり想像と違っていました。オギーとその家族のストーリー以外に、周りを取り巻く人々にもそれぞれ悩みや問題があって、それにどう向き合っていくのかも描かれており、ストーリーに厚みを感じますね。

Sそうですね。オギーは賢くて、とても優しい子なのですが、その見た目からなかなか友達ができません。そんな時、あることがきっかけでオギーに初めての友達ができます。仲良しの友達ができて、順調と思いきや、その後、二人の関係を揺るがす出来事が起こってしまいましたね。でも、そのような出来事をオギーの視点からだけでなく、各人の別の視点からも描いているから、面白みが増しているように思いました。

R私は3人姉妹なので、オギーの姉が“弟思いで手のかからない姉”といわれる反面、心の中でどう感じていたのか、その本音に共感を覚えました。私もそういうことあったな…と。オギーという弟がいるが故の心の葛藤が伝わってきました。

Sオギーは、学校へ行く前から、自分が普通ではないということを自覚していましたが、やはり仲間に入れてもらえないことに深く傷つきます。「僕は醜いの?」そんな時に母が言った言葉が素晴らしかった。「人の顔には印があるの。心は人の未来を示す地図で、顔は人の過去を示す地図なの。あなたは絶対に醜くないわ」

Rこの言葉、グッと胸に響きます。顔に残る傷は、生まれつきの病気と戦いながら度重なる手術に耐えた証。あなたの心はきれいだから、必ず美しい未来が待ってると諭す母の愛には、すごく感動しました。この映画には、まだまだ数々の名言が出てきますよね。

S私は、いじめっこの両親に対して校長先生が言った言葉も印象に残りました。「オギーは見た目を変えることができません。それなら、我々の見る目を変えなくては」どうしても変えられないものがあるなら、それを理解して自分が変わらなくてはいけないということですね。

R普通とは?当たり前とは何なんだろう?とあらためて、考えさせられます。

S「心の中を覗けたら、みんなも普通じゃない」内面を見れば誰もが様々な事情を抱えていて、皆一人ひとり違うのだということをオギーが言うのですが、この言葉も深いですね。

Rオギーの口から出る言葉だから、なおさら意味があるように思います。この映画だけで、かなりの名言集ができそう。あらためて考えさせられることが多い映画です。

S「人をいたわりなさい。みんなも闘ってる。相手を知りたかったら、やることは1つ。その人をよく見ること」まさに今の時期だから、心に刺さる言葉ではないでしょうか。

R他にもまだまだ、心温まるシーンが満載の映画。ブルーレイソフトには、特典映像として主要キャストのインタビューや、監督と原作者の対談も入っていますのでおススメですよ!

次回もお楽しみに!

2020.07.22

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