Factory Automation

特集論文

次世代省エネルギー汎用インバータ
“FREQROL-F800シリーズ”

2016年1月公開【全3回】
名古屋製作所 近藤 淳 丸本祥太郎
先端技術総合研究所 古谷真一

第1回 製品概要

1. まえがき

 近年、地球環境保全やエネルギーコスト削減のため省エネルギーに対する関心は世界的にますます高まっており、インバータ化による省エネルギー効果の大きいファン・ポンプ用途はインバータ総需要の約20%を占める最大の市場である。
 当社ではファン・ポンプ用省エネルギーインバータとして好評を博している省エネインバータ “FREQROL-F700Pシリーズ” をフルモデルチェンジし、“FREQROL-F800シリーズ” を製品化した。
 本稿では、FREQROL-F800シリーズ(以下 “F800シリーズ” という。)で採用した技術、機能について述べる。

2. 機種構成

 F800シリーズの機種構成を表1に示す。
 従来機種であるFREQROL-F700Pシリーズからの置き換えに適した標準構造品に加えて、共通母線等の実現に適したインバータ、コンバータ分離構造品を新たにラインアップした。
 さらに使用するファン・ポンプの負荷に合わせて2種類の過負荷定格がパラメータで選択できる。空調のような負荷が安定して、過負荷にあまりならない用途では、1ランク容量の大きなモータを駆動することができ、省コストが可能となる(表2)。

表1.F800シリーズの機種構成
表1.F800シリーズの機種構成

表2.F800シリーズの多重定格対応
表2.F800シリーズの多重定格対応

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