Factory Automation

特集論文

アプリケーションパッケージ
“iQ Monozukuri アンドン”

2018年6月公開【全3回】
名古屋製作所 林和裕 花木幸宏

第2回 製品の特長(上)

3. iQ Monozukuriアンドンの特長

 iQ Monozukuriアンドンは、GOT2000シリーズと、システム設計時に活用するアンドン用テンプレート画面、システム導入後の運用で使用するアンドン用スケジュールソフトウェアで構成される(図1)。顧客は、導入ラインの仕様に合わせて、画面デザインや表示するオブジェクトの設計を行う。その際、iQ Monozukuriアンドンを使い、アンドンの画面設計に要する工数の削減や、アンドン用モニタとサイネージ画面の一元化による、省スペース・低コスト化等を実現できる。
 iQ Monozukuriアンドンの主な特長を次に述べる。

図1.iQ Monozukuriアンドンシステムの構成
図1.iQ Monozukuriアンドンシステムの構成

3. 1 GOT2000活用によるアンドンシステム簡単導入

 システム設計者は、GOT2000が持つ多くの通信ドライバを活用し、当社FA機器製品だけではなく他社コントローラやオープンネットワークに接続できるシステムを簡単に構築可能である。そのため、コントローラの種類が異なる既設のラインや装置に対しても、GOT2000を設置することで生産設備にかかわる多彩な情報を集約でき、アンドンシステムの構築が簡単に可能となる(図2)。

図2.アンドンシステムの簡単導入
図2.アンドンシステムの簡単導入

3. 2 アンドン用テンプレート画面による画面設計工数削減

 製造ライン・装置の生産状況、稼働状況把握に適した複数の画面をアンドン用テンプレート画面として提供する(図3)。

図3.アンドン用テンプレート画面例
図3.アンドン用テンプレート画面例

 このテンプレート画面は、GOT用画面作成ソフトウェア “GT Designer3” を使ってカスタマイズが可能であるため、アンドン画面の更新が簡単であり、画面設計時の工数削減に加え、現場運用者が、製造現場の改善活動をすぐに反映できる特長を持つ。(図4

図4.画面デザイン変更
図4.画面デザイン変更

 生産状況、稼働状況の見える化に加え、管理者呼出し画面(図5)やタブレット端末からアンドン画面を切り換えるリモコン画面(図6)等の現場作業効率化を進める仕組みによって、生産の効率化、設備稼働率向上を図ることができる。

図5.管理者呼出し画面
図5.管理者呼出し画面

図6.アンドンをリモコン画面で切換え
図6.アンドンをリモコン画面で切換え

3. 3 アンドン用スケジュールソフトウェアによる簡単運用

 アンドン用スケジュールソフトウェアは市販のスケジュールソフトウェアと同じ操作感で生産計画の追加、削除、変更が可能である(図7)。生産計画に加え、サイネージの設定も可能であるため、製造現場での連絡事項通知や教育資料閲覧にも活用でき、現場の運営効率化を図ることができる(図8)。

図7.アンドン用スケジュールソフトウェア
図7.アンドン用スケジュールソフトウェア

図8.現場での簡単運用
図8.現場での簡単運用

 また、アンドン用スケジュールソフトウェアは、最大5台のGOT2000を管理可能であり、複数台のGOT2000を使用する中大規模のラインや装置で、まとめてアンドン管理が可能になる(図9)。

図9.複数スケジュール管理設定
図9.複数スケジュール管理設定

3. 4 製造現場や離れた事務所での見える化を実現

 iQ Monozukuriアンドンは、 “GOT Mobile” 機能を活用し、アンドンの表示サイズの大小にかかわらず、最大5台までのアンドンの表示内容を管理することができる。
 そのため、アンドン表示を、参照する人や場所に適した表示内容に設定できる。これによって、きめ細かな稼働状況の確認や、問題発生時の迅速な対応ができ、更なる設備稼働率向上を図ることが可能である(図10)。

図10.いつでも,どこでも見える化
図10.いつでも,どこでも見える化

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