アプリケーションパッケージ
“iQ Monozukuri アンドン”

　アンドンに表示するための生産計画や掲示板等のサイネージ情報は、生産の状況や計画によって日々更新される。このような高い更新頻度でも、GOT2000と制御コントローラとの処理に影響を少なく対応できる仕組みとして、アンドン用モニタに表示する画面、製品の生産計画、サイネージ情報を分離し、個々に管理できる仕組みを構築した。
　図11のように、アンドン用テンプレート画面データは、ほかのGOT2000上に表示する画面データと同じGOT2000の内部メモリ領域に格納するが、アンドン用画面に表示する生産計画やサイネージのスケジュールデータは、SDカード内に格納し、これらのデータをアンドン用実行処理部が合わせることでアンドン表示を構成するような仕組みとした。

　これらによって、システム設計者はアンドン用画面を、GOT用画面作成ソフトウェアGT Designer3を使って自由にデザインとカスタマイズができる。一方、現場作業者やアンドンシステム利用者は、GOT2000に関する画面設計の知識を必要とせずに、生産計画やサイネージのデータをアンドン用スケジュールソフトウェアで設定すれば、アンドンシステムの運用が可能となる。この手法によって、GOT2000への影響を最小限にしつつ、現場利用者が使いやすいシステム構成を実現した。

　FAとITの連携によって、アンドンシステムを簡単に実現できるアプリケーションパッケージiQ Monozukuriアンドンについて述べた。今後は、アプリケーションパッケージの更なる拡充に取り組み、製造現場の課題を解決するソリューションを推進することで、顧客への付加価値を提供する。