
『バットマン ビギンズ』
今回レポートをするのは…
※2020年6月より当面の間、おすすめ映画ブルーレイソフトのレビューとなります。
編集部員T(男性)
10月になり、すっかり過ごしやすい季節になりました。
温泉にでも浸かってまったり過ごしたいものですが、まだ少し外出は難しそうですので、
良い香りの入浴剤を買っておうちでのバスタイムを楽しみたいと思います。
編集部員M(女性)
学生の頃、校舎の工事をしていた人が、巣にいるコウモリの赤ちゃんを見せてくれたことがありました。何かと気味悪がられる存在のコウモリですが、赤ちゃんはとても可愛かった記憶があります。なぜ成長すると、あんなにも気味が悪いのでしょうか…。
M今回のレポートは、2005年に公開された『バットマン ビギンズ』です。
Tバットマンと言えばこれまでも様々な監督や出演者によって映像化されているだけに、素晴らしい作品だという事は間違いないですよね。今作は、鬼才クリストファー・ノーラン監督が制作したバットマン3部作「ダークナイト トリロジー」シリーズの第1作です。
M主演は『アメリカン・サイコ』での好演でも知られるクリスチャン・ベール。他にもマイケル・ケインやリーアム・ニーソン、モーガン・フリーマンなど豪華な俳優陣が出演しています。では、早速あらすじをご紹介しましょう。
幼少期、最愛の両親を眼前で射殺されたブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)は、犯罪への怒りに苛まれながら成長するが、己の無力さを知り、何不自由ない生活を捨て去って世界中を放浪するようになっていた。ヒマラヤの奥地で心身を極限まで鍛え上げたブルースは、7年ぶりに故郷ゴッサム・シティーに戻ることに。しかし、そこで犯罪と不正にまみれた街の現状を目の当たりにする。ブルースは忠実な執事アルフレッド(マイケル・ケイン)、善良な警察官ジム・ゴードン(ゲイリー・オールドマン)らの協力を得て、正義を全うすべく漆黒のスーツに身を包み、闇の騎士“バットマン”として立ち上がる。

M今から16年も前の作品とは思えない程、映像、アクション共に素晴らしかったですね。
T私は「バットマン」シリーズは今回が初でとても楽しみにしていたのですが、既に2作目、3作目も早く観たくなってしまいました。今回は1作目ということで、主人公で御曹司のブルース・ウェインに起きた幼少期の悲しい出来事やトラウマを克服し、成長する過程がとても丁寧に描かれていました。悪によって腐敗したゴッサムシティを救うため、いかにして“バットマン”へと変貌を遂げていったのかも見どころです。
M題名にもなっているバット=コウモリですが、幼少期のある日、ブルースは誤って井戸に落ちてしまい、おびただしい数のコウモリと遭遇しパニックに陥ります。父親が助け出して大事には至らなかったものの、その時の恐怖がトラウマとなり、後に彼を苦しめることになるんですよね。大量のコウモリ…想像しただけでも怖いですよね。トラウマになるのもわかります。
Tそんな彼にとって、恐怖の象徴であるコウモリが バットマンとなり、強靭なダークヒーローとなった裏には欠かせない2人の存在がありました。執事のアルフレッドを演じるマイケル・ケインと、テクノロジー研究開発のルーシャス・フォックスを演じるモーガン・フリーマン。彼ら2人はブルースのよき理解者であり協力者。劇中での皮肉が混じった掛け合いも面白かったですし、次々と出来上がるバットスーツや武器、バットモービルなど、アイテムが徐々に作り出されていくシーンはワクワクしました。
Mバットスーツを見事に着こなしているクリスチャン・ベールですが、実は前作の役作りでとても痩せてしまっていたため、監督からバッドマンの強靭なイメージになるようにと指示されると、なんと体重が100キロ近くになるまで増量してしまったそう(笑)しかし、それでは衣装が入らないため、撮影初日まであまり日が無いにも関わらず、見事にあの強靭な肉体に仕上げてきたのだとか!
Tそれでこそ、あの激しいアクションシーンが成立するわけですね。そういえば、アクションシーンには渡辺謙さんも大切な役どころで出演されていました。
Mそうなんです!存在感ありましたよね。特典映像の中では、渡辺謙さんの驚きの撮影秘話も収録されていますのでお見逃しなく。他にも、監督や共演者、スタッフが語る撮影の裏側がにたくさん収められていて見応え十分です。
T今回の『バットマン ビギンズ』では、悪に立ち向かう正義のダークナイトの誕生秘話だけでなく、それぞれの立場での正義も描かれています。悪人に支配されたゴッサムシティを救うための正義もあれば、悪人がはびこる街自体を悪として破壊する正義。どちらも悪に立ち向かうという意味では同じですが、正義とは、と考えさせられました。
M確かに、現代社会にも通じるところがあるなと思いながら観ていました。自分が正義と思えば、とことんそれを振りかざす風潮が少なからずあるような気がします。
T以前ご紹介した作品『ジョーカー』とも共通するテーマの1つが、正義と悪なのかもしれないですね。
M秋の夜長にバットマンシリーズをゆっくりと鑑賞するのもお勧めですよ。迫力あるアクションと感動のドラマを是非ご覧ください。
次回もお楽しみに!
2021.10.05


