三菱電機株式会社は、通信ネットワークにおける個人のプライバシや機密情報を保護するための必須技術である暗号方式について、当社の開発した暗号アルゴリズム MISTY の基本特許を無償許諾にすることにいたしました。

MISTYは、米国標準暗号DESを解読した当社の持つ世界最高水準の暗号強度評価技術をもとに1995年に設計された暗号方式です。

1996年7月には第三者による安全性評価研究の目的で仕様を公開しました。当社ではMISTYをもちいたインターネット・イントラネットセキュリティ製品群を開発しております。仕様の公開に先立ち、暗号アルゴリズム MISTYの基本特許を主要各国に向け出願いたしましたが、このたび、MISTYの一層の普及をめざし、前述の出願により得られる MISTYの基本特許を無償で許諾することを決定いたしました。なお、日本国内において、企業が保有する暗号技術の特許許諾を無償化する試みは今回が初めてです。

又、この無償許諾の方針は、情勢、その他の事情により将来変更する場合があります。
その場合も、締結済みの上記無償実施許諾契約につきましては、方針変更後も有効に存続させる所存です。

背景と狙い

インターネットの普及と共に、オープンな環境で情報の安全性を確保することが重要な課題となっています。この情報の安全性を確保するためには、安全性の高い暗号方式を使用した使いやすい製品や情報システムの開発が急務です。当社ではMISTY仕様公開以来、これを核としたセキュリティ製品群を提供してまいりました。MISTYは発表以来内外からその安全性と高速性に関して高い評価をうけており、社外からもMISTYを利用したいと要望が増加しています。

今回の基本特許の許諾の無償化は、これらの要望にこたえるとともに、MISTYの一層の普及による暗号製品の相互接続性を高め、各ベンダーのMISTY搭載製品の開発・製品化が容易になり、それらベンダーの暗号製品市場、更には、暗号を必要とする情報通信市場への参入を促すことをめざしてます。暗号方式の特許実施料の無償化の例としては米国標準暗号DESがありますが、日本国内では今回が初めてです。

無償許諾について

ご存知のとおり弊社は、すでにこの暗号アルゴリズムMISTYの仕様を下記のとおり、学会などを通じて公開しております。

学会発表情報

MISTYについてのお問い合わせ

MISTYについては下記までお問い合わせください。

上記のアドレスは、弊社暗号アルゴリズムMISTYに関してのみのアドレスです。
他の御用件につきましてはお受けしかねますのでご了承願います。

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