Factory Automation

特集論文

省エネデータ収集サーバ“EcoServerIII”

2013年8月公開【全3回】
福山製作所 戸板滋人 角田裕明 友田雅雄 佐々木和也

第2回 特長及び製品化への技術(上)

3. 特長及び製品化への技術

3.1 ユニバーサルデザインの適用

EcoServerIIIはエネルギー情報の見える化を実現するのが役割である。 今回の開発では、その見える化を担うWebアプリケーション画面に ユニバーサルデザインを適用することによって、視認性の改善、操作性の改善を図った。

3.1.1 視認性の改善(色分けのみに頼らない表現)

異なる日付どうしの比較表示で、モノクロ印刷した場合に、 改善前は比較2値のコントラストが小さいため差が分かりづらく、 かつ、棒グラフ(時間量)と折れ線グラフ(累積)で、比較2値の明暗が逆転しており、 対応がとりづらかった(図1(a))。
これに対し、比較2値のグラフのコントラストが大きくなるような配色とし、 さらに、棒グラフには横罫線(けいせん)柄、斜線柄を入れることで容易に 識別できるよう改善した。 さらに、棒グラフと折れ線グラフのペアで明暗をあわせることで、 対応がとりやすくなるよう改善した(図1(b))。

図1.グラフの視認性向上

3.1.2 操作性の改善

従来機種ではメニュー画面とグラフ表示画面が分かれており、 一度メニューから表示したいグラフを選択すると、グラフ表示画面に遷移してしまうため、 違うグラフを表示したい場合は、ブラウザの[戻る]ボタンを押してメニュー画面に戻る必要があった。 このため、月単位→日単位→時間単位→分単位などのようなドリルダウン分析を行う際に、 画面の行き来によって思考が途切れてしまい、分析の弊害となっていた(図2(a))。
EcoServerIIIでは、メニュー部を画面左側に配置し、開閉可能とした。 アスペクト比16:9のワイドディスプレイではメニューを常時表示し、 従来のアスペクト比4:3のディスプレイでは、メニュー選択後、メニューフレームを自動的に閉じ、 グラフを画面一杯に表示することができる。こうすることで、グラフメニューをいつでも呼び出すことが可能となり、 シームレスな操作が可能となった。 さらに、ワイド/ノーマルサイズどちらのディスプレイを使用したユーザーであっても、 画面領域を最大限に有効活用できるようになった(図2(b))。

図2.操作性の改善

製品紹介

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