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エコプロダクツ2012 開催レポート第2回

第2回のレポートでは、エコファクトリー「郡山工場」の事例とビル・工場ゾーンに展示された製品をご紹介します。
ビル・工場ゾーンでは新たな試みとして、各拠点やグループ会社の省エネの実績を展示だけでなく、より理解を深めていただくために、ミニプレゼンテーションコーナーを設置して詳しく紹介しました。
ミニプレゼンテーションの中でも「郡山工場」の事例は多くの来場者の関心を引いていました。

震災を乗り越え誕生。最新エコファクトリー「三菱電機郡山工場」

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、福島県にある郡山工場は大きな被害を受けました。解体した郡山工場は2012年6月に「最新エコファクトリー」として生まれ変わりました。郡山工場は、第1回のレポートで紹介した省エネポイント「高効率機器への更新」「太陽光発電の導入」「生産ラインのムダを取り除く」をすべて実現させている工場です。

具体的に、どんな取り組みが行われているのでしょうか?

屋根の80%に約1700枚の太陽光パネル

郡山工場では太陽光による発電を行っています。なんと郡山工場の屋根80%が太陽光発電のスペースになっているのです。パネルの枚数にすると約1700枚。太陽光発電のおかげで工場全体の15%もの電力をカバーすることができました。日中の太陽の光が一番強い時間には、郡山工場すべての電力をまかなうこともできます。太陽光発電のパワーってすごいですね。

効率の良い機器を多く使ってエコ対策

郡山工場は、建物自体にも工夫がされています。壁は外壁断熱パネルを使用して、外気が入らないようにしています。ガラスも枚数も減らし、遮熱フィルムを使うことで保温性を高めることに成功しています。さらに、空調設備も最新のものを取り入れています。
室内にいる人の位置や人数を検知できる「ムーブアイ」システム。ビルの空調・照明・入退室などを制御するビルオートメーションシステム「ファシーマ」を使うことで、さらに効率的に省エネ&エコを行うことが可能になりました。

「ムーブアイ」システムは家庭用エアコンでも使用されている技術ですね。聞いたことあるという方も多いはず。壊れないからと言って古いエアコンを使い続けていませんか?思い切って最新のエアコンに交換してみてはどうでしょう。電気代の節約にも繋がります。

ビル・工場の省エネも家庭の省エネに似ています

私たちのくらしの中では、あまり目にすることのないシステムや製品ですが、家庭の中で使われている節約術がビル・工場の省エネでも活躍しています。製品の一部をご紹介したいと思います。

e&eco-F@ctory

工場で日々生産されている製品は、もちろん電気を使って生産されています。電気の使用量を、工場全体や製品群ごとではなく、1個の製品の単位で管理します。1個の製品をつくるのに電気代がいくらかかっているのかをチェックし、コストのムダづかいをしないように常に監視してくれるシステムです。
小さいムダをたくさん発見して、大きな節約につなげているのですね。

SA1-3

家庭で使う電気・水道・ガスなどの光熱費が、その場で使用状況が見えたら節約もしやすいですよね。

膨大な光熱費を使う工場では、使用しているエネルギーのムダづかいがないように、リアルタイムで監視をしてくれます。効率のよく工場を動かすお手伝いをしてくれるのが、このシステムです。このシステムは、エネルギーの監視をしながら「生産管理」「品質管理」など、工場では当たり前の管理も同時に行われます。工場の効率運用と節電を兼ね備えているシステムです。

Facima

最新のオフィスビルは、賢く省エネしています。
照明や空調は、フロアやビル単位に管理・調整されていました。最新のオフィスは人単位で細かく調整することができます。
人のいないデスクに照明が煌々と照らされていたり、エアコンがガンガンに効いている時代ではありません。必要な場所に必要な分だけエネルギーを使う。きめ細かいシステムで快適なお仕事をサポートしています。

LED高天井用シーリング

LED電球は家庭でもかなり定着した節約方法です。これが工場などの頻繁に交換できない場所や連続して使う場所に設置するLED照明だとどうなるでしょうか。
もちろんLED電球に変えることで消費電力やCO2の排出量も削減できます。寿命が長くなれば電球交換にかかっていた費用の削減もできるという訳です。

エアー搬送ファン

エアコンの設定温度は何度に設定していますか?ついつい寒い時には高く、暑い時には低めに設定していませんか?家庭でも最近サーキュレーション効果を狙う商品が多く発売されていますね。
そのオフィス版が「エアー搬送ファン」なんです。室内の空気をうまく循環させてあげれば、設定温度以上の快適な室温を得ることができ、節電・電気代削減の効果もアップできるという訳です。


3回目は、社会ゾーン、家庭ゾーンを中心とした「みどころツアー」についてお伝えします。